「人が線と線でつながる」麻布十番の商店街をビジネス的な観点からみるその重要性。
こんにちは。
昨日は、毎年お邪魔させてもらっている、
東京都港区の麻布界隈で行われる、
麻布十番納涼まつりに行ってまいりました。
本当にすごい賑わいで、私にとっても毎年楽しみにしている行事です。
実は、祭りへの来場者数は
2日間で40万人を超え、出店店舗数約250店舗。
絶対行きたい夏まつりランキング毎年1位に選ばれているお祭り。
まさに、モンスター祭り。(笑)
今回は、その理由について色々深掘りしてみたいと思います。
麻布十番の歴史は長く、現在ではセレブの街として知られる下町、
また、お祭りの歴史も古く、今回で53回目の開催となります。
そして、お店一つ一つが非常にお洒落。
そして、なによりも、普段は入れない麻布十番のお店が出店で楽しめるのが、特別な楽しみかたの一つかもしれません。
商店街の在り方。
長らく、商店街の復興、シャッター商店街問題など、
その街の中心となっていた商店街の存在価値や、
時代の流れのなかで、淘汰されてきました。
・商店街内のポイントカードの実施
・観光地・テーマ化に向けて、
・空き店舗の利用、再開発 etc
各地で商店街の在り方が見直されるような気運になって、
しばらく経ちますが、
麻布十番の商店街としてのにぎわいの秘密.
麻布十番という商店街としての魅力は、
ここがキーとなっていると思います。
それが、
「新参店と老舗がうまく同居」している点にあるかもしれません。
石畳の道、創業100年を超える老舗、お洒落な街並み
六本木という街の隣に隣接しながらも下町の色を残す。
新規参入してきたテナントはこの麻布十番という街の魅力に惹かれて参入し、そして自らも魅力の一部となっていく。
都心にありながらも下町の趣きを残す商店街として表現されるくらい、
不思議な街として、人々が引き寄せられるのかもしれません。
その街を好きな人たちだからこそ、
新しくお店を構えた人たちや、むかしからのお店を営んでいるひとたちが、
一緒になって商店街を盛り上げている点にあります。
商店街の本質は、人と人との繋がりにあり。
一度、その界隈に行ったことがある人は、
わかるかもしれませんが、
商店街のお店同士がとても仲が良いという印象を受けます。
それも「突出」してです。
それは、商店街振興組合への加入としてもわかるように、
加入方法がボトムアップ式にも拘わらず、新参テナントの加入も含めると、
東京都の商店街組織率のやく25%も高い割合になっている。
つまり、
「商店街の人たちの結束力が強さ」を示している。
そしてなによりも、
お金の循環が健全に商店街の中でされている。
商店街の中のお店は、商店街で買い物をして、
商店街の中でお金の循環が健全に起こっている。
例えば、一つのお店があるとします。
そのお店はお酒を買いたかったら、商店街の酒屋に。
その酒屋はご飯を食べにそのお店にいく。
また、その酒屋がお花を買いたかったら、商店街の花屋に。
その花屋はお酒を買いに行くにはそのお店にいく。
そして、
商店街のお店は、商店街のお店のことを色々知っています。
お酒を買うんだったらこのお店がオススメ!
花を買うんだったらこのお店がオススメだよ!と紹介しあっている。
そして、誰々さんの紹介であれば、任せて!
という形で繋がっていく。
点と点が繋がるのではなく、
線と線同士が繋がることが重要。
商店街の繋がりが希薄になってしまうことが、
商店街衰退の原因ともいえます。
商店街の近くに、大規模ショッピングモールや、外食チェーン店などが出来た時に、使うのが悪いのではなく、
いままで、商店街で流通していたお金の流れが他に流れてしまい、
街としての魅力が薄れ、人と人とが分断されていってしまったのかもしれない。
網目状に、お店とお店が繋がっていき、
人と人とをまた繋いでいく。
商店街との繋がりが濃くなっていく。
そして、外部からのお金が入ることによって、
さらに商店街としての魅力があがっていく。
そんな魅力が麻布十番の商店街には有るのもしれません。
そこにこそ、
商店街として活路があるように思えます。
麻布十番の商店街のにぎわいから、
人と人の繋がりが再認識させてもらい、商店街としての存在価値を今に示してくれる。そんな場所だからこそ、自然と人が集まってくるのかもしれない。
ぜひ、麻布十番の街に立ち寄って、
その魅力を体感をもって触れてみて欲しいと思います。
以上