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10月4日ひお。「届き方のたのしさがある」

  ししのちちのかたまり
                

朝ふと紙に未知の、ラ猫ルー、の在り処を記録するために

ひとりする夏
自費ぶくろの町から
深いねぎが生えている路面に
ヒジキも鹿尾菜も
お金に
と鳴る慈悲ぶくろの戸口で夏が
池になってゆく
脇汗のみならずかくときぞパウダー
みそ汁熱い大将ホンダワラ科
羊栖菜の観察しないしないば
読めなかったと男は踊るひものオオ田原城下に
と転がる桃のじゅうたんをやぶり
ドアを開けたり閉めたりすることが
街の蝉なんだと
ゆらしている
冷蔵庫の湯
ショキショキ
夜の川の音でつくった、小豆あらいの湯のまつりは
うにがぽつりぽつり

起き上がれない布団のまわりをそうやってザシキワラシ類の
囃しながら、走り回っていた夏
ひじきが戻っていき
人の腕は枕には遠く近すぎる
自費ぶくろの町が紙を走らせ
うすい本を作った

「しし、うすいかみ」

「そうだよ、いのちのかたまり」

衰える方向と芽吹く方向があるひじきの方向を整え、ノートパソコンにうつして出荷するだけ
うにが光るなんておかしいから、と絵をふられたとき光っていたTシャツ 印刷するには長い言葉 絵のなかに帰っていく
きのこ。の影は昆虫のように、―ちょっとよくわからないんですけど、が幾つも入ってるふくろうごく

うごく影らは畳とつながっているいきもので、一個一個のきのこ。の影。

静かなザシキワラシのような記憶がいつからそこに居たのか。うにを閉じる

空っぽのバイオリンを首にはさんだまま動けない夏日
止まった時間が流れるとき「さかながれる」と言うかな
さかなのながれはラ猫ルーと囁いたら水の音楽ながれるコンビニ・・エンス・・スト、ああああ
       
今年も、コンビニで、夏ギフト。うすい冊子をもらってきました。いぼの糸、ほたてフライ、明太子などが写真です。
       
お歳暮をやり取りする家の、箱が届く記憶が、めくりながら遠く、また遠く、届く。
送るところがなくても、夏になると冊子だけはもらってくる。と手が動く。それがもしや
だいじ(大事MANブラザーズバンド。あの歌を歌い出すと人が群がってくるのを、昭島のモリタウンでぼくは聴いた)いちばん大事かは、
ころころかわり
夏のあいだ発送はつづく

影ラ子猫ルル―

しし、いのちのかたまり。

まどえふ終刊号、風都市42号、グッフォー77号、呪文のようだとめくっていくとわからない夜の畳が幾つも潜まれていて血をかよわせます。「ししって、うすいかみ。まくらの川が流れている。真駒内川。もっとたくさんの野原」交野が原88号には古い号だがよき・・と付箋があり、野原と石と川ところころ

そこにだけあらわせる、日々のかたまり、
そこにだけあらわせる、
声の、光るうに、

まねごとからはじめるこどもの血がさわぐ
やわらかい寄稿者フネサザエ漂流ルル―
押し入れと思って開けたらボウリング場だったきのこ 沢山くるんだきのこは押し入れに並び ふすまを閉めながら倒れていくきのこはボウリング場 五円玉を拾い きのこに投げつける
ザシキワラシが落とした鹿尾菜を集めて定まらない文字で
ひじきで書いた字がふくらみ菜に煮ていく左の
読み手のない街に暮らそうとする鹿もししの、ちちのかたまり
ゆっくり家を出ていく枕が新しい枕とすれ違うとき青い小豆がこぼれるそれは街ち、右ルルー

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