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クロースはドイツ版キングスリーグに参加?時代はライブ配信型サッカーへ

先日のユーロにてドイツ代表のトニクロースが引退しました。素晴らしい選手でした。

そのトニクロースですが、引退後は少人数制サッカーに携わりたいと話しており、それがキングスリーグに関わってくるのは間違いなさそうなので、クロースが今後どのような行動を取りそうなのかをまとめていきたいと思います。


クロースは引退後、少人数制サッカーに携わりたいと発言

トニクロースは引退後の予定をインタビューで聞かれ、マドリードで子供向けのアカデミーを開設すること、少人数制リーグを立ち上げることを明言しています。

司会)トニ・クロースは欧州選手権の後、何をするつもりなのか? 何を生きがいにするつもりなのか?

クロース)いや、ただ、いくつかプロジェクトがあるんだ。9月にはここマドリードでアカデミーを開校する予定で、そこでは多くの子供たちのチームとリーグ戦を行う予定なんだ。子どもたちと一緒に仕事をするのが好きなんだ。

いくつかプロジェクトがあるんだ。ドイツにリーグを作るんだ。

司会)リーグって何の?

クロース)アイコン・リーグっていうんだ。 ドイツのキングス・リーグみたいなものだよ。

司会)ピケと競争するんですか?

クロース)いや、そうじゃないよ。言ったように、それはドイツでのことであって、ここでのことではない。いくつかのプロジェクトがあるんだけど、それを終わらせるために、もう少し家で家族と過ごすことにしたんだ。私には3人の子供がいる。いくつかのプロジェクトがあるし、もう少し家で家族と過ごすことも考えている。私には3人の子供がいるから、そこで仕事をするつもりなんだ。退屈することはないよ。心配する必要もない。

司会)では、これからもマドリードに住み続けるのですか?

クロース)はい。


同様の発言を去年の11月ごろからしているので、本人やその周囲ではかなり話が進んでいると思われます。ピケのキングスリーグと競争しないと発言していますが、実態としてはビジネスの競争相手と考えた方がいいでしょう。

ドイツでは既にキングスリーグに似たリーグが乱立

私の記事を書く前のイメージとしてドイツはキングスリーグはまだ普及していなくて、これから…という段階かと思っていたのですが、実はもう2024年1月からボーラーリーグというリーグがフンメルスとポドルスキによって発足していたようです。

ボーラーリーグを発足させたフンメルス

今週、ワールドカップ優勝者のマッツ・フンメルスとルーカス・ポドルスキのアイデアによるボーラーリーグがドイツで始まった。これは、有望なアマチュア、元プロ、有名人が競い合う屋内6人制サッカーリーグである。

アメリカ式のドラフト制度は、ACミラン、バルセロナ、ヘルタ・ベルリンなどでプレーしたケビン・プリンス・ボアテングや、現在ヴォルフスブルクに所属するウインガーのユレ・ブランドといった会長が運営する12チームへの入団を希望する1万6000人の選手をふるいにかけるのに役立った。

参考記事:Baller League: 最新のスポーツ エンターテイメント ゲームチェンジャー

ルールはキングスリーグとかなり近く、エンタメ性を薄めて競技性が高いようです。応募数もほぼキングスリーグに近いでしょう。ドイツ人らしいキングスリーグというところでしょうか。

各チームには 11 人の選手がおり、小さな人工芝フィールドで 6 対 6 形式で競い合います。ゲームは 2 × 15 分間続き、ルール変更は、wheel of Fortune によって決定される…(さらに詳しいルールはwikiから)

スポンサーにはSamsungやvodafoneが付いており、ビジネスモデルはキングスリーグと同じです

そしてさらに複雑なのはクロースがアイコンリーグという新たなリーグを設立すると発表していることで、有名ストリーマーと契約し今夏から始動する予定らしいです。

後発だがビッグネームの多いアイコンリーグ

その後発のアイコンリーグですが、発表によるとかなりドイツサッカーのビッグネームが現役含めて揃っています。

直近で出てきた記事によるとアイコンリーグの方がビッグネームの数は多く、エンボロ、フランクリベリ、ダヴィドアラバ、アントニオリュディガー、アルフォンソデイヴィス、ピサロといった錚々たるメンバーが並んでいます。ビッグネームの数で言えばキングスリーグの次に並ぶでしょう。

しかし、期待を集めているのは、このドイツ人ミッドフィールダーに付随するビッグネームだ。いくつかのチームの会長には、アントニオ・リュディガー、フランク・リベリ、ブリール・エンボロ、ダビド・アラバ、クラウディオ・ピサーロなどがいます。サッカー界の著名な人々がプロジェクトに参加します。

参考記事:トニ・クロースは、リベリ、アラバ、リュディガー、アルフォンソ・デイヴィスなど、スターだらけの「ドイツ・キングス・リーグ」を披露する。

ただ、先日の記事でも書いた通りキングスリーグのドイツ版も近いうちに出来そうなので、配信者が足りないし供給が多すぎるという意見が出ています。

@nelsoncs0897
Si abren Kings allá, serían tres ligas similares para un solo país, primero no sé si hay tantos streamers conocidos en Alemania, y segundo, ya sería una saturación de contenidos similares, alguna va a terminar fracasando


キングスがそこで開幕すると、1 つの国に同様のリーグが 3 つ存在することになります。第一に、ドイツにそれほど多くの有名なストリーマーがいるかどうかはわかりません。第二に、似たようなコンテンツがすでに飽和状態になっているでしょう。彼らは結局失敗するだろう。

現在のドイツにおけるライブ配信型サッカー業界はさながら数年前に発生したライブ配信サイトの乱立と重なるものがあり、現在がまさに業界勃興期と言えるでしょう。

ドイツでのライブ配信型サッカーの勝者は誰か

現在、youtubeの登録者数で言えばキングスリーグが94万人、アイコンリーグとボーラーリーグがそれぞれ5万人と、後発なだけあってかなりの差があります

ただ、現状どのリーグが残るのかは全く分からない状態です。

キングスリーグはワールドカップを先に開催したのもビジネス的にインパクトがあったでしょう。ボーラーリーグはドイツ国内では先行利益を集めています。アイコンリーグはビッグネームの参加者で言えばキングスリーグ並みに名選手を集めています。

今後はボーラーリーグとアイコンリーグが統合したり、キングスリーグとボーラーリーグが統合する可能性も十分あるでしょう。

選手も配信者も混乱しているドイツ

ドイツのボーラーリーグとアイコンリーグ、キングスリーグの動きを見ると、個人的にはかなり混迷した状態になっていると思いました。

フンメルスがボーラーリーグを立ち上げたばかりの状況でクロースがアイコンリーグを立ち上げたり、ゲッツエがキングスワールドカップに参加していたりなどまとまりがないのが現状です。

上の動画のコメント欄では大体同じなのだから統合すべきという意見や、他二つはキングスリーグの模倣にすぎないといった意見も多かったです。

現状は配信者はどのリーグと契約すればよいかわからないし、選手もどこのリーグに応募すればいいのかわからない状態でしょう。コメント欄を見る限りいずれかのリーグが消滅すると思っている人が多いようです。

ライブ配信型サッカー業界の中で競争が起きるのはいいことですが、もっと視野を広げるとfifaやuefaがそもそもライブ配信型サッカーの競合相手ですし、valorantやapex、csgoといったesportsも競合相手であることから、一つにまとまった方が収まりはいいのではないかとも思います。

イタリアで行われていたgoa7リーグについて

また、分かっている範囲ではボーラーリーグやアイコンリーグと似たようなリーグがイタリアで行われていました。goa7リーグというリーグが2023年6月からカップ戦が開かれ、そのまま1カップ戦と2スプリットを行っており、平均同時接続視聴者数も数万人ほどとキングスリーグの模倣版としては結構成功していた部類だと思います。

参考サイト:https://escharts.com/events/goa7-league

ただ、結局キングスリーグ側にストリーマーが傾き、解体する方針のようです

イタリアでの #キングスリーグ の展開

Il Masseo ( @ilMasseo ) イタリアのストリーマーが #KingsLeagueItaly の創設に協力したいと明らかにした。

そのために、彼らはGoa7リーグを廃止したいと考えている。

Blurは、イタリアのキングスリーグのためにIl Masseoと協力したいとコメントした。


こうしたリークの通りストリーマー側としてもどれか1つにまとまりたいという意見が多数でしょう。今後、こうした複雑な市場を誰が勝ち取るのかはかなり気になるところです。

世界の流れは少人数制ライブ配信型フットボールの時代へ

キングスワールドカップに参加したばかりの日本人の我々の感覚からするとライブ配信型サッカーはまだまだできたばかりで、日本に入ってくるのはずっと先か、どうせ入ってこないと感じる人も多いと思います。

ただ、実態としてライブ配信型サッカーは既にイタリアやドイツ、スペイン、中南米を合わせたで12か国で半年~1年半近く運営されており、世界的に広まっていると言っていい状態だと思います。ワールドカップに出場した国を合わせると20か国に広まっている状態です。ライブ配信型サッカーの勃興というのが時代の流れなのは確かでしょう。

日本に到達するのもあと少しであり、他の記事でも書いた通り、2025年には日本でリーグが開催されておかしくないと思います。

その際に年俸制度や組織体制などについて既に起きた問題を参考にしながらリーグ創設が進んでいくことを願っています。


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