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レビュー《ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家》@東京オペラシティ アートギャラリー
こんにちは。
毎日編み物をしながら暮らしたいアランアミです。
今日は今年初めて行ってきた展覧会のレビューです。
ガラスの器と静物画 山野アンダーソン陽子と18人の画家
東京オペラシティアートギャラリーで2024年1月17日から3月24日まで開催されています。
ガラス作家の山野さんが交流のある画家に描きたいガラス作品のリクエストを聞き、そのリクエストを山野さんがガラス作品で具現化し、さらにその作品を受けて画家が絵を描く。山野さんが作ったガラス作品が画家の手元にある写真を写真家の三部正博さんがカメラで収める。
そんな往復書簡とそのドキュメンタリーのようなユニークな企画展覧会です。
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(山野アンダーソン陽子『ガラス』2023,Blue Sheep)
ガラスも言葉も綺麗
透明なガラスの作品はどれも美しく、照明が当たって出来る影にうっとりしてしまいます。
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手前右: Plates with Stem #02_S for Yui Yaegashi
奥:Stem for Pink for Saiko Kimura
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/129328562/picture_pc_b492e6d82a062cba79b9e81c743f7485.png?width=1200)
右: Drinking Glasses NET #01 for Shinpei Kusanagi
色のついていないクリアガラスはリサイクルできるから好んでいると作者の言葉が展示室に書いてありました。
やり直しができる。作り直すことができる。
そんな部分が制作する上でちょっとした安心感につながるというのは編み物にも少し共通点があるなと思いました。
展示室の壁にはこのプロジェクトのやり取りについて作品ごとに説明が書かれています。
その言葉に惹きつけられる。
画家からリクエストをもらう際は「言葉のみで表現すること」という条件がつけられていたそう。
“牛乳を飲むためのグラス”というような実用的な文言から“目を瞑って、辞書を開いて指が見つけた言葉”という偶然性のあるもの、“石楠花の葉っぱの長さのボディー”という具体的なようで創造性の高いものまで…画家の個性が垣間見られるリクエストが紹介されていました。
これ、図録を買ったら壁のテキストは全部読めるのかなと期待していたら山野さんが書いたこのプロジェクトのエッセイがありました。
帰りに忘れずに購入。
一度に読むのはもったいなくて、少しずつ読んでいます。
日常の中のアート
山野さんと18人の画家と写真家の三部さん。
同じ対象を別の方法で表現する。
ツールはガラスでも絵でも写真でもいい。
アーティストってなんだろうと思うことが多いけれど、日常生活の中で感度高く生きている人たちのことなのかなって思いました。
そしてその感性を表現する術を磨いている人たち。
そんなことを思ったのでした。
展覧会で写真撮る、撮らない?
会場内は写真撮影可でした。
でも目で見たままに写真を撮るって難しい。
自分のスマホの影が邪魔で憎い。
写真撮影ができる展覧会が最近は増えましたが、いつも撮るか撮らないか悩みます。
写真を撮る動作が入ると突然現実に戻されて嫌だったりする。
でもあとで見返したいから撮りたいという気持ちもある。
*
ではでは、良い1日を〜