【都市の経済構造を考えてみる!】(第40回)「稼ぐ力の推移を確認してみた!(仙台経済圏)」
前回は、高齢者人口の予測を今一度確認してみました。高齢者を、65歳以上で考えるか、75歳以上で考えるか、はたまた、生産年齢人口を、65歳未満で考えるか、75歳未満で考えるかで、かなり状況が変わってくることを確認しまして、世代的には、団塊ジュニア世代が今後の20年とか30年で健康寿命をどこまで伸ばせていけるか、が鍵になるかも、としておりました。
・(第39回)「高齢者人口の予測を確認してみた!(2)(仙台経済圏)」
https://note.com/areaia/n/n44111d54b5e9?magazine_key=m4e87da1b572a
今回は、支える力の話が長くなってきたこともありまして、稼ぐ力の方をみていきたいと思っております。
◯ 統計情報を入手します!
今回も、産業連関表です。平成25年の産業連関表のページの下部に、昭和30年以降の産業連関表がございましたので、こちらから拾ってみます。
・宮城県経済の構造-平成25年宮城県産業連関表(延長表)-
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/toukei/h25rennkann.html
◯ 全体像を再確認しておきます!
まず、仙台経済圏の中での「稼ぐ力」の状況を確認しておきたいと思います。以前、本稿で、全体像を確認しておりましたので、こちらもご参照くださいませ。
・(第33回)「平成時代の変遷をみてみた!(仙台経済圏)」
https://note.com/areaia/n/n8c89d2e3a97d
県内生産額の方は、平成12年までは、一貫して増加が続いてきて、16兆円を超えてきていましたが、平成17年には人口減少が始まったからでしょうかね、若干減少となり、震災のあった平成23年にどーんと13.5兆円まで凹みました。そして、わずか2年後の平成25年には、平成17年を超えて、15.9兆円とピークだった平成12年レベルまで復活しています。
一方、稼ぐ力の方は、平成17年に5.2兆円がピークで、震災のあった平成23年に3.7兆円と昭和60年レベルまで落ち込みます。2年後の平成25年には、4.3兆円と、平成2年レベルまで復活してきていますね。県内生産額の復興度合いに比べると、稼ぐ力の復興度合いが低い感じです。
また、県内生産額の占める稼ぐ力の割合ですと、30%前後の幅の中で、昭和60年には34%まで増加したあと、やや減少し、平成17年に33%まで増加しますが、震災後27%まで減少して平成25年でも27%です。
前回までみていたように、震災復興は支える力主導であったと言えるのかもしれません。
◯ 稼ぐ力の内訳の変遷を確認します!
続きまして、稼ぐ力の内訳をみていきたいと思います。
平成7年、平成17年、平成25年の第一次産業(と鉱業)、製造業、(建設業と)第三次産業で比べてみました。
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