イミダゾロン・イエロー(適当日記)
ちょっと前なんだけど、絵描きの友だちと茶を飲んだ日は、数日良かった天気が崩れだしたんだったな。その翌朝は土砂降りだった。友だちとは画材屋で待ち合わせて、絵の具の話をしながら買い物して、そのあとは別に何も考えていなかったけどその友だちがよく使うという喫茶店に行って話した。
かつて、油だのアクリルだのといった絵の具や、カンバスから「解放」されたときの気持ちは、うまく言い表せない。なにも、こうでなくてもいいんだ、こだわらなくていいんだ、と思ってそこから思い切り離れられた、ああいう気持ちは。
しかし今また、油絵の具を買っているな。アクリルも。と何度か、思ったことをまた思った。(絵も描くのをやめた!と思ったわけでもない。そう思ったことは一度もなかった。絵について思うことはまたいずれ書こう)
それにしても、アートっていうとだいたいの人が絵のことだと思って、絵を描いているという風に思うなあ。
そうだ、相当前の邦画で「みんなのいえ」っていう映画があった。あれで、なにかとこだわりの、気難しい建築家に、一緒に仕事してた職人のおじさんがキレて、「ひとりで絵でも描いてやがれ」って捨て台詞云うシーンあるけど、ほんと、絵は独りで描けるってのがいいところよな 笑。
助けてくれる人がいないと、やっぱり大きめの立体物とか作るのって、困難だから。慣れの問題もあるかな。絵でもすごいアシスタントいっぱい抱えて描いてる画家もいるわけだけど。そう、すんごい手間暇かかりまくる描き方してる最近の画家、名前が出てこない。そうはいってもちょっと調べたらわかる便利な世の中なわけだが。まあ、いい、自堕落者であることを許そう。うふふ。
なんだろうちょっと話違うけれど、ただ言葉で書きつづけていてもどこにも行けない感じで、気分悪くなるときがある、それで今日は何度か、絵の具の話を思い出したのかもしれない。
それは絵の具は物質だから、色を持っていて、質感があって、名前がある道具だから。
絵を描く友達は絵を描いていて、それが一番大事なことで、とてもシンプルで、話だってしてもいいのだろうけど、そこまでは大事でない感じで、話す。というのが(?)伝わってくるところがいい。たぶんだけど。
それはそれとして、頭の中にいろいろ巡っているものをしっかり書きつけるとひたすら気まぐれなんだろうしぜんぶ断片的で散文的なんだろう。そういうのをもっと、出てくるまま全部書いてみようかと思ったけどそうもいかなくて、案外ふつうに繋がった文になっていくようだ。なんだかんだ、後から直したりもしているし。
自分の自然に話したいことはたいがい、自分しか面白くもなくて、話したいように思ってたとしてもそれはほぼ、誰かとの会話向きではないと思う。
だけど人によっては話せると思うことも、あるかな。ある。そうだ、こちらの言いたいことが伝わることってあって、そういう時は珍しくて笑ってしまう。会話は話す相手が大事だ、そして、去年の秋は、楽しい時もあったんだった。それは良かったな…と今更ながら。
冬になったら、なんだかダメだったなー…反省点は、自分を見失うってことじゃないだろうか。その時々の感情に飲まれるとかその時々に起きることに振り回されるとか、そういうこと。自分と話ができていないのが問題かと思う。冬は好きなのにもったいなかった。
悩んだ時の答えは自分が知っているのだという。自分に聞くこと、気をつけること。
(よく知らない)他人の言葉や、情報に惑わされると、だいたい、ろくなことにならないから、経験上。確信もなく行動したら、それはそんなものだろう。だけど自分をよく知ってくれている、長い付き合いの友人の言葉は、聞いたほうがよい。と、後の祭りだったが思ったことも何度かあった。
だからいろいろあって難しいけど、必ず自分のどこかが、知っている。それを見つけないと始まらない。
まあ、とにかく。
ふつう、会話というのは相手がいて、自分だけではないので、期待するものではない、感じるものだ。
じゃあねって言ったとき、その友だちは優しい人なんだなと思った。それはラッキーなことだ。誰かの優しさがわかるのはラッキーなことだし、優しい人と関われたんなら、それはラッキーで。そう思うと、なんだか気分もよくなるし余計、いい。
やっぱりお茶とか飲んで目前で話せるのが友だちってものなんだろうな。狭すぎる定義…と言われても、どうしようもない、自分にとってはそう。それが自分だなと思った。
(*一方でネットにいろいろ書くのは、目的があってしていることで、ところどころ適当だけど、誰か、自分が知らない人に届いてほしいと思う気持ちもある。今までにかかわったことのない。
だけれどもそんなにしっかり、届いてほしいと思わなくても、届くもので、もう届いているのかな、思ったより、早く。そうも思った。)
「ゴッホの手紙」をちゃんと読んだかどうかもう覚えていなくてわからないけど、時々適当に読むことがある。文庫になっているやつで、なかの素描を見てるだけでもいい。絵の具の注文をリストにしているのが何度か出てくるんだけど、この絵の具の名前が並んでいるところ、なんとなく読みたくなる。
ブラン・ダルジャン、
ブラン・ド・ザンク。
等々。
シルバーホワイトと、ジンクホワイト。
白はいつでも大量に要る。
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