蚊
寝ようとしている時に蚊に刺された。
この世でイライラする
ランキングトップ5には入ってくる出来事だ。
だから僕は蚊のいなくなるスプレーを使った。
ワンプッシュで効果があるわけないと思って、
5プッシュくらいして寝た。
次の日、風呂場でシャワーを浴びてると、
熱気と蒸気で湯床に裏返った昨晩の蚊がいた。
『ほんとに効くんだな』
『風呂場にまで逃げたんだな』
『良く夜を越したな』
いろいろ思ったが、
古傷の左足の親指の痒みが疼いて、
怨念 &憤怒によりgood-byした。
眠気を襲う蚊は強者に見える。
けど人間の本気を舐めないでほしい。
『あっ、今夜めっちゃ吸えるやん』
じゃないんよ、
明日の仕事を無駄にしてまで、
夜中までお前と戦っている数少ない
ニンゲンだけを強者と捉えないでほしい。
それは少ないのだから。
君達の生存環境は知らないが、
強者は強者なりに悩みもあるのだ。
君たちは残業で
この部屋に来たわけじゃないだろうが。
君達はストレスレスだと勝手に思っとくね。
では、ストレスのない事が正義なのか。
否。
ある程度あった方がいいと僕は思う。
例えば、
SNSでは皆んな綺麗な所だけを映す。
そして僕らはそれを全てだと思う。
そして負けじと
自分の精一杯の“栄え”を載せる。
これを行えるニンゲンこそが、
現代で一番優れているニンゲンであり、
みんなの憧れる人間である。
また、ストレスを感じていないだろう
人間に思わせる術でもある。
自分だけ病んでる、衰えてる、
つまらない人生だと思わないでほしい。
ある程度、刺激がないとつまらないような
RPGにした神でも恨んでくれ。
まぁ僕は明日おしゃれなカフェに行こうかな。
そう言って、昼過ぎに起きる僕は、
動物以下なのかもしれない。
勝手に一括りにするなと、
なんかしらの神が怒りそうだが。
僕が群れの一員なら除外されてるだろうね、
除外されても、一人でモンハンの
見切り切りの練習をしてるだろうね。
ハイボールは美味しい。
この味はストーリーに挙げても伝わらないだろ?