歌えば健康? 歌えれば健康?
いつからか、慢性的なのどの痛みに悩むようになった。原因の大半はエアコンによる乾燥だと思うが、最近はあまりにも人と話さないことによる「のどの衰え」の影響もあるような気がしている。歌いまくっていた高校生の頃はのどからの風邪を引く機会が少なくて快適だった。定期的に歌ってのどを鍛えたら、少しラクになるかな。そう思って数年ぶりにカラオケに足を運ぶことにした。
今までは誰かしら同行者がいて、カラオケにひとりで行くのは僕の歴史で初めてのこと。複数名で使うことを想定しているだろうからひとりで使うのは申し訳ないな、お店の儲けも少ないだろうな。根底にそういう思考があり、今まではひとりでカラオケに行くのを躊躇っていた。僕は妙なところで遠慮がちである。徒歩で行ける範囲にある安いカラオケは、平日の昼間ならドリンク付きのフリータイムで1000円以下。安すぎるんじゃないかと思ったが、1人用の部屋もある店舗だと知って、そういうものなんだと考えることにした。
腹式呼吸は身についている。何年かぶりでも、思ったよりは声が出た。のどに違和感を抱えていたり、身体を壊してまともに歌えなかった時期があったのに。身体が覚えているというのは、こういうことなのかもしれない。しばらく聴いていなかった歌も、当然のようにメロディーを覚えていることに驚いた。歌い始めは久しぶりすぎて身体がびっくりしている感じがありつつ、何曲か歌っていたら思い出したように発声が安定して、前よりも低音が出づらくなっているな、なんて考える余裕すら出てくる。リハビリという名の自己流トレーニングの初回としては充分な結果が出た。
日本の季節柄、6月は体調が悪い日が増える。頭がガンガン痛んで気分が悪いときに歌は歌えない。シャワーを浴びるのすら大変になるんだから、外出なんてハードルが高すぎる。月に何度か時間に余裕があって体調も悪くない日にカラオケに行ってのどを鍛えよう! と決めたのに、早速、躓いている。歌うのってやっぱり、全身運動。のどが大切なのは当然だけどそれだけの問題じゃない。しっかりと習慣がついたら、うっかり健康になりそうだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?