【Arentが考えるDX】企業内における新規事業開発をスタートアップ化する方法
こんにちは、Arentです。
「新規事業開発担当となったが、アイディア出しの段階からなかなか話が進まない」
「AIを活用した新製品開発というコンセプトはあるが、具体的な計画に落としこめない」
このようなお悩みをお持ちではないですか?
この記事では、新規事業開発がなかなか進まないと悩んでいる担当者に向けて、新規事業創出が進まない理由や、新規事業を推し進めるにあたって必要な要素を紹介します。
新規事業開発に取り組んでいるのは大企業でも5割未満
新規事業開発は企業の成長に欠かせないものです。その一方で、実際に新規事業開発に取り組めている企業は決して多くないのが実情。以下のデータをご覧ください。
これは2020年6月に株式会社日本政策投資銀行が大企業に対して行った調査結果です。新規事業開発に対する予算をある程度計上できる大企業においても、中長期的な市場開拓や新規事業に取り組んでいるのは全体の半分以下となっています。
では中小企業についてはどうでしょうか。以下のデータをご覧ください。
これは中小企業庁がまとめた「中小企業白書2017年版」におけるデータです。こちらでは新事業を4種類に分けて調査を実施していますが、いずれも取り組んでいる割合は全体の30%未満になっており、多角化戦略においてはわずか5%に留まっています。
新規事業開発が進まない2つの理由
では、なぜ新規事業開発はこんなにも進まないのでしょうか。その大きな理由としては、以下の2つが挙げられます。
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
1. 必要なノウハウ・技術を持つ人材の不足
新規事業開発が進まない最大の課題になっているのは「人材不足」です。先に紹介した「中小企業白書2017年版」では、新事業展開を実施していない企業の課題についても調査しています。
すると以下のような結果に。
このように、新事業展開を実施していない企業の課題としてもっとも回答割合が高かったのは「必要な技術・ノウハウを持つ人材が不足している」でした。これは、4種類の新事業展開別で見ても、それぞれ第1位となっています。
2. 社内人材の専門性不足
社内人材のみで新規事業開発を進めると、新規事業担当と上長いずれも新領域に対する専門性を持っておらず、確証のないまま企画が進んでいくことになります。
その結果、新規事業開発担当者も具体的な計画案に落とし込めず、頓挫するケースも。
しかし新規事業を創造し、社会に大きな価値を提供できる企業があります。それはスタートアップ企業です。ではスタートアップ企業と大企業および中小企業の新規事業開発との違いはどこにあるのでしょうか。
スタートアップで新規事業創出がうまくいく理由
そもそも起業家は、イノベーションを通じて社会に変革を起こすために起業します。イノベーションを社会で現実的に機能するものにするため、CTO、CFOなどを集めます。
つまりスタートアップには、初めから新規事業における各領域のプロ(CEO・CTO・CFO)が存在するのです。このような体制があってはじめて、投資を引き出し事業を推進できます。
では、企業内にスタートアップのような各領域のプロがいない場合、どうすればいいのでしょうか。
〇新規事業創出成功のカギはスタートアップ人材の活用
たとえ企業内に新領域に関するプロ人材が揃っていなくても、スタートアップ人材をうまく活用することで、新規事業立ち上げが可能になります。
このような、スタートアップ人材からサポートを受ける形は、社員教育としても有効な方法です。
スタートアップ人材活用の成功事例
ここで、企業の新規事業創出において、スタートアップ人材をフル活用した事例を紹介します。
「PlantStream」は、Arentと千代田化工建設様との新規事業創出事例です。
【課題】 ・設計士たちへの過剰な負荷
・設定工程の遅延による工期・コストの増大
【解決策】・設計士たちの膨大な作業をCADが代わって負担
・CADによる超高精度「自律設計」で工期・コストを圧縮
▲「自律型CAD」でプラント設計の非効率を一掃
プラント建設業の国内最大手のひとつである千代田化工建設は、プラント設計における設計士たちへの過剰な負荷や、設計工程の遅延による工期・コストの増大などの課題を抱えていたました。
そこでArentが、熟練設計士たちのノウハウを徹底的にアルゴリズム化し、CADによる超高精度な「自律設計」を実現。数ヶ月を要する大規模設計を、わずか数十秒に圧縮することに成功。工期やコストの問題はもちろん、人の負担、環境の負担も大幅に軽減可能になりました。
〇技術だけでなく投資判断などの専門性も提供
社内企画の進捗に合わせ、Arentが、技術のみならず投資判断などの専門性を提供。具体的には、技術の専門家が自律設計CADのプロトタイプを開発・提供をすることで議論を加速。財務の専門家が新規事業にかかる利益・コストを算出し、上長の意思決定をサポートしました。
〇業務改善に留まらずビジネス拡大へ
さらに、業務改善に留まることなく外販することで、ビジネスを拡大することに合意。ひとつのチームとして利益とリスクを分かち合っていきたいという想いから、共同出資によるJV(ジョイントベンチャー)設立という道を選択しました。
こうして生まれたのが「PlantStream」です。このプロジェクトでは、結果的に業界のスタンダードになるような画期的なCADを開発することに成功。グローバルSaaS事業を行うJV設立という、社会に対して新しい価値を生み出すことができました。
新規事業創出にスタートアップの力を
企業において新規事業の成功確率を上げる方法。それは、スタートアップ企業のサポートを活用することです。たとえ自社に新領域の知識・ノウハウを持つ人材がいなくても、スタートアップ企業の力を借りることで、自社の新規事業企画の成功確率を大幅にアップできます。
全員がエンジニア出身のArentのコンサルタントなら、CAD、AR・VR、FinTechなど様々な領域におけるビジネスの可能性を高解像度で捉えられます。貴社の新規事業開発における課題を、私たちと一緒に解決しませんか?
最後に株式会社Arent代表 鴨林から、この記事をお読みのあなたへのメッセージを記します。
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