自宅リノベ全記録(0)竣工写真+建築家サイド、施主サイドまとめ
この自宅きっかけで仕事がもらえたりなどしていて更新が滞ってしまいましたが、余裕ができたのと、竣工写真があがってきたので完成の雰囲気とこれから記事を見るかもしれない方が読みやすいようにまとめを書こうと思います。
この「自宅リノベ全記録」の記事は建築家である僕が設計していく中でどういうことを考えて設計しているかということを書いた「建築家サイド」と施主と見立てた配偶者の視点に立って記事としてまとめた「施主サイド」にわかれています。
あと1記事で終わる予定ですが、今の所それぞれ8記事あります。3000字くらいのボリュームで全部読むのは大変なので、この記事で簡単にまとめてもし興味あればマガジンも見ていただければと思います。
今回はがらんどうの状態での写真ですが、住んでから長押巾木を使ってどう住んでいるかを後1記事でまとめる予定です。
まずは竣工写真です。撮影は今や超売れっ子の長谷川健太さんに撮っていただきました。スキーマの時に少しお世話になり他の方も色々探したのですがやはり一番合ってるなと思い選ばせていただきました。
竣工写真
撮影「Kenta Hasegawa」
まずは玄関から土間。そのままテラスに出られます。今は僕の仕事スペースになっています。雨が降ってきても一瞬でテラスに出られます笑。
土間からLDK
逆から。元々キッチンがあった部分のタイルを剥いだ後が残ってます。
キッチン。ここはこのリノベーションではお金をかけた方です。奥行き700あると奥に使う食材置けたりして料理してても気持ちいいです。
水周りからLDK。今はこの左側壁は本棚になって、ミニ書斎コーナーになっています。
トイレ
脱衣スペース
寝室
ディテール
建築家サイドまとめ
(1)そもそも建築設計って何かと言うところを、資格(建築士免許)、設計料などの視点から誰も教えてくれないけど大事だと思うことを自分の経験からまとめています。ざっくり言うと設計料安いって言ってるやつ設計料の出し方知ってるの?お前の問題だよって言ってます。
(2)リノベーションも含めて建築を設計していく上で、何をモチベーションにしているか、どういうことを考えるべきかという個人の意見を書いてます。
ざっくり言うと、かっこいいものかわいいものを機能的に整理された状態で作るのは当たり前で、さらに今まで積み重ねられてきた建築の歴史に対して批判的な態度が必要だと思うと書いてます。
(3)デザインを考える前に考えるべき、法規的、設備の機能的な制限を今回の場合でまとめています。
(4)ここではどのようなレファレンスで設計を進めているかをかなり具体的に書いています。まあここは人によってやり方は違うと思います。
(5)ここでは実際の概算見積もりを参考に見積もり調整とリノベーションのコスト間のスタディをしています。この時は目標500万が730万で出てます。
(6)ここでは実施設計図書としてまとめるまでを書いてますが、基本設計で決まった大まかなデザインの詳細を決めながら、詳細から全体の構成を強化するようにはどうできるかということを書いています。具体的には、ローコストでも必ず必要な設備系のあり方を整理することで意匠的な特徴にしていく構成とディテールを考えました。
(7)ここでは本見積の精査と解体のDIYの様子、解体することで分かった事実によって行った設計変更について書いています。結果660万で進めることにしました。
(8)ここでは、工事管理について書いています。ざっくりいうと工事契約に関係ない設計者に与えられた権限は図面しかないという事実の確認です。記事にしていて再認識しましたが、当たり前ですが結構大変な事実だと思っています。
施主サイドまとめ
(1)題名通り、マンションを買うに至る経緯と検討内容を書いています。旧耐震でも低層でピロティがないならOKという基準で探し、3690万のマンションを購入しました。諸費用もろもろ+300万かかり4000万くらいはかかりました。
(2)設計の進め方で最初の要望確認を行うところまでです。最初に全ての要望を出し切るのは難しいという前提で、まずは今の要望を聞いています。
(3)要望をもらってから2回行った打ち合わせの内容です。
もらった要望に対して、幾つかのパターンを形にすることで要望の再確認、新たな気づきの確認などしながら案を絞っていきます。ここで、基本計画は終了です。
(4)ここで、どのような素材を使いどのような意匠にしていくか、施主がわかるように表し決めていきます。多くの施主にとっては細かい詳細よりは大枠の素材感と意匠が大事なのでここで決め、基本設計終了となります。
(5)上がってきた概算見積もりに対してどこを削っていくかを打ちあわせます。
(6)ここで実施設計図書作成とサンプル、模型をチェックし、全体と詳細でどうなっていくかの最終確認をします。
また、マンションの引渡しもされたので、かかったお金の詳細、現況の写真などを載せています。
(7)本見積もりが出てきて、実際の工事費を確認し、工事を確定させます。また、DIY解体の様子と変更点の共有なども書いています。
この時期になってくると、建築家サイドと施主サイドの差があまりなくなってきました。
(8)ここでは工事の進め方について、工事期間中の設計者のあり方について施主目線的にはどうかというところで書いています。施主にとって第三者的に工事の監理をする人がいることのメリットデメリットなどを書いています。
このように8記事づつ書いて最後に共通の9回目として、できた家をどのように住んでいるかをそのうちまとめたいと思います。
まだ1/1でスタディしたり家具を探したりしています。