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Poem)時の雫

時の雫をガラス瓶に1滴2滴と
溜めていく
時の雫が入ると
それまで透明だった瓶は
青い色に変わる

誰が集めだしたのか
わからないのだが
青いガラス瓶が
町はずれの公園の
樹齢900年の木の枝に
ぶら下げられているという
青い実のように
何本も何本も

その木を見たいと思っております
コトンコトンと鳴り響く
水音が聴こえてくる方へ
歩きながら、行ってみる
1本だけ、あの青い瓶を分けて貰えないでしょうか
時の雫を持っていると
人間万事塞翁が馬、
そして不幸は全てが幸福に変わると
聞きました。…

頭上を飛んでいる鳥に尋ねてみた
時の雫は、あなたの帽子にも肩にも
コートの袖にも
ほら降り注いでいますよ

鳥はケラケラ笑って上空で旋回する

そっと手を広げ目を瞑る
時の雫を掌に受け取る
確かに受け取る
青い青い時間が肌の下に浸透していく
コトンコトンと
青い音が
自分の心の奥に響きだし。

明日 目に映る空も
青い青い
時の雫を貯めている

#詩 #現代詩

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