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【イギリス】エスコム・サクソン教会
場所:ダーラム州エスコム
時代:7世紀(アングロ・サクソン時代)
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イングランド北部ダーラム州にあり、イングランドに現存する最古のアングロサクソン教会のひとつで、元はカトリック教会であったが、現在は英国国教会が管理している。
ここを初めて訪れたのは、2005年の正月元旦の日だった。運悪く休日で教会敷地には入ることができたが、建物の入口は閉まっていて中を見ることができなかった。2度目の訪問は2013年9月で、ちょうど中ではミサをやっていて、終わってから中に入ることができた。ミサに来ていた近くに住む人たち、といっても若い人はいなくてほとんどが年配者ばかりだったが、このはるか東洋から来た物好きを親切に迎えてくれた。
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ちなみにこの辺りの様子だが、車で走っても似たような小さな町や村、そして農地や牧草地があるだけで、観光で訪れる人はおそらく、歴史の街ダラム市以外ほとんどいないのではないかと思う。他の現存している中世初期の教会もそうだが、かなり辺鄙なところにあったからこそ、あまり戦乱に巻き込まれることなく現在にまで残されているのだと思う。
教会の歴史
ローマ帝国が撤退した後のアングロサクソン七王国のひとつ、ノーザンブリア王国の時代、西暦670年から675年ごろに建造され、建築用石材は近隣のローマ時代の砦からリサイクルしたものを使用している。
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南側ポーチの切妻部分には7~8世紀ごろのイングランド最古の日時計があり、北側の壁面にはかなり見えにくいが、「LEG VI(ローマ第6軍団)」のマークが刻まれた石材が上下逆さまに使われている。このローマ軍団の石は、広い壁面の中にひさしのように突き出た石の下にあるのだが、後になって調べていくうちにわかったもので、現地へ行った当時は全く知らなかった。
教会はその後、13世紀から19世紀にかけて多くの箇所を増改築しているが、基本部分はアングロサクソン当時からほとんど変わっていない。
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