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助けるだけが優しさじゃない


はじめに

困っている人を助けたい。
優しさは人間の素晴らしい感情です。

しかし過剰な優しさは実は
相手に悪影響を及ぼします。

何でもかんでも助けてあげれば良い訳では無い。
相手自身が解決すべき課題もあるのです。

何でもやってあげるは逆効果

人のためという想いは素晴らしい。
しかし過剰な思いやりは逆効果になります。

例1)
朝、幼稚園に行こうとするとき、
子供が靴紐を結べず困っている。
数分待っても一向に結べる気配が無い。

「まだ難しかったかな」「大変そうだな」
親であるあなたは次第に助けたい
という想いが募っていく。

そしてついには我慢できず、
あなたが紐を結んでしまう。

例2)
この春から管理職に昇格したが本当に忙しい。

最後まで部下に仕事を任せよう。
そう思いながらも自分でやる方が早いため
ついつい巻き取ってしまう。

その結果、中々部下が育たない。

やってあげる。
これは一見非が無いように見えますが、
相手の成長機会を奪うことに繋がります。

そしてやってくれた側にも
自分がやらなくとも「周りがやってくれるんだ」
と悪い思い込みを与えかねません。

なぜ必要以上にやってしまうのか?

なぜあなたは必要以上に助けてしまうのか。

その理由は2つです。

理由① 楽

自分がやる方が楽で短期的なメリットを得られます。

例1の場面で行くと
子供ではなく親が紐を結ぶ方が楽に結べます。
そして、子供からも「ありがとう」と言われ
あなたは「やってあげた」という貢献感を得られるでしょう。

逆に、子供に任せてしまうと
永久に紐が結べない上に
苦戦する間に子供がぐずってしまうこともあるでしょう。

理由② 無意識の決めつけ

例2で行くと
上司は部下の能力を無意識に判断しています。

この子はここまでは出来るかな。
けどここの領域はまだ難しいだろうから助けてあげよう。

これは良く言えば寄り添いですが、
悪く言えば決めつけです。

要は上司が部下の能力を本当の意味で
信じてあげられていないのです。

相手の力を信じる

相手自身が問題を解決し、
成長していくにはどうすればよいでしょうか?

それは「この人ならできる」と信じること。

第一に、この人は「ここまでしかできない」という
思い込みは捨てましょう。

そして自分が代わりにやるという楽な道を選ばない。
※もちろん本当に困っている状況では
適切なサポートが必要です。

紐結びに苦戦している子が居ればじっと待つ。
きっと、その子自身の力で結べると信じる。

待つことはもどかしさでもあります。

「なんでそんなことも出来ないんだ」
「時間無いんだから早く結んでよ」
ネガティブな感情も沸いてくるでしょう。

それでもじっと我慢する。

最終的に自らの力で結べたとき。
子供は自信を持てるようになります。

相手を信じることが長期的な恵みをもたらすのです。

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