ふるさと、いいなぁ~全国県人会まつりハイライト
東海地方の県人会が一堂に会した「ふるさと全国県人会まつり」が9日と10日、名古屋市中区の久屋大通公園で開かれました。
昨年は3年ぶり開催で、初めて名古屋城が会場になりました。今年はホームグランドというべき久屋大通公園に4年ぶりに戻ってきました。昨年の2日間の入場者数1万5000人を上回る盛況でした。
■長野県人会ブース
今年の自治体は須坂市です。江戸時代からの「蔵のまち」です。最近はフルーツの街として売り出し中で、リンゴ「さんさ」やブドウ「ナガノパープル」、信州キノコの「満足パック」(500円)、おやきなど盛りだくさんの物産を販売していました。
名古屋長野県人会は開田高原の朝採りトウモロコシを3本1000円で販売。干しシイタケのつかみ取りは1回100円で、長蛇の列でした。
南信州ビール(駒ヶ根市)の地ビールは昨年に続き人気で、今年は新たに黒ビールも並びました。1996年創業の長野県第1号のクラフトビールメーカーです。県人会まつりを通じて名古屋のファンもつかんでいました。
サッカーの松本山雅のタオルやレトルトカレーも昨年に引き続き販売されました。
信州新野千石平「道の駅 蔵」(阿南町)は4年ぶりの出展です。焼きトウモロコシと御幣餅(1本500円)が看板。猛暑の中で小池宣貴社長が陣頭に立って焼き上げていました。
■栄地下街では上伊那観光PR
長野県上伊那地域振興局の観光PRが中区栄の地下街で開かれました。観光パンフレットを配布し、アンケート回答者に伊那の名産品が当たる抽選会もありました。
近くで同時開催中の県人会まつりでは、15体以上のゆるキャラがステージに登壇しましたが、長野県のアルクマは地下街でPR中で撮影に追われていました。
同振興局商工観光課の高橋正樹課長(飯田市出身)は、「思った以上に伊那は知られていなかった」と話していました。アンケート結果を今後の誘客対策に生かすことになります。
■ステージでは消防ラッパ
9日のステージには須坂市の消防団ラッパ隊が演奏しました。(表紙の写真)。街中に行進ラッパが鳴り響き、会場も大きな拍手を送っていました。ラッパ隊は、「長野県消防ラッパ吹奏大会」を何度も制覇しています。
10曲近くを演奏して、最後は解散のラッパで舞台を降り、隊員は名古屋長野県人会のブース前で記念撮影しました。
■名古屋市長の提案
開会式のあいさつで、名古屋市の河村たかし市長は「こんだけ県人会が集まって、まるで名古屋が首都になったみたいだ」と会場を沸かせました。
市長は「いっぺんに集まらんでもいいで、各県のお酒がちょこっと飲める場」を持てるといいとも。
名古屋・栄の繁華街、広小路通には、大正時代から昭和の中頃まで屋台が出てにぎわいを見せていました。
名古屋・伏見にある居酒屋「島正」は、御園座がはねた後、出演者の島田正吾さんが通った屋台から始まっています。
■県人会は愛知・名古屋の発信者
そうしたにぎわいの場を設けるのが市長の役目です。県人会が交代で物産を出す「令和の広小路屋台街」を期待しています。
県人会は、ふるさとをPRするだけではありません。愛知・名古屋に長年住んでいる人が多いだけに、当地の魅力をふるさとに逆PRする広報大使でもあるのですから。
(2023年9月11日)