#001-02 バンをキャンピングカーにしようと思った理由 その2
↓中古バン、キャンピングカー改造計画の第2弾の記事はこちら!
ユーコンでの生活を始めて2年が過ぎた2013年の夏頃、サファリ君の調子がだんだんと悪くなってきた。その前にも色々とマイナートラブルが起こって、結構修理代がかかってたと思う。
その年の11月、約17歳、総走行距離が27万キロを超えた頃、本格的にトランスミッションの調子が悪くなり、スムーズにシフトチェンジができなくなって、ついには日々の生活にも支障が出てきた。
僕にとって宝物だったけれど、トランスミッションの交換には最低でも2500ドル以上かかると言われた。今までの修理代、これから乗れる年数などを考えると、出しにくい金額だった。
そういう訳で仕方なく、車を買い換える決断をした。
さて、次の車は何にしようか?
サファリ君の最大の不満点。
車内で腰を伸ばして着替えができないこと。
お湯を沸かしただけで、車内があっという間に曇ること。
だんだんと調子が悪くなり始めた頃から、今でもとてもお世話になっている写真家の大先輩T氏に、トラックキャンパーの魅力についてずーっと教えてもらっていた。
キャンパーはイイぞー、もちろん腰を伸ばして立てる。
キャンパーはイイぞー、ベッドが広い。
キャンパーはイイぞー、電源が確保できる。
キャンパーはイイぞー、キッチンがある。
キャンパーはイイぞー、冬でもプロパンの暖房で暖かい。
キャンパーはイイぞー、シャワーもトイレもある。
キャンパーはイイぞー、キャンパーはイイぞー、キャンパーはイイぞー、キャンパーはイイぞー、キャンパーはイイぞー、キャンパーはイイぞー、キャンパーはイイぞー…
そう、それは呪文というか、催眠のように。
で、何も疑うこともなく、後々キャンパーを載せることを前提に、ピックアップトラックを買うことに決めた。
当時もユーコンでは、安く良い中古車を買うのは難しいということで、ネットの中古車情報をもとに、アルバータ州のエドモントンまで飛行機で飛んで、レンタカーで中古車ディーラーを回って、見つけて、買って、乗って、帰ってくるということをした。
ピックアプトラックにはいくつもサイズがあって、それぞれのトラックによって積載重量が変わってくる。大きく分けると、積載重量が1500パウンド以上の「フルサイズトラック」か、それ以下の「ミッドサイズトラック」に分けられる。ミッドサイズの方が、ホイルベースも短い。
本当はフルサイズトラックが欲しかったけれど、予算の関係でミッドサイズトラックになった。
ダッジ社製のダコタ4WD。2005年製。約9歳。総走行距離14万キロ。6500ドル。
かなりの好条件で購入。
実はこの車の前に決めていた他のトラックがあったんだけど、寒さのせいでクラッチが凍ってしまって、販売不能になってしまった。ということでお世話になった中古車ディーラーが、ご好意で安くしてくれた。本来だったらもう数千ドルは高いと思う。
この時は仕事のスケジュールの関係で、11月の日照時間の短い雪道を、2400キロ、3日間で走ってホワイトホースまで帰ってきた。
ダコタ君、トラックだけではキャンピングカーにならない訳で…。
次回、ダコタ君がキャンピングカーになるまでのお話。