【自己紹介】阿久根たかし@発達支援相談所「ゆらいばな」
はじめまして。
発達支援相談所「ゆらいばな」の阿久根たかしと申します。
まずは,自己紹介をさせていただければと思います。
【障害のある方々との初めての出会い】
大学は,横浜国立大学 養護学校教員養成課程 を卒業しています。
大学時代には障害のある方々と触れあうボランティアサークルに所属していました。
私自身,障害のある方々と接するのは初めてでしたが,入学した頃は正直,偏見や差別がかなりあって,周りの先輩や同期がこの方々と一緒に活動しているところを見て,「こんなことをやっていて何が楽しいんだろう?しょうもないことをやっているな」とただただ傍観して軽蔑しているだけの最低最悪な人間でした。
私は二浪してようやく大学に入学できたのですが,大学に合格した瞬間から「燃え尽き症候群」になってしまい,生きる目的がなくなり,精神的にかなり不安定になっていた時期でもありました。
家族や周囲の人に危害を加えている自分をいつもイメージするようになり,その苦しさのあまり,心療内科に通い続け,薬を飲んでなんとか生活できていました。
そんな最中に,いきなり地方から都会に出たので,精神的なストレスはMAXで,周りからしてみれば,かなり近寄り難い存在だったと思います(毎日,全身真っ黒の服装でしたし)。
ボランティアサークル内では,
「あの学生はいつも隅っこで寝っ転がっている!いったい何のために来ているんだ!」
「一緒に活動をしないなら,とっととサークルをやめてくれ。目障りだ!」
このように,障害のある方々の親御さんからは苦情ばかり受けていて,サークルの代表も私を辞めさせようとしていました。当然のことです。
サークルに入って数ヶ月が経った頃,「周りにとって害にしかなっていないし,そろそろ辞めようかな」と思っていた時に,ある先輩との出会いがありました。
いつもネガティブオーラ全開な私でしたが,その先輩とは趣味が合い,楽しく話をすることができていました。
「この人と一緒にいたい。この人に認められたい。」
そんな思いだけで,サークル活動には参加していました。
ある時,その先輩から掛けてもらった一言が,私のその後の人生を変えてくれました。
「お前,面白いな!」
生きていても全くつまらなく,周囲にはネガティブなオーラを出し続け,「厄介者」とレッテルを貼られ,将来に対して希望なんてゼロ状態だった自分にとって,初めて認められたような気がした言葉で,「ここにいてもいいんだよ。一緒に楽しく行こうよ!」と背中を押されたような気がしました。
この一言をきっかけに,私は中身がまるで別人のようになりました。
私にとって,「かけがえのない魂の一言」を掛けてくれた先輩は,ボランティアサークルではいつも自分自身が一番楽しんで活動しているように見え,キラキラ輝いていました。
「自分も先輩のようになりたい!」と思った私は,それからサークル内では率先して活動内容を企画したり,障害のある方々から「面白い人だな!」と思ってもらえるにはどんなパフォーマンスをすればいいかということに,人生を賭ける気持ちで取り組んでいました。
ぬいぐるみの着ぐるみを着て運動会に参加したり,全身真っ白に塗ってうさぎ役で周りをめいっぱい盛り上げたり,いつもパンツ一丁で活動して親御さんたちに笑ってもらったりと,それはそれは楽しすぎるひとときでした。
「ほら,〇〇ちゃん。あの学生さん,また裸で何か面白いことやってるよ」
と親御さんから喜んでもらえた時は,本当に生きていてよかったなと思えたくらいでした。
結局気付いたらいつも裸状態で(^_^),卒業までの約3年間,ボランティアサークルは3つ掛け持ちで所属していました。
卒業が間近に迫り,最後のサークル活動の挨拶では,顔面がビチャビチャになるくらい涙が止めどなく溢れていて,まだ卒業したくない!と何度も何度も思っていました。
卒業してから故郷の鹿児島に帰りましたが,社会人になってからもしばらくは夏休みなどを利用して,横浜に行ってはボランティアサークルに顔を出していました。
障害のある方々とのたくさんの出会いとふれ合いの中で,一緒に楽しく活動することを仕事にしたいと思い,特別支援学校での教員の道を選びました。
【特別支援学校や教育委員会での経験や出会い】
大学卒業後,鹿児島に戻ってから,約20年近く特別支援学校に勤務しましたが,そこで様々な障害のある子どもたちと保護者との出会いがありました。
様々な障害のある子どもたちや保護者との関わりを通じて,自分が特別支援教育に携わる使命とは,「子どもたちと,保護者の願いをどれだけ叶えることができるかだ」と思うようになりました。
特に,重度な障害のある子どもたちとの出会いは,私の使命感をより一層高めてくれました。
今はもう,この世から別の世界に旅立ってしまった命との出会いもありました。
子供の反応がとても微弱で,自分が施している指導はこの子供には届いていないのではないかということもたくさんありました。
でも,毎日毎日そんな子どもたちと接している中で,微弱だった反応が大きな反応に変わったり,場所が変わっても,支援する人が変わっても,同じ反応を示すことができるようになったりと,指導が届いていることを確信できるようになってきました。
こうした子どもたちとの出会いの中で,私が教えてもらった数々の指導や支援を,今度は幼稚園や小学校・中学校そして高等学校に通う特別な支援が必要な子どもたちにも生かす仕事(巡回相談)をする機会が増えていきました。
これが,「特別支援教育コーディネーター」という役割です。
この役割を通じても,本当にたくさんの子どもたちや先生方,そして保護者との出会いがあり,主に発達障害のある子供への支援を一緒に考えてきました。
園や学校と何回もケース会議を行って具体的な支援方法を検討したり,多くの先生方や保護者の方々に対して研修を行ったり,相談に応じたりした結果,子供たちは自己肯定感が高まり,居場所を感じる機会が増え,自信をもって学習や生活に臨めるようになりました。
一方,支援する方々の特別な支援に対する専門性が高まり,お互い支え合い,助け合いながら適切な支援を進めることができるようになってきました。
このように,幼稚園・保育園・認定こども園や小・中学校の発達が気になる子どもへの支援や,支援する方々への支援を行うことは,自分にとっては天職だと思えるようになりました。
また,教育センターや教育委員会にも5年間勤め,自分自身の特別支援教育の専門性を高めたり,より幅広くネットワークを構築したりすることができました。
発達が気になる子供たちと支援する方々の未来を支えていきたい。
もっと自分が直接サポートすることで,今困っている子供や先生方の力になれるのではないか。
23年間の教職員生活を経て,そんな思いから今回,発達支援相談所「ゆらいばな」を立ち上げました。
「ゆらいばな」の「ゆらい」とは,【人と人とが寄り合う場所】の意味があります。
人と人が寄り合い,発達が気になる子供をみんなで支援していく。そんな輪を広げたいと思っています。
【事業内容】
・各園や各学校(離島を含めた)及び療育や事業所などの施設における,特別支援教育力を高めるための継続的なコンサルテーション
・各園や各学校の,発達が気になる子供への支援や体制づくりのための巡回相談
・先生方や保護者並びに療育や事業所などの施設に勤務する方々への発達に関する研修会
・育児や就学等に関する保護者への相談及び発達が気になる子供に対する家庭での個別学習支援(対面やオンライン)
・企業等での特別支援教育に関する講話
・発達が気になる子供への支援に関する教材販売(ニーズに応じて作成も行います)
※ これらの事業を,対面やオンラインで行っています。
発達が気になる子供への支援は,チームで行うものです。
一人で抱え込まず,また一つの園や学校等で解決しようとせずに,周囲にどんどん味方を付けていくことが大事です。
子供や支援する方々の本来持っている力を,自信をもって発揮できるような支援を心掛けております。
あなたはいてくれるだけでいい。
あなたがいてくれれば私は嬉しい。
生まれたての赤ちゃんのように,子供たちは本来,先天の息吹を最初から持っています。
二次的な障害を起こしている子供たちなら,なおさら本当の魅力を取り戻すような支援を行う必要があります。
そんな一人一人の魂を輝かせられるような,懇切丁寧な支援を心掛けて参ります。
発達が気になるお子さんへの子育てや支援についてお困りの際は,ぜひご相談いただければと思います。
電話:090-7171-0381
発達支援相談所「ゆらいばな」 阿久根たかし