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男は服だけでモテるのか?
おはようございます。
インスタの「女子からのNGファッション」という投稿に「シワのある服」と書かれててイラっとして朝を迎えました。それファッションじゃねえ。
突然ですが皆さんは服を着ますか?
私は外出するときは大体着ています。
では、服は好きですか?
そう聞かれると考える方も多いかと思います。
大好きで衣食住で「衣」が最優先事項の方。
「ファッション」は好きだけど服単体が好きというわけではない方。
好きだけど語れるほど好きかというと難しい方。
あるいは体温調節という機能的側面以外の期待はしていない方。
あるいは禁断の果実を齧ったが故の功罪である「羞恥心」を克服するためだけに着ている方。
もしくは羞恥心がない裸族の方。
いろいろあるかと思います。
その中で羞恥心と体温調節をカバーする以外に人間はそれ以外の付加価値を求めるようになり、いつしか服でモテるか否かが決まる「モテファッション」なるものが生まれました。
「モテファッション」好きですか?
おそらく男性は大方首を横に振ったでしょう。
服好きなんてどれだけ首振ったことか。むち打ちならんようにご自愛ください。
ファッション興味ない方は「ファッションでモテたら苦労しねーよ」って思うでしょうし服好きな方はおそらく聞いたらアレルギー出るでしょう。もしモテ意識せずにそういうコーデと同じ格好をしていたらなんかこう死にたくなるでしょう。
しかし、伸びている。
伸びているということは多くの人の需要に合っているということだ。
そんな「モテファッション」で果たして男はモテるのか。
そんなことをつらつらと書いていきたいと思います。
モテファッションとは?
では、男性における「モテファッション」を考えてみます。
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軽くインスタグラムで#モテファッションと検索すると約4.4万件出てきた。
すげえ数だなと思って覗くと男性向けと女性向けがある。女性向けの投稿は骨格診断に基づいたタイプ別のおすすめ商品だったり価格帯ごとに細分化されている非常にロジカルで分かりやすい投稿がトップにあった。
それに対してメンズ向けの投稿は、
「結局一番モテる彼氏服」
「エモ系男子になれる服」
「女子にダサいと思われないコーデ」
いいね。このバカ具合。デート服と言っときながらその後のアフターディズニーにしか興味がなさそうな感じ。シンデレラ城で俺のタワーオブテラーが急降下してスプラッシュマウンテン大洪水を期待しているその動物感好きよ。
余談はさておき、これらの投稿を見て思った大事な要素が「再現性」にあるかと。
投稿の9割はファストファッションで構成されている。理由は簡単。低価格で大量生産のため真似しやすいから。これがドメブラやハイブラだとそっくりそのままの再現は難しい。
そして顔が隠されている。大体は首ちょんぱ撮りか顔をモザイクで隠している。このことで自分の顔に当てはめて考えてね~ということで参考にしやすくなっているんだなあ。
実はこれがモテファッションの罠だと思う。
ファッション=人×服
結論言います。
モテファッションのみでモテることはないと思います。
理由は2つ、まずモテファッションは個人を特定していないためです。
例えばあるコーデを参考にそっくりそのまま同じ服を着たとします。
着た人が
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絶対同じようにはならないでしょう。
坊主にはスポーツスタイルやガチガチモード、体格のいいひとにはルードやバイカースタイル、中年男性にはトラッドスタイル、般若には着流しというようにそれぞれに合うスタイルは存在するが、もしモテファッションを再現するにはそれ以外の素養部分を自分でブラッシュアップする必要がある。
これは発信側のインフルエンサーが悪いわけではありません。発信側は消費者を選べないため最大公約数的な発信しかできないのです。ただインフルエンサー側も「真似すればモテる」ということしか言わないからそれを額面通り真に受けると事故る可能性は大である。
彼らが万人に受ける最大公約数的な服装をしているのは間違いない。けれどそれは「自己理解」という不文律なしでは再現はできないというのを念頭に置く必要があります。
「服は現状痩せてる人の方がかっこよくなるから痩せろ、
「髪は伸ばして整えた方が受け良いから伸ばして美容院行け、
「そもそもファッションは若者文化だからおっさんはお呼びじゃねえ、
「反社はシンプルに無理。」
ってことは言えませんよねインフルエンサーも。
だからこそ客観視して自分に合うものを消費者が取捨選択していかないと逆にちぐはぐなファッションが生まれ「モテファッションしてもモテねーじゃねーか」ということになりかねない。
ここでまず発信者の理想と消費者の理想の不可避の乖離が生じている。
そしてもう1つの理由。
ファッション評価は足切りが大半である点です。
ファッション評価は「減点方式」
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例えば就活面接。全員がスーツに革靴でビシッと決めている中、
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一人ヨレヨレのシャツにしわだらけのスーツ、汚れた革靴にぼさぼさの寝ぐせ。こういう人がいたとき、面接官だとして「この浮浪者以外に10点加点!」とはならない。その浮浪者一人を減点して切るのが正しい。第一印象をプラスに持っていくことは難しいがマイナスに持っていくことは簡単です。
ここで大切なのがオシャレかどうかじゃなく「不快感がないか」である点が厄介。女性がよく「清潔感のある人が好き」という言葉があるが、「清潔感」と「清潔」はイコールではない。
便器の中とスマホの画面、菌の含有量が多いのはスマホの画面の方だ。その事実を知った上でも「もし舐めるなら?」と言われたら間違いなくみんなスマホ舐めるでしょ。
イメージってのは大事で内情はどうでもよく見た目で生理的に無理かを判断する必要がある。
これをさっきの第一印象に当てはめると、服に無頓着だったり逆に変に着飾ると便器になりかねるリスクが生じる。それよりは何の印象も与えないモテファッションの方が不快感を与えずに済む。プラスを目指せば目指すほど逆のマイナスが生じるリスクが生まれる。
つまり女性の好感度最大公約数的「モテファッション」は0をプラスにするのではなくマイナスを0にすることである。だからモテファッションをして足切りにはされるリスクは減るもののそれだけでプラスで「モテる」に転じるわけではないというのは一つ思ったことであります。
【まとめ】
・ファッション=人×服
・「モテファッション」は好感を持たれる服のあくまで最大公約数
→それが自分に合うかを考える「自己理解」が必須
・「モテファッション」はあくまでマイナスを0に戻す作業
しかし、モテファッションを行うことでモテることは大いにあり得ます。
このことを話していこうかと思います。
男におけるファッション
そもそも男性はファッションをどうとらえているかを考えてみます。 女性は服をファッションのツールと捉えられている方が多いかと思います。 つまり服は自分を飾り立てる「手段」と捉えていると思います。 服のほかにメイクやダイエットなど、自分を高める他のツールと併用することで高めていきます。 全体として女性でファッションは気を遣う要素というより女性の世界でサバイブするにあたって会得するしかないスキルであるというのが私の考え。 一方男は基本バカなのでそういうことをあまり考えません。 必要ないことにはとことんリソースを割きません。 逆にモテたいがためにファッションに片足突っ込んだらなまじ向上心がある分のめり込んで服がどんどん好きになり「この服の使用が…エディ期が…カッティングが…」と誰も聞いちゃいない蘊蓄を排泄する哀れなベンディングマシーンと化します。 その時点でもはや服は手段ではなく「目的」そのものになっています。 よく「どんな服を着ていけばいいですか?」という質問に「好きな服着ろ」という言葉を投げかける服バカいますよね。そういうことです。そんなこと前提なのにわざわざ箴言申したヅラして初心者をビビらせるライオンの子育てみたいなことする服バカじゃなくただのバk…やめとこう。 つまり男は服に対して「興味がないか、興味がありすぎるか」という2極化の傾向にあります。
【女性にとってのファッション】
・自己を演出するいち「手段」
・大体の女性に備わっている必須スキル
→「第三者」に認識されることで完結する
【男性にとってのファッション】
・自分が満足するために追い求める「目的」
・興味ない/興味過多
→(服好きの場合)自己完結
おそらくこの時点で相当な乖離があることがわかります。
つまり女性のファッションは一方通行なのです。自分がどれだけデートの時相手の為に手を尽くそうと相手からリターンが来るわけじゃない。相手は服に全く興味ないか逆に極めすぎて自分本位の服しか着ないし…。
そうなったときに、もし気になる人がある程度のファッション、いわゆる「モテファッション」をしていた場合を考えます。
まず足切りされない時点でその他とは差が付きます。
ここから私の主観、実は女性側の視点としてモテファッションは自己完結の服好きを除外する機能を持っているのではないかと思います。おそらくファッションはかじりたてで服好きとまでは呼べないけど相手を考えて今後ファッションをしてくれる可能性が高いことを見込んでいるような気がするのは気のせいでしょうか。女性も褒められたいし男性にも好みのファッションしてほしいというエゴはあるでしょうし、こだわりを持っていないけどファッションに興味がある状態なら自分の色に染め上げることも不可能じゃないと思うのは性格が悪いかなあ。でもそうでなくともお互いにファッションを誉めあえる関係になりたいのは間違いないと思います。
そして女性と接触機会が増えることで自分に自信がつきます。
モテファッションをトリガーとして自分から接触機会を増やすことに成功します。
そうなれば、モテファッションのみでモテることはないけれども女性から足切りされずに会う機会を増やせたのなら、モテファッションは「自信の起点」としては十二分な役割を担えるのではないかと思います。
正直、自信がつけば何でもいいんです。筋肉でもよし、会話術でもよし、その他趣味でもよし。ただ服は着れるだけで成立するのでツールとしては最短で効果が出るのではないかと思います。
×ファッションでモテる
〇ファッションで自信がつき、結果モテる
経験は何よりも饒舌
上記はわたしの好きなアーティスト:amazarashiの『古いSF映画』という曲の一節だが赤べこのように首を縦に振るばかりです。
なぜこんなにもモテファッションが跳梁跋扈しているのか。
身も蓋もないこと言えば、成功者がそう語っているからです。
よく「イケメンは何着てもモテる」とか言われるけどその通りよ。
イケメンはそれだけで自信があるから何着てようがモテます。
そのイケメンに対抗するために脳みそこねくり回して「ファッション」に行きついた。今までモテなかった自分が服装だけでモテるようになった。実際はそれは起点かもしれないのだけど、その成功体験が発信の後押しになっているのではないかと思います。これでしくじった人がわざわざ失敗談として書くこともないでしょうしね。
私自身はファッションをモテで考えたことがありません。
というのも服好きになったのは今の妻と付き合った後だからです。
付き合った後に服の面白さを知ったものだから「モテ」を意識しないで純度100パーで服の面白さを求められたけど、仮に全然出会いがなかったらモテファッションをすることになっていたかもしれない。相手に合わせた服選びってのもしていたかもしれない。そう考えるとモテファッションを否定するのはパラレルワールドの自分の首を絞めることになりかねない。
モテファッションは自信の起点であり、ファッションの起点でもあります。
服は面白い。
それこそ手段が目的に変わりかねないほど。
手段でとどまるのも勿論いいし賢い選択ではあるんだけど、その先の大海に踏み入れる大うつけ者が一人でも増えたらいいなと思いました。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。
ファッション系の記事を書くのは初めてで正直ファッションってセンシティブな部分に触れる部分が多いので気後れしてましたが、書き切れてよかったです。
以上、モテ再考、服最高記事でした。
おやすみなさい。