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外堀から埋められていくペンタゴンUAP報告書

おさらい

2017年に、ニューヨークタイムズ紙等からリークされた、3つのUAPビデオ(通称、Tic Tac UFO)を、アメリカ国防総省(ペンタゴン)が、海軍が撮影したものだと認めてから既に1年が経過した。
それらに対する上院情報委員会(SSCI)からの報告要請に応える形で、昨年8月には、海軍情報局内のUAP(未確認航空現象)タスクフォース(作業部会)公式に設置されたわけだが、さらに昨年末、トランプ大統領が署名した、アメリカの2021年度予算の包括法案の中で、SSCIのコメントという形で、国家情報長官(DNI)に対して、UAPに関する報告書を180日以内に提出するよう要求されている事が明らかとなり、しかも、報告は「非機密扱い」にするようにとも書かれていたので、UFOディスクロージャーへのカウントダウンが始まったと、UFO研究界に限らず、期待が一気に高まる事となった。

しかし、包括法案のコメントは法律本文ではなく強制力はないはずなので、事実上、政権が移行してしまったからには、要求が反故にされる可能性は十分あった。
ちなみに現政権のDNIは、女性のアヴリル・ヘインズ元CIA副長官だ。

それを牽制するためなのか、UAP報告書の内容を、既に知っているであろう、ラトクリフ前国家情報長官が3月、FOXテレビのインタビューに対し、全く説明のつかない目撃事例がかなりの数あり、政権を去る前に公表したかったのだが、(現政権も)そうするのが健全だと思うと、詳細を交えて答えた。

ところが、共和党だけでなく民主党の側からも、6月までに発表される予定のUAP報告書に期待を寄せる発言が出て来たのは、前記事に書いたとおりである。

UAPビデオは、あと9本ある!

さらに、前回紹介し、ペンタゴンが事実上、第4のUAPビデオとして認めた、ピラミッド型UFO/UAPを公開したコーベル氏が、米軍からのリークビデオはあと9本もあると。

それらが、タスクフォースの報告書より前に公開されるかは不明だが、海外ではもう既に、かーんぜんに"バズって"いる(笑)状況のようなので(生憎、日本だけは蚊帳の外のようだが)、多少の延期はあったとしても、何も出さないわけにはいかないだろう。

ただ、上のピラミッド型UFO/UAPについては、レーザーによるホログラムではないかという意見もあり、確かにそんな風に見えなくもない。
(下は、参考映像)

もしそうなら、長年UFO研究界で噂されていた、プロジェクト・ブルービームがついに発動されたのだろうか。
それはそれで、"えらい事"になるが、しかし、Tic Tac UFOの場合は、F/A-18戦闘機の複数の観測器が捉えていたので、"物体"の可能性のほうが高いだろう。
いずれにしても、何か正体不明の技術を持つ存在が、米軍を観察しているという事実は、もはや認めざるを得ないと思うが。
だとすると、何処の国であれ、その技術をどうやって取得したのか、誰か天才科学者による発明なのか、それとも墜落UFOからのリバース・エンジニアリングなのかという点に、追及気運が盛り上がって来るに違いない。
実際、海軍がUFO関連と思われる特許を既に公開もしているのは、それに答える準備ではないのか。

再注目されたSCUの調査レポート

その9本のうちの1本ではないかと思われるのが、これも以前紹介しているのだが、2013年4月にプエルトリコ上空で、国土安全保障省の航空機から撮影されたこのUAP動画。

実はTOCANAらもとっくに報じていたのだが、アメリカに、SCU(Scientific Coalition for UAP Studies 、UAP研究科学連合)というシンクタンクがあり、このUAP動画に関する詳細な分析を、2016年に公開している。

SCUのグーグルドライブに接続して、pdfファイルの閲覧とダウンロードも出来るが、162頁もある。
調査に当たったのは、全米最大のUFO調査団体、MUFONに所属し、理科系の学位や軍事企業での経験を持つ6人の専門家達で、
「赤外線画像システムに記録され、住宅地の低空を時速120マイルで航行し、水中では時速90マイル以上で移動し、さらに2つに分裂する能力を持つ物体は既存の説明がつかない。」と結論付けている。
(ただ、水中でも速度が変わらないのは、最近確認された、ライデンフロスト効果を利用しているのかもしれない。)
この水中にも潜れるUFOに関しては、南極でのハイジャンプ作戦(1946年)以来、頻繁に報告されており、海軍は、水中に基地があるのではないかと考えていると、先のコーベル氏も聞いたそうだ。

さて、そのSCUが、ペンタゴンUAP報告書の議会提出を見越してか、6月5~6日に、AAPC2021というリモート・カンファレンスを開催する。
AAPとは、Anomalous Aerospace Phenomena(異常航空宇宙現象)の事で、UAPという語を使わないのは、もはや未確認ではないよねという意味なのか。
メインの講演者は、これも既出だが、スタンフォード大学の研究所で昔、リモート・ヴューイング(SRV)の研究をしていた事があり、最近は、Tic Tac UFOをリークしたTTSAの共同設立者にもなっていった、あの Harold Puthoff 博士。
オースティン高等研究所(IASA)という宇宙開発の研究所を持っていて、今後、この博士を目にする機会が増えるのかもしれない。
政府の裏側と縁が深かった人だけに、どんな情報が飛び出すか注目される。

ちなみにSCUの設立は2015年のようで、TTSAより古いし、まだオバマ政権の時だ。
あれ? そもそも、UAPという言葉は、2016年の大統領選でヒラリー・クリントンが広めたと思っていたけれど、SCUが考えたのかもしれない。
(注: ニック・ポープ氏によると、イギリス国防省で最初に使われた。)
結局、政権が民主、共和どちらであっても、今の情報開示の流れは既定路線だったという事なのだろうか。

科学者や教会も動き出した。

さらに、カトリック科学者協会(SCS)も、6月4~6日、
"Extraterrestrials, AI, and Minds Beyond the Human"というカンファレンスを、ワシントンD.C.で開催&ライブ配信する。

ハーバード大、ケンブリッジ大、コーネル大、ノートルダム大など、超一流大学の、宇宙物理・化学、進化生物学、神学の教授らが、地球外生命体の可能性に関して語るという。
彼らの意見が肯定的、否定的どちらが多いのかは分からないが、一昔前まで、いわゆる正統派の科学者が、UFOについて真面目に取り上げる事は殆どなかったし、もし肯定的な事を言おうものなら、職を失う覚悟をしなければならなかったのを考えると、これは何という変化だろうか。
また、主催しているのがカトリック教会なのは、どういう意味を持つのか。
実は、フランシスコ現ローマ教皇は、もし火星人がキリスト教徒になりたいと言ったら差別はしないと述べた事があるが、単なる例え話ではなかったのだろうか。
(まさか、キリストは〇星から来たとは発表しないと思うが。)
とにかく科学と宗教が、UFO問題についてようやく真面目に議論するテーブルに着く時が来たという事だろうけれど、地球外生命体とAIを一緒に扱おうとしているところには、一抹の不安も覚えざるを得ない。

以上のように、UAPタスクフォースの報告書開示は、まるで決定事項のようにどんどん外堀が埋められていくのを見ると、やはり"官製ディスクロージャー"ではないかという気がしてならない。
いきなり地球外生命体の存在を発表する事はないだろうが、まず現代科学では説明できない技術の実在を認めるとしたらそれは、昨年末にイスラエルの元准将がリークした、銀河連邦?の方針、即ち、まずフリー・エネルギーや反重力などの技術を地球に普及させろ、に沿っているのかもしれない。

そして、それに抵抗する勢力の最後のカードとして、いよいよ懸念されるのが、フォン・ブラウンに始まり、ディスクロージャー・プロジェクトの、S.グリア博士も今しきりに警告している、"偽旗"宇宙戦争という事になるのだが、果たして。


【追記】ハリス副大統領は、UAP報告書の提出要求に賛成していた!

カマラ・ハリス副大統領は、昨年の6月、上院情報委員会のメンバーで、UAP報告書の提出要求に賛成していた。

まさか自分が政権の座に就くとは思ってなかった?
思ってて賛成したのなら凄いけど、果たして「その時」、大統領の椅子には誰が。



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Argo_ufologist
UFOと宇宙問題について長年学んでまいりました。出来るだけ多くのかたにお知らせしたいと思っておりますので、ご協力いただければ幸いです。