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AI副業で稼ぐのはそんなに甘くない!リアルな仕事内容と実態

実際に1年以上AIトレーニングの仕事を行なってきた立場から、昨今の「AIの仕事は楽に稼げる」という風潮に異を唱えたいと思います。

1. はじめに:Outlierって本当に稼げるの?

最近、「高時給の在宅ワーク!」という話をよく見かけます。

SNSやネット広告でも、「AIトレーニングでお金を稼ぐ」なんてキャッチコピーが目につくようになりました。でも、実際にやってみた人の話を聞くと、「思ったより大変だった」「簡単に稼げるわけじゃない」という声も少なくありません。

今回は、実際にそんなAIトレーニングサービス「Outlier」での仕事を1年以上行ってきた立場からのリアルな実態や、「意外と知られていない難しさ」を詳しく解説します。


2. Outlierの仕事内容とは?

Outlierの仕事は、単なるデータ入力ではなく、AIによるレスポンスの評価・修正がメインです。

具体的なタスクの種類:

  1. AIのレスポンスの正確性や有用性の評価

    • AIが生成した回答が適切かどうか

    • 意図を正しく汲み取れているか

  2. レスポンスの修正とフィードバックの提供

    • 誤った回答を修正し、より自然な表現へ調整

    • AIがより良い回答を生成できるように、改善点を指摘

  3. プロンプト&レスポンスの検証

    • 画像や音声に関するテストプロンプトの提供

    • 適切なレスポンスが得られているかをチェック・評価

  4. プログラミング・数学問題の処理

    • AIがコードを書いたり、数学問題を解いたりする能力をテスト

    • 解答の正確性や計算プロセスを分析し、フィードバックを提供

こうしたタスクは、単なる機械的な作業ではなく、AIの理解力や正確性を向上させるための重要な役割を担っています。


3. Outlierで稼ぐのが簡単じゃない理由

① 登録の手間が多い

Outlierに参加するには、

  • 身分証の提出(パスポート・運転免許証)

  • LinkedInのプロフィール作成(履歴書も求められる)

  • 電話番号の認証

  • NDA(機密保持契約)の同意

  • 日本語評価試験

といった審査が必要です。書類の不備があると、登録までに数週間かかることも珍しくありません。
日本語評価と聞くと日本人の我々には簡単に思えますが、実際にはここで試験をパスできず永久に登録不可とされてしまう人が一定数おられます。

②オンボーディング時の日本語評価試験の難しさ

Outlierでは、タスクの一部として日本語評価試験が実施されることがあります。
この試験は、以下の点で難易度が高いとされています:

  • 単なる日本語能力だけではなく、論理的な思考力判断が含まれているため、自然な表現力や、論理的な言語能力も求められる。

  • 日本語での動画面接があるが、英語の表記に引っ張られて英語で答えてしまうなどのケアレスミスが多発している。

この評価試験に合格しないと、正式な業務に入る前にストップされてしまうため、準備と対策が非常に重要です。

③ 英語の壁が高い

Outlierの仕事は、現在では多国語対応が進んでいますが基本的には完全に英語ベースです。

  • 登録プロセスも英語

  • トレーニング資料・ガイドラインも英語

  • タスクの説明や評価も英語

しかも、Outlierでは英語の技術的な用語が飛び交う場面も多く、さらにAIツールの使用が禁止されています。現在では日本人の参加者が多くなり、翻訳ツールの使用や日本語対応される場面も多くなりましたが、英語に苦手意識がある人にとっては大きなハードルになります。

③ 無給トレーニングが長い

Outlierで仕事を始めるには、

  • 大量のマニュアルを読む(時には100ページ超え)

  • 1時間以上の研修動画を視聴

  • スクリーニングテストに合格する

といった準備が必要ですが、この期間は無給です。準備に1ヶ月近くかかることもあり、スクリーニングで一定以上の正解を出せず不合格だと、そのタスクが割り振られる機会を完全に失います。
また合格してもタイミングによってはすぐに取り掛かれるタスクが配布さない場合があり、「すぐに稼げる」と思っていた人はギャップを感じるでしょう。

④ アセスメントテストの足切りが厳しい

Outlierの仕事を受け続けるためには、一度スクリーニングに合格してもその後ランダムに行われる厳しい試験(アセスメントテスト)に合格する必要があります。

  • すべて英語で出題

  • 間違いが多いと一発不合格

  • 再挑戦できない場合もある

特に、AIのレスポンス評価では、「細かいニュアンスの違いを正確に判断する能力」が求められるため、単なる「英語ができる」だけでは通用しません。

⑤ 確定申告の手間が増える

Outlierの報酬は海外送金で支払われるため、

  • 自分で確定申告をしなければならない

  • 為替レートの影響を受ける(売上時期と計上時期にズレがあるため)

  • 手数料が引かれるため、実際の手取りが減る

といった税務処理の負担も発生します。
経費の計上や税法の知識が必要になるため、税務処理に不慣れな人は大きなストレスを感じることになることでしょう。


4. Outlierで成功するためのポイント

「簡単じゃない」と言っても、しっかり準備すれば稼げるチャンスはあります。

✅ 論理的思考力やメタ認知能力を鍛える

実際に1年以上の長期にわたってAIトレーニングを長く続けてきた立場から、論理的に考える力自分自身を俯瞰して批判的に見る力が役立っていることは間違いありません。

✅ 専門知識を活かす

特に、自然言語処理、プログラミングやITスキル、数学の知識がある人は有利です。AIの誤回答を的確に修正できるスキルが求められます。

✅ 英語力を鍛える

英語の説明文や指示をスムーズに理解し記述できる力があると、タスクの効率が上がります。特に、以下を重点的に学ぶと、仕事のクオリティが向上します。

  • 機械学習やプログラミングの専門用語

  • ビジネス英語(フィードバックの書き方)

✅ 税務処理の準備をしておく

確定申告の手続きが面倒なので、以下のような準備をしておくと、後で楽になります。

  • 会計ソフトを活用する

  • フリーランスの税務知識を学ぶ


5. まとめ:Outlierは「楽に稼げる仕事」ではない

Outlierで稼ぐには、次のようなハードルがあります。

  • 登録の手間を乗り越え

  • 英語力を活かし

  • 無給の研修を耐え

  • 厳しい試験に合格する

  • 論理的な記述力を磨き

  • 税務処理をこなす

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