100年先の人が喜ぶ風景、作れるやろか?
古い長屋が壊され、その場所に新しい家が建つことになりました。長屋特有の趣は失われ、景色もすっかり変わってしまいましたが、この古い長屋が建てられた当時、今の景色を想像して建てられたわけではなかったはずです。
では、新しい家は100年後、「残したい」と思われる風景になり得るのでしょうか?それは、建てる人や住む人が、どれだけその場所の景観や文化を意識しているかによるのではないでしょうか。
古い長屋が建てられた時代
約100年前に建てられた長屋は、当時の暮らしや経済に合わせた、実用的な住宅だったと思います。その結果、たくさんの長屋が集まり、今となっては「風情のある景色」として評価されていますが、当時は意図して作られたわけではなかったのでしょう。
今の新しい家
では、今建てられる新しい家が、100年後に「いい景色だ」と思われるかどうかは、いくつかの要素に左右されるでしょう。
地域性を反映すること
新しい家が、その土地の文化や風土を取り入れている場合、将来的にその地域の象徴になる可能性があります。しかし、どこにでもあるようなデザインでは、100年後に「残したい景色」として評価されることは難しいかもしれません。
時代を超えるデザイン
100年経っても価値を感じられるデザインには、流行に左右されない普遍性や耐久性が求められます。現代の家は便利でモダンですが、流行の影響を受けやすい点が課題と言えるかもしれません。
周囲との調和
長屋が持っていた統一感や連続性が失われると、景色としての一体感は弱くなります。しかし、新しい家が自然や周囲の環境と調和していれば、新たな「風情ある景色」を作り出せる可能性があります。
まとめ
新しい家が100年後に「残したい景色」になるかどうかは、その時代の価値観や土地の特性をどれだけ大切にするかにかかっています。逆に言えば、今を生きる私たちが何を大切にし、どのような景色を作ろうとしているのかが、未来の人々に「素晴らしい景色」として受け継がれていくのではないでしょうか。