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Poem)星の匂い

希望の言葉をどこかへ置いてしまい
雑草がその上を蔓延り
もう探すことが出来ない時に
夕暮れは容赦なく暗闇へと変わり
その記憶さえ塗りつぶしていった。

星の匂いを嗅いだことがあるかと
尋ねられて、
誰に問われたかは忘れてしまったけれど
答えを探していたことは鮮明に覚えている。

“白い小さな花だ、土に埋もれそうになって、細い茶褐色の葉の裏に咲いていた花。
その匂いは星の匂いがした“
と答えようとして。

希望とは何か。また誰かが尋ねる。
声がする方へ目を向けて、
今度こそ誰に聞かれたのか覚えておこうと
思ったのだが。希望とは何か。
答えを見つけなければならなくなり。

白い小さな花は、星の匂いがする。
私の希望はどこへ行ったのか。
考えていると、夜の闇を引き連れて、
野犬が通り過ぎる、2匹、3匹。
息を止める。野良猫が後を追う。
赤ちゃんを連れて通ってしまいなさい。
またどこかで声がする。

左へカーブする道が続いている。
まっすぐ歩いていてもこの星は回っているから、君の直線は曲線になるんだよ。
君の投げる問いは放物線を描くんだよ。

声の主は私自身だったかもしれないし
夜明けに飛び立つアルファという鳥だった
かもしれない。

私の問いかけを拾い上げる誰かがいる。
まもなく白い雪が降ってくる。
白い小さな花が咲き出すように
星の匂いが拡がるように
闇は消えてなくなる。
希望という落し物が
まるで種のように発芽して咲き出して
見つかる。
置き去りにした言葉は
土に上に。


#詩    #現代詩



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