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飯山市「食堂とみ」ケレン味のないご家庭の味、優しい味わい

場所 食堂とみ
場所 長野県飯山市静間2191-1
電話 0269-63-3444
ジャンル 食堂
バリアフリー ◯
駐車場 あり
食べたもの 「からあげ定食」850円、「もつ煮」600円


おじいちゃんおばあちゃん
という存在は、自分にとって甚だ薄いのだ。まぁそれも当たり前のことで、父方の祖父は昭和18年(だったよな?)に韓国 武山で戦病死しているし、祖母は同23年に亡くなっている。母方の祖父は43年に亡くなっているのだが、台湾在住の方だったから会ったことはないはずだ、と聞いた。幼児のころ羽田まで見送りに行ったうっすらとした記憶があるのだが、どんなものであろうか。



母方の祖母だけは
唯一交流があったから覚えている。といっても昭和30年代半ばから自宅を持たなかった彼女は、5人の子どもたち宅をあちらに行きこちらに行きとふらふら住み暮らしていたので、長い間ともに生活したことはないし、そもそも私が小学生のときに亡くなっているのでまとまった記憶もわずかなものなのだ。



ただ
身体が弱いくせして酒は飲む、タバコは吸うといった、当時のおばあちゃんとしてはかなりブッ飛んだ方(肺炎で退院してきたばかりのときに喫煙して義理の息子である父親に本気で怒られていた)だった半面、強烈な読書家でもあり松本清張と山本周五郎にこよなく愛した方でもあった。私の本好きは父親と彼女の影響だ。




「食堂とみ」

飯山市静間の国道117号線沿いにある食堂だ。外壁にデカデカと『食堂とみ』とレタリングされているのでよく目立つ存在だ。こちらは鶏の唐揚げが有名で、以前、現場が立て続いたことがあり、何度もお邪魔したものだ。そして数年ぶりにお邪魔した今回もこちらを注文するのだ。



「からあげ定食」850円

白い長楕円の洋皿にてんこ盛りされた唐揚げの山。ひとつひとつは小さくひと口サイズではあるが、長野市の「ごくろう山」や「夜来香」のような箸で持ち上げることすら困難なほどのサイズでないのが好ましい。あっさり下味サクサクで鶏肉はほわほわ。ケレン味のないご家庭の味、優しい味わいといった風なのがこちらの真骨頂といえる。



「もつ煮」600円

唐揚げ食べたらこれも忘れてはならない。長ネギたっぷり、高濃度な味噌あじばっちり、そしてガッツリにんにくの効いた正統派もつ煮といえる。『半もつ半からあげ定食』という双方半量定食もあるのだが、これは全量いただくべきクオリティなのである。



なにゆえ
祖母の話題を出したかといえば、彼女の名前が「とみ」であったからに他ならない。だからなんとなく惹かれるのだ。祖母は69歳、私が小学5年時に亡くなったのだが、もうあと10年長く生きてくれれば、少しは話を合わせることもできたのだが。

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