(どうでも)いい人
俺:「C君こないだの飲み会の誰か連絡とってる?」
C君:「イヤー実はですね、こないだの俺さんの飲み会で会ったKさんともうやっちゃったんですよねー!飲み会の数日後、家でカレー作りたいから来てっていったら来たんですよ~」
俺:「マジで?飲み会してから1週間しかたってないぜ、早すぎる・・・ほかにはどうなのよ?」
C君:「こないだ別でやった飲み会の子とは連絡してますよ。あと昔飲み会やったUさんとはチューまでしましたよ。もうちょいです」
彼、C君は今乗りに乗っている。 20代の彼だがもはや大人の風格、ちょいワルオヤジのノリだ。 それに比べて俺は・・・
冬も差し迫る10月下旬に行われたある飲み会。
男性陣は、前出のC君、今の会社の同僚のI君、そして俺である。
女性陣はKさんとその会社の同僚二人。
Kさんとは知り合ってからもう随分経つ。飲み会も何度かやった。Kさんはその中でうまくいったこともあったが今はフリーらしい。迫りくる年の瀬、近づくクリスマス、と言うことで今回飲み会をやった次第。
開始時間の時点で幹事の俺しか来ていないというとっても不安な状況であったが次第にみんな集まり、それなりに盛り上がり始めた。
C君の好みのタイプは小さくてかわいい感じの人。今回ではKさんがそのタイプにあたるのでC君とKさんを隣に座るように配置。6人の飲み会であったが、C君とKさんが二人で話し込み、残りの4人でお話という構図が出来上がる。 C君とKさんはいかにも合コンという感じでいい雰囲気になっている一方で、残り4人はI君の食生活の話へ。 I君はちょっと変わり者で、毎晩夕食はレトルトカレーと決まっているらしい。 あとコロッケには醤油をかけると聞いてみんなで驚く。地方によって食生活は違うものだ。
まあこんな会話では男と女の関係が生まれるわけもないわけで、何もなく終了。みんなは連絡先交換したのかしら?
後日Kさんと「どうでした?」みたいな感じのメールを送った。
「楽しかったよーまたみんなで飲みたいね」
みたいな返事。ああ、今回は気に入った人はいなかったんだなと思っていた矢先に冒頭のC君からの話。計算してみると俺とのメールやり取りの時点でC君の家に行って第1局終わっていたのだ。
これが大人のお付き合い、やり方か・・・ それに比べて俺はただいま連敗中である。今年のロッテではなく、一昔前のロッテのように負けこんでいる。 9回2死までリードしながら逆転サヨナラホームランを打たれたジョニー黒木のようだ。いや、もしかしたら9回までもってないのかも。
必ず言われるのが
「俺君やさしいし、すごくいい人。だけど・・・」
という台詞。
もう何回も聞いた。いい人なだけではダメなのはよくわかった。
じゃあどうすればよいのか、今でもわかっていない、誰も教えてくれない。
そんな中、ある先輩に言われた。
「いい人っていうのはその言葉の前が省略されている。正確には「どうでも」いい人という意味よ」
おっしゃるとおりである。
でもどうすればいいか、やっぱりわからない。
誰かに聞けば教えてくれるのかな。
長い冬になりそうである。