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愚痴大会

「私はね、会社帰り一人で歩いてるときに将来出会うであろう彼のことを思い浮かべるの。今彼は何をしているんだろう、一人で寂しくしてないかなって。私は毎日誠実に一生懸命がんばってるから、神様にその人と早く逢わせてくださいって祈ってるの。そうするとなんだか悲しくなって気づいたら涙が出てるの。」

これは女性側の幹事が合コン開始2時間を過ぎたあたりに発した言葉である。 その女性はこう言いながら目がウルウルしていた。 周りの女性たちは同調するものもいれば妄想だと一蹴する人も。
男性陣はあっけに取られていた。
「なんだこの人は」

今回は4対4。お相手は小学校から仲良しの28歳OL4人組。
開始直後はそれぞれ話が盛り上がったが、いつの間にか2対2の2グループに分かれてしまう。 俺のグループではさっそく1人に彼氏がいることが判明。 まーきれいだし、いても当然だわな、という感じでその彼氏の不満を聞き始める。
「今の彼は付き合うには問題ないんだけど、結婚となるとねー」
でました、結婚と恋愛は別である理論。
俺の独断と偏見から纏められた統計によると25歳を超えた女性はこの理論を唱えはじめる。
「そうだよね。現実は厳しいもんねー」
相槌する、せざるを得ない男性陣。 恋愛と結婚は一緒だと思っているセンチメンタルボーイは俺だけなのか。

向こうのグループでは女性2人が真剣に話しこんでいる。どうやら最近分かれた元カレの話をしているらしい。男性陣が入り込む余地なし。There is 
no room.
こちらから助け舟を出そうとするが完全に果てしなく続くInnocent World.

そこに、こちらグループにいた彼氏ありの女性がズバッとCut in!
この女性、江戸っ子と九州男児を足して濃縮還元した感じのおっかさんタイプ。完全に場を制してしまう。その後は女性4人に完全に制空権を握られ、男性陣は聞き役に徹するしかなくなった。 かろうじて3人の連絡先をゲットし、次の飲み会の約束を取り付けた。 次回リベンジを心に誓い、解散。

楽しかったが女性のパワーを改めて感じさせられた。
というか男性陣の力不足? 勉強になりました。

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