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ラピュタへの道37 入山峠からの小津坂の果で昆虫は快楽を貪る

またラピュタ坂に挑戦しようと思った。
…思っただけ。
結局ラピュタは行かず、武蔵五日市側から入山峠へ上り、余裕があったら和田峠を表から登って、Uターンしてついでにワイの好きな小津坂峠に登って帰ろう、と早起きしてキャニオンに跨る。

 どうしてこのようなルートを選択したかというと、定かではない。
 仕事帰りに、「明日はどこ行こっかなー」と休日前夜の最高潮の時間に、浮かれほうけ、のぼせニヤけながら様々なルートを思い浮かべ、
「ラピュタは無いなーまだ痩せてないし、道志みちは?うーん時間かかるんだよな〜大菩薩ラインもだし、都民の森?いやいやきついきつい。時坂?あーいーねー。いや待てよどうせなら有馬とか成木とかにする?おぉいーぞ!でもちょっと時間が足りないかなー…じゃあドウスル?ゴーする?入山にすっか…久々に!五日市側から!日曜だから都民の森に行くサイクリストが多いだろうから、フェイントかけて入山に行ってやれ!」
 とワケのわからない脳内会議が開催され、白熱した議論の結果結論に達したような気がしないでもない。

ビルを解体してたよ

 早朝のひんやりした空気が心地よい。日曜日で交通量も少なく、サイクリングロード沿いの車道をそこそこ踏んで行く。 

 心地よい話ではないのですが、「げふっ」っと空気を吐いてしまうときありますよね(あえて単語は記さない)。
 ロードバイクに乗りながら飲料を飲んだりすると、出やすい気がする。恐らく、飲料と一緒に空気も飲んでしまうからだろう。
 そしてどうせ誰にも聞かれないだろうと遠慮なく「げふっ」っとしてしまうと、途端にワイの中の脳内DJがダムドの「ぐへぇ」から始まる曲(タイトル忘れた)を流してくる。必ず。
 訳とかは読んだことないので何を歌っているか知らないけど、まぁ能天気なパンクロックのイントロと「ぐへぇ」が頭の中で再生され「ヒァゴーナーウ!」とボーカルが歌い始め、「アウアウアーウ!」と犬の遠吠えのマネなどを織り交ぜながらの曲は続く。
 そうこうしているうちに再びワイが「げふっ」をしてしまうとまた脳内DJは冒頭から曲を始め「ヒァゴーナーウ」と口づさみながらワイはノリノリでそこそこの速度で多摩サイを遡り、エンドレスでダムドをリピートするだった。
 しかしこの曲の最後の犬の鳴き声、長すぎない?40年以上前の曲を未だに理解できない。うーん40年以上先を行っていたんだな地獄へ堕ちた野郎ども。
 
 ちなみに福生南公園に到着するまでに脳内DJが流した曲、アーティストは、ダムド、レッチリ、早見優、あみん、アン・ルイス、「職業選択の自由はははーん」て曲、井上陽水、サカナクション、ドクター・フィールグッド、ドラゴンボールの曲、などだ。脳内DJワイ…計り知れないぜ…。 
 
 個人的に睦橋通りは好きじゃないので、ちょっと遠回りだけど、サマーランドを通っていくことにする。

サマーランド横。ウォータースライダー的なあれ。サマーランドに曇り空は似合わないね。

 檜原街道に入ると、予想通りサイクリストと遭遇する。グループもいればボッチもいる。
 みんな檜原街道をまっしぐら。
 ワイはニヒルな笑みを浮かべながら、どうだとばかりに黒茶屋を左折。
 途端にワイはいつものぼっちライドに没入。そして心置き無くぼっちクライムを満喫するのだった。

 入山峠はなんだかだいぶ綺麗になっていた。武蔵五日市川は、いつかの台風での土砂崩れやらでかなりの荒れっぷりだったはずだが、特に危険もなく、爪痕もなく登坂出来た。
 あの荒れた道を整備するの大変だったろうなぁ。頭が下がります。

日曜日なのに誰一人としてすれ違わなかった。

 慎重にダウンヒルする。以前派手にここでコケてるから。
 和田峠に行こうか考えあぐねながら下って、やっぱやーめた、と小津坂を目指すことにする。特に根拠なし。
 和田峠を目指すサイクリストも結構いる。   
 ワイは和田峠を降りてきた風に突っ走って華麗にます釣り場を左折し小津坂峠へ。
 本日2本目のヒルクライムだ。

あっという間に小津坂峠頂上。だから好きなのさ。

 とても好きな峠なのですが、写真に撮ろうとするといまいちいいアングルが見つからない。違うんだもっと神秘的な感じなんですよ!小津坂峠は!といつも思う。
 結局ベストショットは撮れずじまい。
 そして帰路に。
 南浅川から浅川に。
 ふと気づくとミラーにいつの間にかサイクリストが映っている。かなり距離はまだある。
 速そうな出で立ち。
 ワイの足の残量は僅かだが、いっちょ頑張って逃げてみよう!行けるところまで!
 
 ワイの孤独な逃避行が始まる。
 浅川サイクリングロードは右岸左岸を行き来し、U字カーブもあって、何度かそのサイクリストの姿をはっきりと肉眼で捉えることができる。
 どうやらTREKの若そうなサイクリストで、余裕綽々な感じで着実にワイに迫っている。
 ワイは玉砕覚悟で踏み込むのだが、多摩川に合流して間もなく追いつかれてしまった。
 この日の多摩サイは人が多く、あまりスピードは出せない。
 若TREKもなかなかワイをパスできないでいる。
 しばらく屈辱の鈍行トレインが続く。
 ようやく道がすく瞬間があって、ワイは生意気にも右肘で先頭交代の合図を生まれて初めて出した。
 しかし若TREKは抜いて来ない。
 もう一度合図。来ない。
 あれ?と振り向くと、若TREKはいつの間にかいなくなっていた。
 一人苦笑いをするしかないワイであった。

いつのまにか昆虫が腕にしがみついていた。
よく見ると快楽を貪っているようだ…。

 そして彼ら(昆虫)もまたいつの間にかいなくなっていた。

 最近だいぶ走れるようになった気がする。
 確か今年の目標の一つが「巡航速度を37キロにする」があった気がするが、もしかしたらフレッシュな足なら可能なんじゃ…?と感じる。
 よし次回はワイの巡航速度自己検定をやろうぞ!
 と誓うワイであった。
 
 次回に続く。かもしれないし続かないかもしれない。

とりとめのない駄文にお付き合いいただきありがとうございました。

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