12月9日の印象
12月9日
令和3度 第17回横浜市環境影響評価審査会
を傍聴して来ました。
わたしが傍聴した11月11日の会同様
「印象」をまとめます
上瀬谷については
・旧上瀬谷通信施設地区 土地区画整理事業
環境影響評価準備書について
・(仮称)旧上瀬谷通信施設 公園整備事業
環境影響評価方法書について
の二つが話し合われました
とてもややこしいのですが 土地を開発・
整備するための環境影響評価の手続きは
① 対象事業に関する 配慮書をつくる
②それを対象の区で縦覧する
③審査会を行う
④配慮書についての市長意見を出す
(④´方法書をつくる
④´´それを対象の区で縦覧する
④´´´住民説明会を開く
④´´´´方法書に関して住民意見を募る
④´´´´´審査会を行う
④´´´´´´方法書に関しての市長意見を出す)
⑤準備書をつくる
⑥それを対象の区で縦覧する
⑦住民説明会を開く
⑧準備書に関して住民意見を募り
それに対して事業者の見解を出す
⑨それを対象の区で縦覧する
⑩ 準備書に関する意見・事業者の見解についての
市民の意見陳述を聞く
⑪審査会を行う
⑫準備書についての市長意見を出す
⑬評価書をつくる
⑭それを対象の区で縦覧する
⑮工事着手届出書をつくる
⑯事後調査計画書をつくる
⑰時後調査結果報告書をつくる
⑱工事完了届出書をつくる
⑲供用開始届出書をつくる
という段階があって
上瀬谷の
・土地区画整理事業については⑪
・公園整備事業については④´´´´´´まで進んでいます
各ゾーンの開発前に言わば「地ならし」をする
土地区画整理事業は令和4年1月にも準備書についての市長意見を出す予定なので まとめの段階と言えるのですが
・相沢川は暗渠化→貴重な動植物のため自然工法で流れを残せないか?→新たに生態系保護の為の代替え地をつくる(から無問題)
・(従前から水質の劣化が指摘されている)大門川も暗渠化で浄化作用が低下するのでは?
→モニタリングを行いその都度適切な対策する
(から無問題)
・大谷戸(賑わいゾーン)を盛り土で埋め立てて田んぼを無くすのは地権者の希望?→平らにしてほしいという要望が強い…といいながらいつの間にか海軍道路西側の農業振興ゾーンの話しに!
・桜並木の伐採で景観が変わるのでは?
→同じように植える予定(だから無問題)などの食い違いが残り
公園整備事業でも
・各駐車場の収容台数や周辺道路の使用予測
事業地内の道路整備についてはっきりしない
・ヘリポートを含めた大規模な災害時の支援施設と公園は共に成り立つものではない などの問題点は解決しないままでした。
9日の審査会は定時を30分ほど超過したのですが
最後に審査委員のお一人が「土地区画整理事業で土地が全面的に改定され 自然環境が全滅する為 公園事業で引き継ぎをすると検討事項に明記するべきである」
と憤懣やるかたない様子で発言されたのが
この審議会の本質を示していると思いました。
わたしは 何回かの説明会に出席し 環境影響評価審査会を2度傍聴しただけですが
一貫して市と事業者が「どんな評価が出てもこの事業をゴリ押しするつもり」である事がよく分かりました。
242ヘクタール 東京ドーム52個分もの広さがある上旧瀬谷通信施設の視察をたった1日 それも事業に都合の良い場所だけを短時間見るだけで済ませた事。
失われる自然に関しては 頑なに「代替え地」や「グリーンインフラ」の実装で問題無しとする事。
言い訳につまると「地権者の希望」の決まり文句で逃げるやり方。
くどい程の手順を踏みながら 本来は大切にするべき
市民の意見も 審査会も「開催した」というアリバイにして開発が進んでいきます。
ここに 「データがすべて」「お金を生み出さないものには価値がない」という考えの市長意見が載せられたらどうなるのか…?
何度も言います。このままでは 旧上瀬谷通信施設地区はただの平らな土地になります。
開発は必要なのかもしれない それならばせめて
「里山の思想」に立ち返った賢い開発をするべきだ
と思うのはわたしだけでしょうか?