ひお12月5日(24節気の)
二十四節気に十六をかけて今年は三で割る
街路樹の話術が
聞こえはじめる十二月
ひからない木たちの
裸の会話に混じって
葉をめくる音がしている
三にみたないときは節気をふたたび二十四とし三を引けばよろし
路面にはりついて焦げていくのを
風ではらうこともできず
かと言って
下を向いているのでもない
人工の木々
まるでうごく森
おっと新青梅街道の車と人と車
目がのびていく
さむい、手がのびていく
アマダーラと呼びそうな雨垂れ
また葉が落ち
「うたれ強く、うたた寝している」
という季語が
(季語だろうか、菊地さん)
菊地さんには菊地さんを知らない菊地さんの木があり、日陰の濃さによって影を足す二十四のミルクが六十一・・