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何か見えてるの?

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 障害、とはいっても千差万別。自閉症スペクトラムのお子さんは他人の表情を読むのが苦手ですが、障害児の中には他人の心の中を読むのがとても得意な子もいます。
 あるお母さんはいつも言います。3人いる子どものうち、障害のある子について
「あの子の人を見る目を1番信じてる」

 例えば無理して笑顔で頑張っていても
「何かあったの?」
とすぐに聞いてくるのはその子だそうです。他の子は気づかないのにその子にだけは作り笑いがバレてしまうのだそう。

 そして密かに
『あの子が仲良くしてくれたら安心』
と心の中で思っていても、全く別のタイプの子と仲良くなったり、が多いそうです。後から聞くと、表向きにはとっても面倒見よく優しそうに見えた子は実はいじめっ子だった、なんてことはしょっちゅうで
「私達となにか別のものが見えてるみたいなの」
とお母さんは笑います。
「だからあの子の人を見る目を1番信じてる」

 ドキッとします。私の腹黒さなんかお見通しの子もいるに違いない。思い当たるフシがあるからなおさらです。いつも楽しく元気に遊んでくれる大人(先生)ばかりが人気があるわけではないのです。パッと見はどうでも、根底に愛情がたっぷりある人(先生)のそばに子どもはいるような気がする。

 きっと、何か見えているに違いない。子どもだからと侮るなかれ、です。

 さてさて、今私は見えているどころか、目も見えず耳も聞こえない子ども達のノンフィクションを読んでいます。まだ、ロシアがソビエト連邦だった頃のお話。
 目も見えず耳も聞こえないとはなんて孤独な世界だろうと恐怖さえ感じますが、この子どもたちに外界とのコミュニケーションのとり方を指導した人がいたのです。
 イワン・サカリャンスキー先生。その根気と忍耐、愛情の深さは計り知れません。
 そんな話もまた今度。


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