「四季折々」、超個人的解説のコーナー〜楽曲編②〜
この記事は底なしの青の1st アルバム「四季折々」収録曲について、新井が超独断と偏見で語る、つぶやき以上ライナーノーツ未満の文章を綴ったものです。
第二回となる今回は「世界、狭い」と「アイラヴユー」について!
4.世界、狭い
この曲はね〜、なんというか「愛」が深い曲ですね。
底なしの青というバンドは、どの曲が好き?と聞いたときに割と解答がその人によって分かれるバンドだな、と思うことが多いです。
でも、この曲が好きな人は愛が深いんですよね...
「世界、狭い」めっちゃ好きです!!!」
っていう猪突猛進テンションというか。
それを僕は同じ目線で
「うんわかる、わかるよ、尊いよな」
と受け止めているわけですが。
この「やみつき」加減はやっぱりキャッチーさと底なしの青感がばちばちに融合しているからなのかな、と思います。
この曲を作ったとき、メンバー全員に「禁じ手」を課してアレンジを進めていきました。
メロディがキャッチーだからこそ、無難なアレンジをしようと思えばいくらでもできてしまう。なので、「これはやんないようにしましょうね」を共有して曲作りを進めていきました。
僕の場合は、ラスサビで答え合わせ的にやってるんですが、「ツッチーダッチー」というよくあるリズムパターンが禁じ手でした。
ドラムは全体的に攻めたアレンジではないんですけど、自分の思う「底なしの青っぽい素朴でノリが感じれるドラム」を象徴してる曲かなと思います。
この曲の歌詞も大好きなんですけど、僕がどんな言葉を尽くそうとこの曲のPVに勝るものがないです。これをみてそれぞれに考察、妄想していただくのが正解だと思うので、こちらをぜひ。
一箇所だけどうしても言及したいのが、
強がりの魔法使い
というフレーズ。
僕が歌詞が上がってきた最初の段階からずっとメンバーに「このフレーズ好き!!!」と公言してるこの部分。
もうね、いつかツアータイトルにしたいほどに美しいフレーズ。
この表象しきってないでも潜在的に誰もが秘める「ツンデレ」感を適格に言葉にされてしまった、してやられた感。本当にたまらない。
ライブハウス映えする曲だなーと特に思うので、MVみて気に入ってくださった方はぜひライブにも足を運んでみてくださいね。
5.アイラヴユー
アイラブ、じゃないですからね。アイラヴ、ですからね。そこのところよろしく。
この曲はなんといっても下田さんの情景描写のうまさが炸裂している歌詞の話をさせてください。
まずは大好きな書き出しから。
コンビニ行くだけの Tシャツにも こだわって こだわって
いきなりありありと「こういう人いそうだな〜」と妄想をさせてくる歌詞ですよね。
みんな思い思いの妄想にふける導入として完璧なリアリティだなと思います。
アイスクリームはいつもチョコミント味と決まって そう決まっていて
この、どんどん設定が足されていく感じというか、第一話で説明しすぎない良作感というか、それがたまらないこのAメロ。
僕は設定の説明を「天の声」や「地の文」に任せずに、登場人物の容姿や行動の描写でしていく作品こそスマートで素晴らしいと思うタイプです。
だからこの歌詞はその美学にぴったりはまっていて大好きです。こんなに完璧なAメロあんのかと。
ラフに外出するだけのTシャツにこだわりある人、チョコミントみたいなジャンルとして確立された味好きそうじゃないですか。
しかも好みの分かれるやつ。この人は多分、チョコミントの中にも好きと嫌いがあるはずで、チョコミント味、という新商品を買ってはどちらかに振り分けてるはず。
そして多分この人の部屋は意外と汚い。こういう人こそ住空間は「寝れればいい」みたいな感じで思ってたりする。
以上が僕の偏見ですが、皆さんも思い思いの妄想にふけってみてくださいね、そこ次第で「アイラヴユー」という言葉の解釈も変わってくる曲かなと思うので。
そしてもう一つ紹介したい歌詞が、
ウイスキーはオン・ザ・ロック
アルペジオに酔っ払って 酔っ払って
これですよ。これ。
たまらん。「ハイカラ」って言葉がよく似合いますよね。
ウイスキーはオンザロック、これはただの風景。でもそこから画面が引いて、そこにそれを飲む人が自然と映り込んでくる。
皆さんはありますか、アルペジオに酔っぱらったこと。
一音一音を紡ぐように、でもその全てが弦を跨いでいるから、どこか足取りはおぼつかないようで。でも確かにコードにはなっていて。大人だな〜と思います。兄貴さすがです。
歌詞の話はこれぐらいにしてドラムの話もしときましょうか。
フレーズとしてはイントロがとってもお気に入りです。リードギターとの噛み合い方も心地よく仕上げれたなと思っています。
全体としてはのぺっとした8ビートなんだけれど、ここぞというところで煌びやかな3連符を入れて際立たせています。
あと、これは若干シンバルのキラキラしたところが際立つような音作りになってます。
先ほど歌詞を言及した2番「ウイスキーは〜」のセクションは、たいきさんとかなり綿密にノリを合わせました。
二人が主役のセクションなのもあって、いろいろ考えてからレコーディングに臨めたのは楽しかったですね〜。
このセクションラスト付近のフィルインが個人的にはこの曲の「おいしいところ」だなぁと思っています。
と、今日は2曲だけでしたが、たっぷり語らせてもらいました。
次回はラスト3曲のお話かな?
ではまた!
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