スペインのこの頃(追記あり)
こんにちは。
昨日10月12日はスペインは国家の日でした。
コロンブスがアメリカ大陸を発見した日なので、
スペイン民族の日として祝日になったそうです。
昨日は、マドリッドで軍隊のパレードが行われました。
毎年パレードで話題になるのは軍人たちと一緒に行進するマスコットのヤギです。
ヤギは、スペイン軍隊の象徴となっています。
それは、食料補給に苦労をする戦場にて
動物を帯同させたからだそうです。
これまでの戦場では、場所によって帯同する動物は変わりましたが、
この式典行事ではヤギが象徴として扱われています。
ヤギ乳のチーズはスペインでは多く親しまれていますよ。
(注釈: 現在において動物の帯同はないかと思います。前に見た野営訓練では缶詰の常備食を紹介していました。)
今年の軍隊パレードではもうひとつ注目の的が存在しました。
スペイン王女レオノールです。
皇室席でのパレード見学ではなく、軍服に身を纏い
国王であり国軍最高司令官の父とともに式典にてお役目を務めました。
国王フェリペ6世の長女であるレオノールは、
今年の夏に陸軍士官学校に入学、今後3年間の訓練を行います。
スペインでは、軍の最高司令官は国王であるため、
のちに王位を継承する予定のレオノールはここで教育を受ける
必要があります。
最近、イギリス留学から帰ってきたのね、と思った矢先、
今度は軍隊教育、、と17歳の彼女は未来のスペイン国家を担うべく、
学びの日々を送っています。
今年はレオノールの妹ソフィアも留学のためイギリスへ。
可愛らしい印象だったレオノールが留学から帰ると一段と
大人らしい表情を見せたことを思うと、ソフィアの今後の
成長、変化も楽しみです。
さて、レオノールが入学した士官学校はアラゴン州首都サラゴサにあります。
そのサラゴサでは、先週から聖母ピラールのお祭りが開催されています。
コロナ禍で盛大に行われなかった分、
今年は訪れる人々も多く、賑わいが増しているそうです。
聖母ピラールとは、聖母マリアのことです。
当時現存していた聖母マリアの化身と呼ばれています。
スペインサラゴサにてキリスト教の布教に苦心していたヤコブに変わり、
イスラエルにいるはずのマリアが天使と共に一つの柱に立ち、
今後スペインでキリストの教えが広まるであろう
と告げ、彼女が立つ柱の場所に聖堂を建てることを指示したとされています。
ピラールはスペイン語で柱を意味し、この聖母の名の大聖堂が、
エブロ川沿いにあるサラゴサの大広場にそびえ立っています。
ピラール祭は、この聖母の人形を飾り立てた山車が聖堂からゆっくり巡回する催しが有名ですが、その前には大聖堂と並ぶ市庁舎でのお祭り開催のスピーチや、大輪を咲かせるエブロ川での花火も見物です。
とても大きい広場ですが、そこに見物客がぎっしり。
その光景から、我が家は参加を控えていますがw、
お祭りの開催宣言はローカルチャンネルでライブ放映されます。
そして、今週末行われる連日のミサ、山車のパレードや特設会場のコンサート、
周囲のバルや露店を楽しむために他州からも人が訪れています。
かなりの混雑が予想されるため、スリなどの盗難なども多発するというアナウンスも耳にします。
これはピラール祭りに限らず、
スペイン全国でコロナ禍以降ますます増えたと言われています。
スペイン観光の際は、大勢が並ぶ場所などでは、カバンに常に手を添えたり、
後ろや横の人、不意に話しかけてくる人には十分注意が必要です。
時刻や下車する場所などを尋ね話しかけてきたら、無視、もしくは
スペイン語がわからないふりをしてその場から離れてください。また、
やたらピッタリと体をつけてくる人がいたら、その場を離れましょう。
国家の日が終わると、夏にかけてのお祭りはひとまず終わりですが、
来月初めには全聖人の日が待っています。
いわゆるヨーロッパのハロウィンです。
こちらも今年は盛大に行われるかと思います。
その模様はまた日が近づいてきたらレポしますね。
今回も最後までお付き合いありがとうございました。
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