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私の平凡な一日 2025/2/10〜2/12
2月10日
昨日の夜から喉が痛かったし熱が出ていた。
しかしバイト先が厳しく、熱があろうと交代を見つけなければ休めないことになっていた。
昨日から交代を探していたけど見つからなかったので、声はほとんど出なかったしフラフラしていたが出勤した。
声が出ないから厨房の中で働かせてほしいとお願いしたが、結局途中からホールに行かされた。お前ら不幸になればいいのにと願いそうになったがこれ以上こちらも気分が悪くもなりたくなかったので態度に出さないように一生懸命働いた。発熱も喉の痛みも辛かったから耳鼻科に行きたかったが、今日は前々から夕方に精神科に行く予約をしていたので、予定通り精神科へ行くことにした。
生まれて初めての精神科だった。
初診だからか毎回行くたびに記入するのかはわからないがいくつかの質問が書かれた紙を記入した。「未来は明るいものだと思う」という質問の答えには迷わず“強くそう思う”というものを選んで丸をつけた。
私はいつだってそうだと信じているし、何より未来を明るくするために精神科の予約をした。特別何かに対して悲しい気持ちになったり病んだりしているわけではなかったけど、人生において「多分有明はADHDだよ。」と親しい人たちから何十回も言われてきたので、ここらで決着をつけようと思って行くことにした。
確かに私は落ち着きがなくてじっとしているのが苦手だし、忘れっぽいし、いっぱいいっぱいになると優先順位もわからなくなるし、マメに連絡を返すこともできないし、衝動的に買い物をしてしまうし、つい話し過ぎてしまうし、インターネットで調べた時に書いてあるような特徴の殆どは当てはまったし、もしもこれらがADHDのせいなのであれば治療してより上手く日常生活を送れると思ったから。違うのであれば自分の怠惰であり甘えなので治す方法を考えようと思った。
診察室に入ると「好きな席に座っていいですよ。」と言われた。想像する普通の病院の診察室とは違ったが、わざわざ遠くに座ることで変な診断結果になるのが怖かったので目の前の席に座った。なんだか全てを見透かされるような気分になった。
幼い時のことや親の話をしてからまたいくつかのテストをさせられた。
そのテストの結果を見ての精神科医からの診断はADHDと双極性障害というものだった。「今まで生きずらかったでしょ、よく頑張ったね。」と決まりきったセリフまで言われた。いやまあ大変じゃなかったというと嘘になるけど、今現在の私は全く病んでいなかったし、特に何かに対して落ち込んでもいなかったので驚いた。
精神科医が言うには「この結果を見るに鬱の状態は全く見られないけど、逆にこれ見て欲しいんだけどさ、君はいま躁の状態ということになるんだよね。」とのことだった。例えば、感情の起伏が激しいところや何日も連続でほとんど寝ないで仕事をしたり遊んだりするところはあまり正常な状態ではないらしい。確かに昔の自分と比べるとフットワークも軽くなったしよく泣くしよく笑うしよく怒るけども...。なんか言葉が一切出てこなかった。明るくて活動的なのが理由で双極性障害だと診断されることってあるの?未だかつてそんなやついる?と思って少し笑えてきた。てかそんなん言ったら少ない睡眠時間でツアー回りまくってるバンドマンとか音楽業界の人たちなんてみんな躁状態ってことにならない?
別に毎日常に明るいわけではないけど、人といる時に憂鬱な気持ちになることはないし、家で1人で将来に対する漠然とした不安に襲われて眠れなくなることがあっても、次の日朝を迎えたら当たり前に元気に1日を始められるし、これでも病気の扱いになっちゃうんですか?落ち込んでるからって予定をすっぽかしたこととかないですよ?何より今は病んでないのに...。とか色々思って、受け入れられずにいたらとりあえず一旦ADHDの治療から始めることになった。「双極性障害については君のことをよく知ってる友達や家族にもどう見えてるのか聞いてみて欲しい。」「とりあえず薬も一旦少量で1週間分出すから合うか合わないか見てみて、効かなかったら増やしたり別の薬に変えるから、また1週間後にきてね。」と言われたので諸々を一度家に持ち帰ることした。とりあえずADHDと双極性障害(一旦仮)ということになった。
ADHDの薬と診断書を貰ったので、診断書の写真を撮り即刻バイト先に送り辞めることにした。だって熱があるのに休ませてもらえないなんておかしいから。
父親とメンバーにも診断書を送ったところ、父親は「人に迷惑をかけてしまう部分があるのならそれは直した方がいいかもしれないけど、有明が明るいのは個性じゃない?個性は治す必要ないよ、部屋の片付けが苦手なのはお父さんもそうだったからいつかできるようになるよ!」と言ってくれた。メンバーからは「わろた」とだけ言われた。なんかこんくらいがちょうどよかった、だって私がADHDだろうと双極性障害(一旦仮)だろうと今までやってきた良いことも悪いことも無くなるわけじゃないし、これからも今まで歩んできた道の上を私として生きていくしかないからだ。
元バイト先が同じで私の良いところも悪いところも良く知っている友達2人と「色々考えて検査行くことにした!ADHDだったらパーっと焼肉とか行こ〜!」「もし有明がADHDだったら自分も検査行こうかな」なんて話してたので一応報告したら速攻で『㊗️ADHD』という3人のLINEグループが出来て遊びの予定を立てたりした。そんな感じで接してくれる友達がいることが結構嬉しかった。まず別に気に病んではないし。そもそもわかってて自ら行ってるし。正直治療に対する恐怖は少なからずあった、明るい部分やよく喋るところや、頭は悪いし視野は狭いけども目の前の出来事については真剣に考えられることは自分の個性であり、それがありきで出来た友達や掴んだチャンスも間違いなくあったはずだからもしも治療でそれすらなくなってしまったら嫌だなと思っていた。でも私が治療したとしてもそれらの個性を残すために治療をしなかったとしてもメンバーや家族や友達は変わらず側に居てれるんだろうなというのが嬉しかった。(なんかこれ読んでて少しでも不愉快になった人が居た時の為に予防線を張るけども、みんな誰に対してでもそういう態度をとるわけじゃなくて私だからこういう態度をとってくれてるだけで、全くもって不謹慎な奴らとかではないです。なんなら色々気持ちとか考えてくれて選んだ言葉だということを私はよく理解しています。)
そんなこと考えながら帰って熱を測ったら40度まで熱は上がっていて、いろんなことを考えたり連絡するのが億劫になった。とりあえず、翌日は別のバイトの予定だったので発熱したから交代してほしいという旨の連絡をグループLINEに入れたところ気を利かせてくれて3日分くらい休みにしてくれた。この人たちには感謝を忘れないようにしよう、そして自分も困っている人には躊躇なく手を差し伸べられる人でいようと思いながらひたすら寝た。
2月11日
昨日よりは多少マシになったが熱が38度を下回ることはなかった。
朝起きて家の近くの耳鼻科に向かったところ建国記念日で休みだった。最悪。
昨日もらった薬を飲んだところで相変わらず連絡を返すのは面倒だし、布団から出てご飯を食べるのも億劫だ。
何か変わったことといえば、スマホを触らなくなって、ドラマを集中して見れるようになったことくらい。果たしてこれらの要因が熱でだるいからなのか、熱で4日間予定が無くなったから見る必要がなくなったのか、それとも薬のおかげなのかはわからない。
とりあえず殆どの時間を睡眠に費やした。その間に昨日もらった双極性障害のパンフレットを見て躁状態の特徴の1つとして“すぐバイトを辞める”と書いてあり、昨日の私じゃんと思った。でも熱があるのに休ませてくれないバイト先なんて遅かれ早かれ辞めるし、これは躁状態じゃなくても誰でも下す判断だろ、と思った。てか私3つバイト掛け持ちしてるし。また、躁状態の特徴として言えるのが気が大きくなっていることらしくて、まさにこの強気な姿勢とも言えるのだが、強気なのカッコよくていいじゃんと思った。
友達や先輩や後輩から心配の連絡や欲しいものあったら買い出し行くよという内容の連絡が何件か来ており、感謝で涙が溢れそうになった。元気になったら遊びに行こうと遊びの予定も何個か立てたりした。
21歳の時、頼れる人も家具もなくキャリーケース1つだけで上京して4年半が経ち、気づいたら周りにいるのは頼れる大切な人だらけだった。弱っている時でも弱っていない時でも貰った優しさは一生忘れたくないし、もしみんなが困った時は迷わず手を差し伸べられる人であるために頑張ろうと思った。
寝たり起きたりして死にそうになりながらも1日かけてみた人にやさしくというドラマがとても面白かった。なんにせよ人にやさしく、目の前の人たちと真剣に向き合って生きていけたらそれでいいかもしれない。だって今までも生きてはこれたし。
2月12日
熱は下がったが、しんどかったので病院に行った。一昨日40度まで発熱をしたという話をしたら念のためインフルエンザの検査をした方がいいと言われて検査を受けたところコロナだった。周りにコロナの人なんていなかったはずだしどこで感染したんだろと思ったし、なによりインフルじゃないの!?と思い思わず「え、コロナすか?」と聞き返してしまった。医者もついでにコロナもやっとくかみたいな感じだったからちょっとだけ驚いてた。
発症は発熱した9日ということになるのでとりあえず14日までは自宅療養期間になるらしく入っていた予定は無くすことにした。
とりあえず全てのバイト先にコロナだったことを報告したらどのバイト先も今週中は休みになった。2日前発熱で休ませてもらえなかったバイト先では賄いを食べてる最中に何度も咳をしたので、クラスターとか起きて一回マジで困った末に会社の方針を変えたりした方がいいと思った。来月いっぱいで辞めるからどうなろうともう関係ないけど。
とはいえ、熱は下がったし昨日散々寝ていたので、1日の大半をスマホをいじることとドラマを見ることに費やした。
なんやかんや熱が下がり冷静になったところで気づけたが、ADHDの薬の効果はまだないと思った。連絡を返し続けるのは相変わらず億劫だし、他の人だったら気にしないであろう些細なことが私の頭の中では疑問でいっぱいになり今まで親切にしてくれてた人に大袈裟に怒ってしまった。これが病気のせいなのかただ怒りっぽい性格なだけなのかはよくわからなかった。ただ相手からしたらこれが病気か性格かなんて全く関係ないことだということだけはよくわかっていた。昔も些細なことがひっかかり怒ってしまった時に、別の友達からそういう小さな違和感にも気づける自分も抱きしめようと言われた時のことを思い出してその言葉に勇気づけられた。どう生きたらそんなに優しい言葉が思いつくんだろう。
主演俳優が同じだからという理由で関連に出てきた薔薇のない花屋というドラマを見ていたけどあまりに暗すぎてこんな気分で見るには到底辛くて見ていられなかったので、昔見たコメディをもう一度見ることにした。薬の影響で酒も飲めず友達にも会えない今、自分の機嫌を取る方法は見るドラマを変えるくらいしか方法がないのだ。
てかコロナとADHDと双極性障害(一旦仮)に同時に全部なることある?逆にこの後ものすごいいいことが起こる予感しかしないんだけど。
今は早く外に出て友達と話がしたい。15日がひたすら待ち遠しい。
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