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2024J3#30 大宮vs相模原 ラッソ＆ワダタクの出場が切り札に

ヒリー | フットボール レビュアー 
【一言】
どちらもカウンター志向でフォーメーションも似た者同士。
大活躍の小島選手のポジションと市原ロールをこなす濱田選手に注目です。
noteに舞い戻りました笑
更新が遅くなってしまいました😭
奈良戦少々お待ちください😭

試合結果

大宮アルディージャは後半ラッソの投入と和田をアンカーに配置させ小島の自由度が上がったことにより逆転勝ちを収めました。
この勝利（もちろん、直近の後半交代策での勝利パターン）は今後残りの試合に向けてだいぶ大きな分岐点になりそうです。というのも小島の自由度が大幅に上がるアンカーワダタクの選択肢がこの試合も効果的でした。
結果ハーフスペースや些細なスペースを見つけるのが上手い小島を相模原は捕まえることができず逆転のオウンゴール、ダメ押しの4点目を献上することになりました。そしてこの試合わりと刺さっていたのは濱田の市原ロール（中央CBを1列上げてのボランチ化。大宮なので敢えて市原ロールとしますね笑）

フォーメーション

今回も大宮は2ボランチを採用。対する相模原は以前の大宮と近いフォーメーションを採用。
どちらも守備時守備時5−4−1に可変する仕組みで攻撃を耐え凌ぎたい考えがあった。
相模原は後述しますが岩上を軸としたビルド、展開は面白かったです。フォローに徳永、植田を下がらせてショートパスを繋いでくるのも印象的でした。

最近は見慣れたツーボランチ。3-4-3ととらえるか3-6-1と捉えるか？
個人的にはツーボランチの方が小島が躍動しやすくなるので好き。
シーズン開幕時は表のキングは杉本、裏のキングは小島と
話してたけど今や表のキングにもなってきた。
こう見ると中盤は大宮に囲まれやすいので相模原は速攻でボールを前に運んでいかないと取り囲まれるリスクが大きい。
そこで岩上を中心にロングボールでの組み立てもかなり目立った。

レビュー

もがく前半戦。相模原のスカウティングが勝った1点目。

狙っていた相模原、中央からサイドへ素早いツータッチ以内のカウンターサッカー
個人的に相模原の印象は2つのビルドスタイルでした。

  • DMFを使ったロングボール配球でのサイドへ展開

  • ショートパスをツータッチ以内に縦へと意識してカウンターを狙う

1つはアンカーの選手を使って押し込んだ際のサイド展開です。前半はじめによく見られた形として3ボランチ、厳密にイーフトでいえばCMFとDMFの3枚の連携です。
DMFがロングボールでの配給が可能な選手の為サイドへと配球を多くしていきます。ここ直近のボールサイドへのオーバーロード、ゾーンプレスの弱点である逆サイドへの展開を意識したものと思われます。

現に大宮の弱点は遠いサイドへの揺さぶりとWBが1枚で対処しなければならないサイドかと個人的に思ってはいて、相模原DMFのロングボールでサイドを狙ってきたという印象でした。
大宮もわかってかDMFに対してプレッシングを進めていきます。その際に相模原はCMFをグッとDMFのラインまで降りてボールを回すようになりました。

ツータッチ以内で前へ前へと前進するビルド
相模原の後半に多く見られたビルド、攻め方です。ボールを奪いそこから縦へと意識して前進、ここで選手間探すのが途中までよくテンポの速い動きを見せていました。
最後のFWまで渡らずボールカットされてしまうシーンが多かったため効果的な攻めには繋がらずな印象ですがクオリティを高めればそれこそライプツィヒのような高速カウンターができるのではないかと勝手に妄想したりしました。
ボランチトリオのクオリティが高いのが印象的、1点目のシーンも高速カウンターからの流れでしたね。

大宮が見せてしまった隙の瞬間

この試合特に前半の明暗を分けていたのは大宮ボランチのポジショニングの部分でしょうか。
前節の八戸戦の1失点目もアルのポジショニング、一発頼みの守備の強度が怪しく1失点目を献上した印象が強かったです。そこをスカウト済みの相模原はボランチのバイタルのスペースの作成とオーバーロードする大宮の逆サイドを狙う動きを見せてきたと個人的に感じました。
失点シーンを見て見ると、高速カウンターのシーンでした。一度サイドを使うことで大宮の選手をサイドに密集を誘います。
するとセンターレーン、バイタルエリアにスペースをつくります。それがわかったタイミングで一度中央を使いました、またここで相模原は2タッチ以内でのパスが効果的に揺さぶっていましたね。大宮の次のアクションはシュートストップの体制に入ることですなのでシュートコースはありませんでしたね。
ただここでクロスを上げる選択は大宮には効果的だった、大外の選手を使い折り返して一閃でした。ボールサイド密集により逆サイドのバイタルエリアの選手はフリー状態。
杉本を戻らせるのか？アルのポジションの修正か、浦上の詰めかなかなか難しい点ですがこの事象は必ず修正はされるはずです。
またこの試合途中から守備時サンデーがバイタルを見るようになりました。

濱田の『市原ロール』で中央の人数を増やしていく

マンチェスターCのストーンズを憧れにする市原吏音。U19代表招集では離れていますがそのポジションに入った濱田がここでその役割をしっかり果たします。
市原の場合は長短を使い分けていくパスが効果的で印象的ですが、濱田の場合ポジショニングで違いを見せていた印象です。彼がボランチ化することで中盤に厚みを持たせるのと同時に、アルや小島のハーフスペースの攻撃への手助けをしているのが前半から見られました。
そしてこれが結果的に後半のゴールラッシュを裏で支える変則的なフォーメーションに繋がったと思います。

後半から相手がシステムを変えてきましたし、杉本健勇選手が良い位置に下りてきたりして、捕まえきれない選手が多くなっていきました。

MF／6　徳永裕大 SC相模原公式サイトより

ラッソの投入により組み立てからフィニッシュに駆動するフリーロールでの撹乱


後半開始から選手交代でサンデーに代わりファビアン・ゴンザレス（ラッソ）が入りました。サンデーはボールキープのターゲットと裏抜けができるタイプですが、ラッソに関しては降りてキープ、視野の広さからパスワークの参加そのままフィニッシュゾーンまでの参加ができるタイプ。これにより相模原の守備が難しくなったのではないでしょうか？
一点目に関してもラッソがサイドに降りて組み立て参加しフィニッシュまでいったシーンからの流れで得点に繋がりました。
杉本のフリーロールに加えてラッソが更にフリーロールとかして掴みきれない印象になったようにも個人的には思いました。

最後に(杉本)健勇がヘディングで出て行ったときに、出して動いてスペースを見つけてというワンプレーが出たので、それを全員で共有して入ったのが後半です。

大宮アルディージャ公式サイト 長澤徹監督コメント より

和田の投入で小島がフリーロール化、更に混沌とかすポジション

その後キャプテン石川に代わり和田が入りました。大宮が和田を投入する際は試合を締めるよりも、守備タスクができ攻守バランスを見極められる選手がいるため他選手がリスクを負うことができるというのが主な目的なのではないでしょうか？
そしてこの試合でリスクを負って攻撃バランスを上げた選手が小島だったでしょう。もともとスペースを見つけ入り込みポケットからのクロスが多い選手、ただ相方がアルですとなかなかハイリスク。しかしそれが和田になれば絶対的な信頼ができる。
また小島が空けたポジションに入るのが濱田でした。濱田、和田のツーボランチである意味ファイヤーフォーメーション化した大宮。
この和田の投入で逆転ゴールが決まったと言ってもいいでしょう、この二人が実質得点関与につながっています。

訳わからないワダタクのスーペルゴラッソ

もうあの、話すことないです。
動画見てください。
ワダタクフリーキッカーの印象ないけどああいうの撃てるなら言ってください笑
相模原のコーナーの守り方がゾーンで並ぶ仕組み、逆転も狙わなければならない状況。
しかし大宮のボランチがバイタルに2人フリーで配置されてることに対して警戒が薄いかなとも感じます。今シーズンの大宮なんだかんだセットプレーのバリエーションは多いです。

今年の大宮を象徴するショートカウンター

そして4点目のシーン。
明らかに前半のそれとは違うボールの食いつき方、しっかりと前からボールを追ってパスを出させるコースを作り狙い通りの箇所にボールが行けば刈り取る。
押し込んだ位置でのボール奪取=攻めへそのまま連動が可能です。

大宮はボール奪取から選手を大外レーンを除いて、全選手を埋めることが多いですね。小島のフィニッシュシーンを切り取ると左から
知念、富山、ラッソ、大澤、茂木が揃っています。
今シーズンの大宮は奪ってから5枚の陣形を整えるのが上手くカウンターであっても配置できるのは練習からやっていそうです。

引用: https://youtu.be/D44r8JYZhWY?si=gp8LFhvs_CTQGA1c より

終わってみれば4-1の逆転勝利

今シーズンは約10年に一度（2004,2015）勝てる雰囲気のある大宮ですよね。
やはりそういうのは初めて見た04シーズンだったり、J2優勝年だったり見るとサポとの一体感もあるシーズンでした。
敢えてスローガン掲げず目標は1つと見据えてるので向かう場所が一緒というのは自分が大学自体に勉強したスポーツ経営の『コーチ・選手・フロントそしてサポーターが同じ目標、理念を持っているクラブは強い法則』に近いかなと思いました。
まだ優勝や昇格は決まっていません。シーズン終了まで残り僅か、他を気にせず自力で昇格と優勝を決めるシーズンになりますように。
あ、奈良戦も頑張って書きます笑


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