石田秦尚リサイタル
先日サントリーホールにて石田組を聞いた。どんな分野も切り込んでいくバイオリニスト石田さん。
今日は名古屋の宗次ホールにてソロリサイタル。バイオリンのソロ、それも思わずうなるような無伴奏の名曲揃い。
イザイの無伴奏、テレマンのファンタジア、そして大好きなバッハ無伴奏2番ニ短調。私はいつからかこのバッハを目覚ましにしていて、起きずに丸々聞いてしまう日々を過ごしていた。
好きな曲を好きなアーティストで聞くとどうなるか?自分の好奇心は始まる前からときめいていた。聞いてみて、よりアーティストも曲も大好きになった。心に問うてみて、ウィーン・フィルやベルリン・フィルの一流のコンマス、自分が生で聴きうる演奏家すべてを並べても、今までで最高に求める音楽だった。
今まで聴き込んできたバッハは石田さんの音ではないのに、自分がこう感じたい、と思ってるところに思った通りの音が降りてくる、心から感動した。
言葉にすると、少し陳腐かもしれないが私の語彙力ではこれが限界。
名古屋でのソロリサイタルはこれが初めて、来年もまた来ます、という一言に会場から拍手喝采。アンコールの前のシャイな挨拶を聞けて会場ではあたたかい笑いが起こる。アンコール弾きます、でやった!って声が何人かから聞こえた。
クラシックのコンサートが怖い人はまず石田さんのようなコンサートに行けばいい。音楽に真摯に向き合いながらも、笑いや意外性を感じることが出来るはずだ。
気がつけば石田さんを聞き続けて10年くらいはたった。魅力的な人が成熟していく様はなんて素敵なんだろう。
ファンなら負けないくらい、素敵になりたい。
途中の休憩で石田さんの社長さんにお会いした。ご挨拶したらサントリーにもいらしてましたね、と仰っていただいて嬉しかった。何より楽しい1日になった。
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