手洗いはすてき! 日進市の保健師母娘が作詞〜世界手洗いの日
9月まで勤務していた新聞社に私あてのCDが届いていた。荷物の整理が進み、ようやくCDを聴いてみました。「にっしん手あらいの歌」といいます。3分46秒の音曲のなかに「手洗い版」と、給食前の「いただきます版」、帰宅時の「ただいま版」が入っていました。
新型コロナウイルスの感染予防に効果的なのが手洗いです。歌詞は子どもにもわかりやすくできています。
洗おう 手のひら アワワ せっけん
手のこう ゴシゴシ 指の間も
さぁ 猫の手で クルクルしたら
親指 ギュっと つかまえて 手首でおしまい
「にっしん」は名古屋市の東に隣接する愛知県日進市のことです。人口は約9万1000人で、ベッドタウンとして成長しています。市の保健師、宮田あかねさんが、小学校4年生の娘さんと一緒に手洗いの順番をわかりやすいようにと、歌詞を考えたそうです。メロディーは10年ほど前から市内の幼稚園などで使われている「にっしん体操」を生かしています。宮田さんに話を伺うと、親子でしっかり手洗いしたいとCDを持ち帰る人が多いそうです。
きょう10月15日は国連児童基金が定める「世界手洗いの日」です。コロナ禍でふつうの生活を守るためにできることは、まず手洗いです。簡単そうで意外に難しいというのも手洗いです。汚れが落ちたのはわかりますが、ウイルスまでやっつけたかどうか?
(写真は、2017年5月24日、名古屋・栄のドコモスマートフォンラウンジで撮影)
最新のVR技術を使って、効果的な手洗い教育を模索する動きがあったことを思い出しました。2017年にNTTドコモ東海支社や名古屋工業大学などが実証実験に取り組みました。筆者もVR機能のあるゴーグルのようなスコープをつけて手洗いに挑戦させてもらいました。ゴーグル越しに自分の手を見ると、バーチャルに映し出されたばい菌が手にいっぱい。さあ、それではと、しっかり手をこすっていくと、ばい菌の絵が減っていくのですが、指の間などの洗い残しも一目でわかります。愛知県大府市内の小児医療施設でVR技術を使った手洗いを学ぶイベントも開かれました。
最近はさすがにトイレを出るときに手を洗わない人はいないと思いますが、中には指を水にぬらしただけで立ち去る御仁もあるやに聞きます。
読売新聞の10月15日のコラム「編集手帳」によると、かつて子ども向け新聞の編集室で手洗いの擬音を「ゴシゴシ」とするか、「キュッキュ」とするかで議論になったそうです。詳細はお読みいただくとして、大人にこそ「ゴシゴシ、キュッキュ」としっかり手洗いの見本を示してもらいたいものです。「世界手洗いの日」をきっかけにして、学びなおしの好機です。
(2020年10月15日)
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