まさかやー
ホストファミリー宅の隣に住むおじさんに、ある日聞かれました。
「日本の土地面積はどれ位なの?」
「…??」
私には答えられません。もしも当時、それを平方キロメートルで知っていたとしても、エーカーで答えることは出来なかったでしょう。
今はスマホさえあれば、何でも検索可能。リテラシーさえ習得していれば、まるで魔法の杖です。
今、そのスマホで日本の国土面積を検索すると、約378,000 km²と出ました。これをアメリカで使われている単位、エーカーに換算すると、約93,406 acre。便利な時代です。
話を、1986年に戻します。「仕方がない。感覚で答えてみよう」そう思って私は、日本と同じく細長くて弓形をしているカリフォルニア州を挙げ、そこと同じ位じゃないかなーと、言ってみる。すると、隣で会話を聞いていたDadが、地図を引っ張り出して調べてくれました。
そして判明。
日本は、オレゴン州より東側に位置する、モンタナ州と言う小さな州と、ほぼ同じ面積だったのです。その広さ、約380,800 km²。
まさかやー!
今まで、私の中では世界の全てで、絶対的な存在だった「日本」と言う国が、カリフォルニア州より小さい州と同じ面積と言う事実に、軽いショックを受け、世界の広さを肌で感じました。
これまで何度も地図を見てきたはずなのに、机上で理解するのと、肌で理解するのには、こんなにも差があるのかと思った、一つの出来事です。
ちなみに、お隣のN家では、私が帰国した後、「Minakoと過ごした時間は、とても楽しかった。私達も留学生を迎えよう!」と、翌々年には、ヨーロッパからの生徒を1年間、受け入れたそうです。
こんな私でも、少しは国際交流ができたかしらん?と、振り返る時いつも、このモンタナ事件を思い出しては、1人で笑ってしまいます。