2人盤面におけるNash均衡
1. Nash均衡に関する法則
Nash RangeはESによって一意に定まる。
HUにおいて第一に留意することはESの大きさである。
具体的には、このような事実を把握しておく。
例1;
SBのスタックが10BB、BBのスタックも10BBだとする。
この時、SBのスタックが15BBでも、20BBでも、SBのプッシュレンジとBBのコールレンジは変わらない。
例2:
SBのスタックが20BB、BBのスタックが10BBだとする。
この時、もしSBが10BB、BBが20BBだったとしても、SBのプッシュレンジとBBのコールレンジは変わらない。
つまり、Nashレンジを考える上で、我々はESのみを考えれば良いことがわかる。
2. BBがほぼエニハンでコールすべき盤面
ESが3以下の時、BBはエニハンでコールしなければならない。
また、ESが3.5以下のときも、BBは32oを除いてコールしなければならない。
ESが4以下の場合は、BBは32o、42o、62o、72oを除いてコールしなければならない。
ESが4.5になるとBBのコールレンジは89.4%になる。
ほとんどのハンドでコールすることは変わらないが、10回に1回はフォールドすることになる。
3. ESが少ない時のSB プッシュ
ESが2.1以下の時エニハンでプッシュする。
そこから23o、42oと除外されていって
ESが3.5以下の時に、32o~82o、43o~73o、32sを除いてプッシュする。
9ハイから全部プッシュできること、スーテッドも32以外全部プッシュできること、8ハイ以下のオフスートも、キッカーが2,3でなければプッシュできることを抑えておけば問題なさそうではある。
ESが4.5になるとプッシュレンジは84.9%にまで下がる。ここでもロウハイロウキッカーのオフスートが優先的にプッシュレンジから除外されていく。
4. ポカチェの総ブラインドの変化
ステージ6の総スタック量は180000点である。
これをBBで考えた時にどう変化しておくか記しておく。
ブラインド3800:47.3684211→47.3BB
ブラインド5700:31.5789474・・・→31.6BB
ブラインド8600:20.9302326・・・→20.9BB
ブラインド13000:13.8461538・・・→13.8BB
5. ES=10以下の時のNash均衡
ESが10以上の場合はPush or Foldではなくポストフロップを戦った方が良いと考える。
よって、ESが10以下の場合のNash均衡について考える。
画像はNash ICM Calculatorの計算結果より引用(https://www.holdemresources.net/nashicm)
ES=10のとき
ES=9.5のとき
ES=9のとき
ES=8.5のとき
ES=8のとき
ES=7.5のとき
ES=7のとき
ES=6.5のとき
ES=6のとき
ES=5のとき
ES = 4.5のとき
ES=4のとき
6.ハイカードのおおまかな目安
5節の結果をもとにハイカードのプッシュについて考察。
このESならば、○ハイ以上はプッシュOKという目安があると便利。
まず、ES=10においてQx+。
ES=7になるとJx+が解禁される。(7.5の時点でJ2o以外はOK)
ES=6になるとTx+も解禁される
ES=5になると92oを除く9ハイが解禁される
ES=5→ES=4 プッシュレンジ減少。52s、43sが不採用になる。
それより下は前の2節を参考に。
今度はハイカードのコールについて観察する。
ES=10以下においてK+がいえる。
ES=7.8以下でQ+がいえる。
ここの差は大きい気がする。ES=8ではまだQ+にならないということだ。
ES=6以下でJ+がいえる。
ES=5以下でT+がいえる。
ES=4.5以下で9+がいえる。
ES=4以下で8+がいえる。
それよりESが小さくなるとほぼエニハンである。
ES=5を切るとコールレンジは80%を超え、とても広いレンジでコールしないといけないことがわかった。
7.スーテッドコネクターの目安
まず、プッシュ側はESが10BBを切った時点で23s以外のスーコネを全てプッシュすることができる。(例外あり)
コール側について考えていく。
とりあえず、ESが10BBを切った時点で89s+のスーコネはコールできる。
そこからは、スタックが小さくなるほどコールレンジは広がっていく。
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