Drive-through bank
コロナ禍初期の頃、外国から送られてくる映像で、「なるほど」と思ったもののひとつが、ドライブスルーPCR検査。
密室は保たれる、看護師は動かなくて良い…など、完璧な動線だ!と、思ったので、土地の狭い日本でも登場した時は、少し安堵。
ただ街中では場所確保が難しいだろうから、酷暑の中、発熱外来に立って並ぶ人々を見かけた時は気の毒で、こちらまでしんどくなりました。
そして、1987年のアメリカ、オレゴン州。
「銀行でお金を下ろしてから、買い物へ行くね」
そういうMomに、車から降りる気配は一向にありません。そうこうしているうちに、車は小さな機械が付いているブースに横付けされました。
その時の、私の驚きと言ったら!
それは、ドライブスルーバンクで、車から降りずにボタン操作を完了したMomは、取り出し口から出てきた何枚かの紙幣を手に取っていました。
車社会の郊外だからこその光景に、その頃はもう、かなり合理的に作られてあるアメリカ社会に慣れつつあった私も、ビックリ。
電子マネーが普及した今では、もう銀行へ紙幣を取りに行かなくて良くなりましたが、ドライブスルーの概念があったから、パンデミックの中ではこれを活かすことが出来たのかも。
人が紡ぎ出す知恵の蓄積とは、素晴らしい。
私はもっぱら、子供にせがまれて買うMのマークのハンバーガーを、この蓄積によって出来たシステムで注文するのに、活用させてもらっています。
*20年以上前に描いたイラストですが、右ハンドルにしてしまったのは、お愛嬌でお願いしますぅぅ。