Halloween
9月に学校が始まり、少しだけ慣れた頃、ハロウィーンが近づきました。
元々は、10月31日の夜、死者の魂がよみがえると信じられたところから始まった儀式ですが、今では仮装してお菓子をもらい歩く、子供たちのお祭りになっています。
(1986年には日本で祝う事など全くなかったこのお祭り、今はすっかり、若者の仮装パーティと化してしまいましたが、本来はお盆のようなものだったのです)
私が通ったハイスクールでも、31日の1週間前から「spirit week(スピリット・ウィーク)」なるものが始まりました。
「リーバイス・デー」
「テディベア・デー」
「ヒッピー・デー」
など、その日1日のテーマが決まっていて、やりたい人はそれに沿ったファッションで登校するのです。そして、最終日は、各自が思い思いの仮装でやってくる日。
私とホストシスターは、私の、にわか着付けでなんとか着る事の出来た浴衣で、登校しました。
「pretty !」と、廊下で通りすがりの男の子が声をかけてくれます。「日本人なのに、日本人の仮装?」と、笑いながらからかって来る友達もいて、その日は授業そっちのけの、とても楽しい1日を過ごす事が出来ました。
この日の体験で、私は14歳の時に観て以来、ずっと疑問だった映画『E.T.』の中で、主人公のエリオット君やE.T.が、何故あのような変な格好をしていたのかに、合点がいきました。
外国の映画を見たり、本を読む時には、その国の文化を知らないと、全く意味がわからず、抜け落ちてしまう箇所があるのだと、学んだのです。