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小諸市「得得 小諸店」得したはなし

店名 得得 小諸店
場所 長野県小諸市甲16-13
電話 0267-26-5955
ジャンル うどんチェーン店
バリアフリー △ 入口に段差あり
駐車場 あり
食べたもの 「豚菜麺」858円、「かやくご飯」242円


「おやゆずりの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている」
とは漱石「坊っちゃん」の冒頭部だ。さすが落語にハマり込んでいたというだけあって、リズミカルで読みやすい。明治時代の作品だから、言い回しやら背景が把握しづらいから、とっつきという点ではあまりよくはないが、絶対的に面白いからおすすめだ。といっても私自身しっかり読み込んだのは「坊っちゃん」「こころ」「硝子戸の中」と満洲レポート(タイトル失念)くらいか。「吾輩は猫である」は時間のある時にメモを取りながら読まないと。

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おっとっと、漱石の話ではないのだ。
損ばかりしているのは坊っちゃんだけではない。無鉄砲ではないが、才覚も能力も行動力もない、その割に気位だけは高いから「損ばかり」どころか金銭に縁のない生活を50何年もしている。ああ情けない。こりゃァ得したなァ、という出来事は10年ほど前に早稲田の古本屋で立花隆の絶版書を見つけた時、しかも200円!知らずにポイントがたまっていて、タダで映画を観せてもらった時とか。なんだカネ使うことばかりじゃないか。それに安いなァオレのお得感って。

3度ばかり、現金について得をした事がある。
最初は30数年前のこと。当時2歳か3歳だった甥っ子と姪っ子を散歩につれて歩いていた時に、ふと傍らを観ると春の風と共に飛ばされてきた千円札2枚。それこそ漱石に変わったばかりの頃の、新札で、ああこりゃ得したな嬉しいな♪

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次はそれからしばらくした後のこと
京王線府中駅に併設された書店で買い物をした時のこと。まだ消費税導入前の面倒な計算が必要でなかった時代に、1370円の本を買うべくレジで5000円札を出したら8630円おつりがきた。あれれ?レジのお姉さん10000円札と間違えたなぁ。気づいた時には外にいたから戻るのも面倒だしまぁいいや。ああこりゃ得したな嬉しいな♪同様なことは長野の某書店でもあったから都合3回得をした事となる。ああこりゃ得したな嬉しいな♪

…オレってつくづく安い人生を送っているなァ


「得得 小諸店」

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最近見かけなくなった得得うどん。10年くらい前までは長野市にも何店舗かあったのだが。上田にもあったよな。浅間サンライン芳田交差点のところにもあったし。メニューによりけりだが、1玉、1.5玉、2玉、2.5玉、3玉と料金据え置きで増やす事ができるから、私のような大喰らい御用達の店でもあったからじつに寂しい想いをしていたのだ。

とはいえ小諸に一軒だけ生き残っていたのだ。ここも以前から知っていたのだが、なかなかご縁がなくお邪魔出来ていなかった。そしてこの度、ようやく時分どきに通りかかり、よし行くぞと久しぶりの訪問と合いなった。メニューを眺めるとうどん増量制度は変わらずに続いているようだ。よしよし


「豚菜麺」858円

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豚肉と野菜を用いた味噌味うどん。ひと口にいえば味噌ラーメンうどん版といったところか。

“スペイン産「イベリコ豚」最上位ベジョーダ使用”

というがよく分からない。

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うどん量は3玉まで対応してくれるとのことだが、2玉でガマンしておこう。いつまでも若くはないのだ。とはいえ白菜、ネギ、玉ねぎ、にんじんなどが大量に入ったうどんはピリ辛でなかなかイける。讃岐うどんではないからバシバシにコシのある、ではないがしっかりとした存在感のある関西うどんという感じ。

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「かやくご飯」242円

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子どもの頃、かやくご飯というからには火でも点くのかと勘違いをした事がある。なんだ、お母さんが作る混ぜごはんのことか。それにしても雅なネーミングセンスだな。入っているものは鶏肉少しとごぼう少し。とはいえ醤油の香りがしてとても美味いのだ。

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変わっていないといえば桃色の「得」の字入りのかまぼこ。簡単なものだが、なんとなく得したような気分になってよい。われながら子どもっぽいがよいではないか。

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先に申し上げた「得した事件」。あれは明らかに軽犯罪法違反だから良い子はくれぐれもマネしてはならない事を申し添えておこう。

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