
秋を歩く、ひとつふたつみっつ、、
秋を数える、
と教えてもらった。…
数えることは楽しい
実ひとつ、何の実?と
木々はたわわに赤い実をつける
足下では黒い実がなり
星空のような実もできた
ひとつふたつみっつ、、
まではいいが、あとは、
いっぱい…という数え方が
あってもいい
その、たわわないっぱいに
鳥は大急ぎで集まってくる
人間の食べる大きな紫の実、
葡萄は、最後に葡萄棚に5,6房
残して収穫を終えるのだという
天使のためだと聞いていたけれど
天使の羽を持った鳥たちに
分けてあげるため
来年の豊作を願う農家の人の
祈りの儀式である
どんぐりは、
その木にたくさんの名前を持つ
カシやコナラ、カシワ、ブナ、
シイ、ナラの木の実なのだ
“どんぐり“という木があったら
いいのにと思ったりしながら
秋を歩いて来る
風が葉を揺らすと
ポトン、コツンと落ちてくる
木の実の季節
落ちている実を数えながら
歩いていく
ひとつふたつみっつ、…
#エッセイ