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#55 ドライクリーニングで汗の汚れは落ちない?
スーツや高めのコートなどは、クリーニングのお店に持って行ってドライクリーニングで洗ってもらうこと、多いと思います。
しかし、そもそもドライクリーニングってなんでしょう。
ドライっていうくらいだから、ドライヤーみたいに風をかけて落としてるんじゃないの?と私は思っていましたが、調べてみたら、違いました。
ドライクリーニングは、主に有機溶剤と呼ばれる油のようなものを水の代わりに使っています。普通の洗濯と違う点は、使っているのが水か有機溶剤かで、普通に洗濯機のような機械で洗って、乾燥させています。
有機溶剤も揮発するので、乾燥させると基本、服に残ることはないです。
有機溶剤は、昔はにおいの強い油やすぐに発火してしまう恐れのある油が使われてきましたが、現在は高音でしか発火しない、石油系の溶剤が使われています。
では、ドライクリーニングの利点と欠点はなんでしょう?
ドライクリーニングの利点
油は水に溶けにくいので、油汚れを落としたいときには水洗いよりもドライクリーニングの石油系溶剤のほうがいいかもしれません。(洗剤を使えば、水洗いでも落ちることもありますが。)
しかし、一番の利点は、型崩れしにくいことです。例えば、ウール100%の生地とかだと、水洗いをすると膨張して服が変形してしまうことがありますが、有機溶剤だと、そのようなことはありません。
この動画がわかりやすいので、ご覧ください。
ドライクリーニングの欠点
欠点としては、汗などは水に溶けやすい汚れなので、ドライクリーニングでは落ちないということです。
なので、着たものをドライクリーニングにしか出していないと、汗の汚れが溜まっていき、黄ばみなどが出ることがあります。そこは注意です。
ドライクリーニングでは、オプションプランがありますよね。そういったものの中では汗の汚れも落とすというプランもあるようです。(プランがなくても、汗の汚れも落としてくれるクリーニング店もあるかもしれません。)
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以上、ドライクリーニングのドライとは、水を使わないという意味のドライだったという話でした。
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最後までお読みいただきありがとうございました。
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参考資料、使用させて頂いた画像
『ドライクリーニングの現状と展望』 海野 信 1996
Photo by Waldemar Brandt on Unsplash
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