Python(2) 文字列とシーケンス
文字列とシーケンスってなに?
みなさん、スマホで友達にメッセージを送ったり、買い物リストを作ったりすることがありますよね?プログラミングでも、文字やリストを使う場面がたくさんあります。今日は「文字列」と「シーケンス」という基本的な考え方をPythonを知らない方にもわかりやすく説明します。
1. 文字列(String)ってなに?
身近な例
「おはよう」や「ありがとう」など、言葉や文章が文字列です。これは、文字が順番に並んだものだとイメージしてください。スマホのメッセージもそうですね。
"こんにちは"
"お疲れ様です!"
こういうメッセージはプログラムでも文字列として扱います。
ポイント
1. 文字列は、一度作ったら変えることができません。例えば、「おはよう」を「おやすみ」に変えることはできません。
2. 文字列の中の一文字一文字には番号がついています(0から始まる)。
具体例
「おはよう」の文字列を作ったとします。
message = "おはよう"
この message という箱の中には「おはよう」が入っています。1文字目の「お」を取り出したい場合は、0番目の文字として次のように書けます。
print(message[0]) # 出力: お
これが文字列です。メッセージや名前を扱うのに使われます。
2. シーケンス(Sequence)ってなに?
もっと身近に考えると…
シーケンスは、順番に並んだものの集まりです。例えば、買い物リストを想像してください。順番にアイテムが並んでいますよね?
["りんご", "バナナ", "牛乳"]
これがシーケンスです。Pythonでも同じように、データを順番に並べて管理します。シーケンスにはいろいろな種類があります。
シーケンスの種類
1. リスト(List): 例えば、買い物リスト。順番に並べて、後から追加や削除ができます。
2. タプル(Tuple): 一度作ったら変更できないリストのようなもの。例えば、地図の位置情報など。
3. レンジ(Range): 連続した数字を簡単に扱うためのもの。例えば「1から10までの数字」といった場合。
3. リスト(List)についてもっと知ろう
身近な例
リストは、自由に追加や削除ができるリストです。買い物リストややることリストを思い浮かべてください。
具体例
fruits = ["りんご", "バナナ", "ぶどう"]
# 最初のアイテムを取り出す
print(fruits[0]) # 出力: りんご
# 新しい果物を追加する
fruits.append("みかん")
print(fruits) # 出力: ["りんご", "バナナ", "ぶどう", "みかん"]
これがリストです。家で作る買い物リストややることリストのように、順番に並べたものを管理できます。リストは、いつでもアイテムを追加したり、削除したりすることができるのが便利です。
4. タプル(Tuple)について知ろう
身近な例
タプルはリストと似ていますが、一度作ったら内容を変えることができません。例えば、地図の座標や変えたくないデータを保存するのに使います。
具体例
coordinates = (35.6895, 139.6917) # 東京の座標
# 最初の座標を取り出す
print(coordinates[0]) # 出力: 35.6895
# タプルの内容は変更できません
# coordinates[0] = 36 # これはエラーになります
タプルは、たとえば東京の位置や、一度決めたら変えたくない情報を記録するのに便利です。タプルは安全にデータを保存したいときに使います。
5. 文字列、リスト、タプルの違い
種類 特徴 例
文字列 文字が順番に並んだもの。変更できない。 メッセージ、名前、住所
リスト アイテムを順番に並べ、後から変更できる。 買い物リスト、やることリスト(TODOリスト)
タプル アイテムを並べるが、後から変更はできない。 座標や重要なデータ
6. 実生活での使い方の例
買い物リストを作ってみる
リストを使えば、買い物リストを簡単に作って管理できます。新しいアイテムを追加したり、買い終わったものを削除するのも簡単です。
cart = ["りんご", "バナナ"]
cart.append("牛乳") # 新しいアイテムを追加
print(cart) # 出力: ["りんご", "バナナ", "牛乳"]
cart.remove("バナナ") # 買い終わったものを削除
print(cart) # 出力: ["りんご", "牛乳"]
東京の位置を記録する
タプルは、変えたくないデータを保存するのに向いています。例えば、地図アプリの「東京の位置」を記録する場合に使います。
tokyo_coordinates = (35.6895, 139.6917) # 東京の座標
print(f"東京の緯度は {tokyo_coordinates[0]} で、経度は {tokyo_coordinates[1]} です")
7. まとめ
1. 文字列は、メッセージや名前などのテキストデータを扱うもの。作った後は変更できません。
2. リストは、買い物リストややることリストのように、順番に並べて追加や削除ができる便利なツールです。
3. タプルは、座標や一度決めたら変えたくないデータを安全に保存するために使います。