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【デュエパ】マテンアビス

《マテン龍樹》というカードをご存じだろうか。

十王篇2弾収録

この美しいドラゴンである。
「マナと墓地を入れ替える」という独特な能力を持つが、通常環境で活躍することはなかった。

しかし、デュエマには自分の「好き」を押し出せるレギュレーションがある。そう、デュエパーティーである。
丁度黒緑の墓地利用デッキとして「アビス」がフィーチャーされていることに注目し、私はこれに目を付けた。


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黒緑アビスを軸に、相性のよい非アビスを混ぜたアビスとしては異端のデッキとなっている。
随時細部を更新しているため、現行で筆者が使っているデッキそのままではない事に留意されたし。

動き方

《マテン龍樹》でマナと墓地を伸ばしながら、アビスラッシュなどで盤面を拡大しつつ周りを削っていく。
このデッキには墓地肥やしが多く入っているため、《マテン龍樹》の出力も上がっていくだろう。

《マテン龍樹》はあくまで潤滑油であるため、パートナー依存度は抑えられている。

このデッキは上手く回ると大量展開に加えて《ジャブラッド》の耐性付与で手を付けられなくなるため、Lv2以下では状況に応じて《ジャブラッド》を止める、フシギバースを控えるなどの手加減は必要。

色の都合上防御力が貧弱であるため、大量展開からの集中砲火には弱い。自分一人にヘイトが向く状況は避けたほうがよいだろう。

特記カード(非アビス)

《大樹王 ギガンディダノス》

パワー50000とそれを活かした防壁、そして封殺のオールハンデス。ピンチから1枚で逆転できる、まさに「切り札」の風格に相応しい少年の夢である。
低速のゲームであるデュエパLv2では凶悪なカードなのだが、黒緑のカラーではこれを入れないと防御があまりにも貧弱であるためどうしても入れたくなる。
ただし、仮に《ディダノス》がいるデュエパが容認されても相手がそれを出すことを許してくれるかは別問題であり、墓地に《ディダノス》があるだけでフシギバースを警戒した相手によるメタカードやプレイヤー排除などの集中砲火のリスクがあることは念頭に置かなければならない。

《ブラキオ龍樹》

《ギガンディダノス》よりも存在を許されるか危ないカード。
cip封じによりシノビもトリガー獣も返しの反撃も否定する。着地を許すだけ《地封龍 ギャイア》よりも有情であることを言い訳に今日も使う。

《ドマンモ龍樹》

マナ召喚機能を疑似的なマナ回収としつつ、ハンデスでニンジャ・ストライクのありそうな相手を削る動きが可能。

《ダクライ龍樹》

フシギバースの潤滑油と言える存在だが、最大の特徴として《地封龍 ギャイア》貫通性能が上げられる。
余計なcipがないため着地を封じられることはなく、離れた時の効果で処理が可能。
そして自分は墓地からでもフシギバースで再出撃、またマナブーストと処理ができる。

《天地命動 バラギアラ/輪廻暴冥》

黒ギアラ

《マテン龍樹》が上手く回るとマナがかなり増えるので《バラギアラ》側を使ってソリティア続行が可能。
《暴冥》は《ジャシン帝》や《テレスコ》が範囲に収まる。
コストが重いのでフシギバースの弾にするとよい。

《超神星DOOM・ドラゲリオン》

封印外せます

低コストで出せる3打点であり、実質無制限の踏み倒しで不可能を可能にする。
《ギガンディダノス》や《ラゼル=ズバイラル》を出すことで一発逆転を狙う、《ブラキオ龍樹》や《ニーオ=マクア》で確実に詰めるなどの戦術が取れる。
名目コストは高いが、メテオバーンが本命であるためフシギバースの弾にすることは基本ない。
どうしても《ギガンディダノス》などが出したいのなら進化元にしてから射出すればよく、墓地を潰してでもマナが欲しいならそれこそパートナーの《マテン龍樹》の出番である。

《龍頭星雲人/零誕祭》

《DOOM》と並ぶ貴重な封印からの復帰手段。受けも兼ねている。
緑単のカードは軽減にカウントできない点に注意。軽率に墓地を「1、2、3…」と数えて軽減しないように。

《死神覇王 ブラックXENARCH》


アビスラッシュでタップしたクリーチャーを生贄に出すことで山札送りを回避しつつ厄介な置き物を立てられる。
《深淵ジャシン》や《ヤバーダン》で釣るとターン終了後盤面が地獄と化す。

ちなみにこのクリーチャーの破壊効果を《COMPLEX》などの耐性持ちに回避された際にハンデスができるかどうかの裁定は出ていない

以下アビス関連カードの解説に移る。アビスにはデュエパの恩恵を受けているカードも多いため、それらについても適宜解説する。

特記カード(アビス)

《アビスベル=ジャシン帝》

ジャシン帝

以降この記事で《ジャシン帝》は《アビスベル=ジャシン帝》のみを指すものとする。派生カードの呼称は都度明記。
墓地のアビスを大量に並べながら攻撃するのが常套手段。
軽減効果はフシギバースも対象となる。

《漆黒の深淵 ジャシン帝》

深淵ジャシン

軽量除去。《マンハッタンの心絵》や《ホールインワン・ヘラクレス》(タマシード/クリーチャーどちらの状態でも)を破壊可能。
タマシードはクリーチャーより除去されにくいので《バウワウジャ》などのクリーチャー化がやりやすくなる。
王道1弾の再録で入手が容易になったのでお試しあれ。

補足:「タマシード/クリーチャー」の裁定について

  • 「このタマシードが出た時〜」なので《地封龍 ギャイア》を貫通する。

  • 出す瞬間はクリーチャーと見なすため《龍世界 ドラゴ大王》には引っかかる。

  • 《∞龍 ゲンムエンペラー》存在下の場合、闇のクリーチャーorタマシードが3つ以下であっても出した時点で効果が無視される。

《邪魂の王道 ジャシン帝》

王道ジャシン

《ジャシン帝》に頼らず墓地からアビスを召喚可能。《テレスコ》や《ラゼル》など長生きしてほしいカードはこれで出したほうがよい事が多い。

《アビスベル=覇=ロード》

覇=ロード

マナと墓地どちらからでも6コス以下を出せる点が強力。攻撃誘導で防壁にもなる。
アビスにマッハファイターを付与するため、手札から出した《シス》や《ノチェス》も即攻撃可能。

《邪龍 ジャブラッド》

除去対策も山札回復も1枚で解決できる最強置物。アビスのジスタジオ。
攻撃するだけで耐性が付与されるため、安心して攻撃ができる。
コストが3と軽いためアクセスも良い。

《深淵の螺穿 ラゼル=ズバイラル》

デュエパの仕様により、選ばせる相手と使う相手を別にする事が可能。つまり、ヘイトの高い相手により「刺さる」選択ができる。
例えばプレイヤーAが大量展開をしている場合、BかCに「破壊orX」の選択をさせれば高確率でAに刺さる「破壊」が選択されるだろう。
これを悪用すると4択を振り回して人が嫌がることを徹底する害獣となるため、パーティーをする場合ルーレットアプリで能力を使う相手を運に任せるのもよい。

自分から時計回りに相手を「A」「B」「C」とする

《ジャシン帝》のアビスラッシュで出た場合は革命チェンジの弾にして「タップした時」「離れた時」を2回同時に発動し数人を纏めて追い詰める時もある。

《悪遊 ノチェス=アルトゥス》

6体のクリーチャーを破壊しながら6枚の盾を割る瞬間火力の高いカード。パワーもバトルではまず負けない。
普通に使うと効果発動のタイムラグや自軍を巻き込む被害という問題があるが、

  • 《ジャシン帝》のアビスラッシュや《覇=ロード》のマッハファイターで即攻撃可能。

  • 《ジャブラッド》による耐性付与、大量展開後の味方を墓地に返すプラスの運用

という形でこのデッキは《ノチェス》を最も上手に使用できる。

《ア=ニーオ=マクア》

デュエパでよく使われるニンジャ・ストライクを封じる詰めの一手。《ブラキオ龍樹》よりはヘイトが小さい。
とはいえ、各ターン一度の制限はラストエリクサー病には重い。

《深淵なる大地》

黒緑アビスにのみ許された強カード。マナの大型アビスを3コストで呼び出せる。
この呪文でマナに置くアビスはアンタップでマナに送られるため、マナ管理の面で助けられることも。
有効な活用:《バウワウジャ》はノーコストで弾として使用可能で、《ジャシン帝》は即席で墓地にカードを送れる。

《ダーツ=デラアーツ》

通常構築ではしょぼい《テレスコ=テレス》だが、4人対戦時は全員にセルフハンデスさせながら自分は1ディスカード4ドローが可能。

《謀遠 テレスコ=テレス》

一人回しの時処理忘れがち

毎ターンランダムハンデスが飛んでくる超絶害悪置物。全プレイヤーには《テレスコ=テレス》の迅速な除去が努力義務とされている。
除去されてもドローソースとして一定の仕事ができているため、手札問題を解決可能。

《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》

獲物が3倍増えたため、人の墓地から奪える選択肢が増えるのでウケ狙いのためにも入れておこう。面白コンボが成立すると盛り上がる。

《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》

やばたん

確定除去に加え、1枚から大量の墓地肥やしができる。
更にハイパーモードでは援軍が出撃し、《ジャシン帝》で足りないマナを拡張した運用が可能。
《ニーオ》を墓地から出せばニンジャにも強い。

《ガンナー=パトローラー》

盾落ちした《ジャシン帝》や盾送りにされた《ジャブラッド》を救出する。
盾を見て選ぶ《ヴァリアブル・ポーカー》式でないのは残念。

よりよい構築のために

60枚という枠の制限は厳しく入れられなかったカードが多くあるため、ここではその他改造候補を何枚か掲載する。

《三従士 フォック=ンプス=アライフ》

相手にクリーチャーへの攻撃を強制することで、黒緑の頼りない耐久性を高めることが可能。
狙ってやるのは難しいが、《ノチェス》を寝かせればパワー66666の壁が生まれる。

《CRYMAX ジャオウガ》

残り3人以下になった時や盾差で不利になった時に有力なカード。確実にリーサルまで追い詰める殺意の塊。
これを出した場合は他のプレイヤーを脱落させて1vs1の状況に持ち込まないと生き残りが結託して自分を殺しにかかるので、出すタイミングには注意。

《DARK MATERIAL COMPLEX》

ゴミ箱

起動したら無限攻撃で全てを蹂躙するカード。出したプレイヤーを速やかに全勢力を上げて抹殺することが法令で推奨されている。
先述の《三従士》と合わせれば無敵の防壁ができる。
最凶のヘイトと引き換えに全てを破壊する力を持った禁断の箱、入れるかどうかはあなた次第。
そしてこれを入れる選択をしたらLv2を去ること。

後書き 

当初は単に「黒緑アビス」を作るつもりだった。
《フォック=ザ=ダーティ》をパートナーとして「簡単なデュエパデッキの作り方」とでも銘打った記事を書く予定だったのだが、《マテン龍樹》の存在に気付いた結果当初の方向性とは打って変わって自己満デッキの記事となってしまった。そして《フォック=ザ=ダーティ》も消えた。

まあデュエパのデッキなんて変に勝利を意識しなくても「好きなカードを使ってデッキを組もう」というスタートラインでよいのである。


では《龍装者 ジスタジオ》が好きなプレイヤーがいたらどうすればいいのだろうか…というのは、倫理学の長年の課題である。

言い逃れ不能なLv3



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