過去問研究【スパン調整/平成28年 子ども・子育て支援センター】
01. 全体構成の把握
課題名
子ども・子育て支援センター(保育所、児童館・子育て支援施設)
課題条件
敷地
方位、接道、周り間、周辺環境、その他の施設建築面積
容積率
要求事項(必ず守らなければならない条件)など
直接行き来、天井高さ、面積指定など
02. 主たる機能の把握
主たる機能の部門
保育所部門
メインの要求室
主たる機能の部門の中にも優先度の違いがある
※保育室と遊戯室はどちらが重要?サブの要求室
共用スペース、要求室を管理するために必要な室など
関連する部門
児童館・子育て支援部門
共用部門
03. 6マル
計画建物のオモテ・ウラ
道路幅員、道路の長辺・短辺、周辺環境を考慮
要求事項などを考慮
メインの要求室
計画建物の目的を達成する主たる機能の室から配置
04. 24コマで計画
主たる機能の室
ほふく室、乳児室、保育室、遊戯室
※それぞれの室の利用者を意識
※『乳児室、ほふく室、保育室』と『遊戯室』は利用目的が異なるコア
主出入口
主たる部門へのアプローチ
保育所玄関、事務室①
※保育所玄関と事務室①(受付)との関係ゾーンの確認
その他の室
親子ラウンジ、受付(児童館・子育て支援部門)
※『エントランスホールから受付を経由』などの条件は絶対に見逃さないその他の施設
敷地図の記入
駐車場(施設利用者用1台、サービス用1台、車椅子使用者1台)の配置
駐輪場(10台)の配置
屋外遊技場(直径5mの円)の配置計画建物のウツワを確認
敷地の大きさ、ヨリ寸法、スパンの幅
05. ゾーニング・動線計画
床面積の大きい室から配置
グループを意識
主たる機能の室で一番床面積が大きいのは『遊戯室』であるが、利用目的を理解していると『乳児室、ほふく室、保育室』のグループと『遊戯室』に分けられる。
※『乳児室、ほふく室、保育室』のグループと『遊戯室』のトータルの床面積はどちらが大きい?動線を意識
問題用紙に書かれている順番で室を配置するとどのような動線になるのかを意識する
細かな面積を意識し過ぎない
『40㎡』の室と『50㎡』の室は、同じ1コマで配置
標準解答例を見ると床面が『約』の居室は、下限が『-10%』、上限が『+20%』まで許容されていると推測できる。一つの情報だけを見て、スパンを判断しない
上下の居室の大きさによって、1スパンを『7m』にするのか、『6m』にするのかが変わってくる。
最終的に居室の壁の位置で面積調整を行うことは十分可能である。
06. 情報を俯瞰
現在の状況を確認
現在の状況を把握することの必要性
情報を俯瞰するためには、一目で現在の状況が把握できる状況を作る必要がある。24コマに想定した要求室のボリュームを入れる
まずは、24コマの中に想定した要求室のボリュームを入れてみると、
計画建物の全体像がぼんやりと見えていくる。
問題用紙から描き出した情報は極力消さず、検討した内容を残すことで、調整が行いやすい。
問題点を把握
保育室への廊下が大きい
共用部から屋外遊技場へのアクセスができない
屋外遊技場の『直径5mの円』の配置がギリギリ
07. 調整・取りまとめ
短辺方向のコマ数を4コマから3コマに変更
→廊下の幅を調整長辺方向のコマ数を6コマから7コマに変更
→共用部から屋外遊技場へのアクセスを確保保育所玄関と事務室①の位置を変更
→長辺方向のコマ増加を利用
→廊下を確保ゾーンの確認
その他の室を配置
その他の施設を配置
屋外遊技場への通路を確保スパンの確認
要求室の面積を確認しながらスパンを確認する
考察
『 24コマで計画 』した時と『 調整・取りまとめ 』を行った後の計画を 比較
短辺方向 のコマ数は 4コマ から 3コマ に 変更 しているが、 屋外遊技場 を 考慮 すると短辺方向の コマ数 の 変化はない
『 床面積 』や『 建築物 』に 現れない が、子ども・子育て支援センターの 機能 を 満たす ためには、屋外遊技場が 必要 である。
屋外遊技場が問題用紙で求められなかった場合、近年の試験では、受験生 が屋外遊技場を 計画 しなければならない。
近年の試験元の言葉使うと『その他必要な室 等 』の『 等 』に屋外遊技場が該当し、スペース として 必要 である。要求室が24コマのボリュームを求められ、それに加えて屋外遊技場などのスペースを求められることは答案用紙がA2である限り難しい
長辺方向 の コマ数 は 6コマ から 7コマ に 変更 しているが、建物全体 の 42m という 大きさ の 変化はない
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