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Poem) 蝉


コンクリートの上に不時着する蝉
夏の到来を教えてくれた透明な羽は
擦り会わせる役目を終えて
風の音を聴きながら
自分の体を
レースを纏うように覆っていた

大きな黒い瞳は
何年も生きてきた土の中を
思い出している
日の光をブランコのように揺らす
緑の葉影で
自分の羽も 光の振動となって
いのちの夢を鳴らしていた

光の波は、蝉の黄金色の思い出を
見守りに来ていた
雨をよけて 雲の門を開き
手のなかに包み
青空へ 駆け昇れるように


#Arimの詩 #詩


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