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発達障害の子どもが医療機関を受診する利点とは?
① 医学的な診断及び診断名の伝達
一番大きい利点としては、「障害があるかどうかを判断してもらえる」と
いうことです。
診断を受けることで、手帳を取得することができたり、関係機関へ繋がりや
すくなります。
また就学においても、診断があることで、より適切な学びの場の提供が図ら
れるようにもなります。
さらに、診断名が様々な関係機関に伝達されることで、個別の支援計画の作
成や関係者が集まっての会議を行うことが可能となります。
② 診断書の発行
診断書が発行されることで、療育機関をはじめ、様々な場所でサービスや
支援が受けられたり、特別支援学級や通級指導教室に入級する際の判断材料
として有効な根拠にもなってきます。
③ 必要時に投薬治療の実施
診断を受けることで、社会生活を送るに当たって支障をきたしている特性
に対して、適切な投薬治療を受けることができます。
④ 本人や保護者が相談できる人的資源の拡大
教育だけでなく、医療の側面からも支援が受けられ、より専門的な視点か
らの助言をもらうことができます。
⑤ 専門家と協力した本人への告知、本人自身の自己理解や保護者の子ども理解の促進
本人への告知がしやすくなるとともに、自分の特性に気付くことで心理的
な安定が図られたり、保護者に対して特性についての理解を促しやすくなり
ます。
明確な根拠(診断)があることで、適切な支援の共有化が図られやすくなります。
⑥ 高等学校での特別な援助、入試での配慮、療育手帳等の取得などの資料
高校・大学受験での合理的配慮が受けられやすくなったり、進学先での切
れ目ない支援も受けられたり、手帳等の取得も可能となります。
⑦ 付随する多様な症状も精神医学的観点からの理解
医学的な観点における複数の特性にも気づくことができ、「障害の重な
り」に対する理解と支援を促進させることができます。
⑧ 目標、援助方針の選定、「個別の指導計画」及び「個別の教育支援計画」立案の資料
医学的な診断があることで、各計画における目標設定や指導内容および手
立てについての精度が上がり、また支援の共有化が図られやすくもなりま
す。
本人や保護者が困難な状況に陥っている際、受診して診断がつくことで、支
援の方向性が明確になったり、新たな専門的な相談機関が増えたり、関係機
関に繋がりやすくなったりと様々な利点があります。
全ての子どもがよりよい生活を送り、最適な学習環境の提供が図られる上で
も、受診することの利点は多いと思います。