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【都市の経済構造を考えてみる!】(第18回)「回す力をみてみた!(盛岡経済圏)」

前回の第17回は「外の力をみてみる!(盛岡経済圏)」としまして、盛岡経済圏の外の力の内訳をみてみました。

・【都市の経済構造を考えてみる!】(第17回)「外の力をみてみる!(盛岡経済圏)」
https://note.com/areaia/n/n2773a0c86d97

今回第18回は、前回の最後で、外の力と回す力を比べてみようと思っておりましたが、回す力を確認することを失念していたことに気づきまして、今回は、「回す力をみてみた!」としまして、回す力の中身を確認していきたいと思います。

     

◯ 統計情報 「産業連関表 統合大分類表」を入手

統計の方は、今回も岩手県の産業連関表 平成23年 をみていきます。

・岩手県 産業連関表
http://www3.pref.iwate.jp/webdb/view/outside/s14Tokei/bnyaBtKekka.html?C=B0303&R=I015

こちらのページに、13部門表、統合大分類表、統合中分類表、統合小分類表の4種類の産業連関表がありまして、それらの中から統合大分類表をみていきたいと思います。次のリンクからEXCELファイルでダウンロードできます。

・岩手県産業連関表 統合大分類表 平成23年
http://www3.pref.iwate.jp/webdb/view/outside/s14Tokei/tokei.download;jsessionid=3D709837AB9BDCEC38E3703EF9D1FE2D?fileId=s14TokeiInfo-y7dCB.18OYJ.1tIvSy

     

◯ 「回す力」を計算する

これまで内訳を確認してきた「支える力」や「外の力」は、産業連関表上、わかりやすいところでした。

「支える力」=「40一般政府消費支出」(列AP)+「41総固定資本形成(公的)」(列AQ)
「外の力」=「50(控除)移輸入」(列AZ)

今回の「回す力」は、産業連関表上の項目として、どんぴしゃりのものがなく、ちょっと、引き算をしていく必要があります。「回す力」は、圏内事業者が圏内の(民間)顧客に対して提供している財物サービスの流れですので、次のように考えたいと思っています。

「回す力」=「52県内生産額」(列BB)ー「47 移輸出」(列AW)ー「支える力」

回す力

圏内で生産した物財のうち、「稼ぐ力」として圏外にでていった分を差し引いて、残った金額が、圏内事業者が圏内に販売・供給した金額になります。そこから、「支える力」として政府が需要者となった金額を差し引くことで、圏内事業者が生産したもののうち、圏内の民間需要に向けて供給した部分が残りますよね、ということですね。

逆に、需要側から計算していくこともできます。

「回す力」=「46 県内需要合計」(列AV)ー「支える力」ー「外の力」

圏内の需要全体から、支える力の政府需要を引くと、民間需要となりまして、その民間需要のうち、外の力が供給している部分以外の部分が、回す力、という計算ですよね。

回す力2

「17電気機械」「18情報・通信機器」の「回す力」がマイナスになっているのが、不思議なところです。「外の力」で移輸入したものの一部がそのまま「稼ぐ力」の一部となって移輸出されているのがあるとかですかね。ちょっと宿題としておきます。

    

◯ 「回す力」の内訳

ということで、「回す力」の内訳です。

回す力3

金額の大小はありますが、盛岡経済圏くらいの規模ですと、36の部門全部に金額が入っていますね。もっと小さな都市圏だと、ゼロの部門もでてきそうにも思います。

    

◯ 金額が多い順

見やすいように、金額が多い順に並び替えてみました。

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