夜明け前
夜の闇は夜明け前が一番暗いらしい。今日は夏至で昼が一番長い日だけど、思い返せば一年前の今日はそんな夜明け前の一番暗い時期だったんじゃないかな、と思った。
何も詳しい発表がないまま活動休止して4ヶ月以上が過ぎ、この先どうなるかも全くわからない、正に「真っ暗闇」のどん底だった一年前。それが、わずか一週間後に前事務所と契約解除発表、そして7月に入った途端に8/8の復活ライブ開催を発表。そこからは知っての通り、復活からわずか4ヶ月半でフェニックスホールの1,500人のキャパを満員にし、ひろしまフラワーフェスティバルのスペシャルゲストに大抜擢。デビュー時からの悲願でもあった広島クアトロのワンマンも大成功させ、今や広島と東京の架け橋となるべく文字通り東奔西走してる3人の姿を一年前に誰が想像できただろうか?
もちろん、復活には「痛み」も伴った。過去曲が封印され、正に「裸一貫」でのスタート。既存曲が歌えない、ということで離れていったファンも少なくない。
それでも復活時には7曲の新曲を引っさげ、その後も怒涛の攻勢で一年経たずに「新たな武器」である持ち曲を16曲まで増やした。手塚治虫の名作「火の鳥」で、不老不死の火の鳥は自ら炎の中に飛び込んで生まれ変わる。不死鳥の名の付いた広島のホールで結果を出した彼女たちは、それこそ今までの武器を焼き捨てて再生したのだ。
今や、復活してからのまみりしか知らない、というファンも少なくない。広島を掘り起こし、ももクロイベントや、これまでにあまり絡んでこなかったグループとの対バンなど、目先の違ったフィールドで新規のファンを獲得してその輪はどんどん広がっている。顔は見たことあるけどお名前を失礼ながら存じない、という方を現場でみかけることも多くなった。
一方で、復活後は若干まみりから離れていたファンも、少しずつ戻ってきてるかな、という感触もある。もちろんそれほどライブ参加の頻度は高くないかもしれないけど。かつて「おまいつ」と言われてた人たちが、今では別に主現場があったりしてなかなか来れないけど、それでもたまにまみりを観たら楽しんでくれてる。逆に頻度こそ高くなくても、それぞれに丁度よい距離感を見つけられてる感じもして、これはこれである種理想的な現場なのかな、と思ったりもしてる。
そういう意味では自分はまだおまいつを卒業できずにいる訳だけども、そもそもまみりのライブの頻度が昔ほどの量ではないので、自分としてもあまり頑張ってる感はない。そして最近になって気がついたのだが、実はまみり復活後の関東ライブに全通してることを先日気がついた。自分でも驚いたのだが、全くそんなつもりはなかったし、行きたい時に行ってるつもりなんだけど、広島に行ってる間はなかなか行けないし、東京にいるときにはせっかくだからなるたけ…と思って参加してる結果が関東全通だったw
昔ほどライブの回数が多くないのも良いのかもしれない。関東で集中してライブがある、って言っても今は月10本もないペース。旧体制では月10本は少ない方で、だいたい20本くらいが当たり前。多い時はそれこそ30本って月もあった。今くらいの頻度であれば全く無理を感じないし、自分にとってはこれくらいが良いペースになっているのかも。
広島と東京の往復も良い感じで、今は月に最低でも一回は往復してる感じ。今月と来月は2~3往復くらいしそうな勢いだ。移動は大変かもしれないけど、おかげでフェニックスホールだけでなくクアトロにもたくさんの遠征組が訪れたし、それこそ勝負ワンマンだけでなく東京の対バンや広島の定期に遠征する、というファンも増えており、広島と東京の架け橋は着実に成果をあげていると思う。
これが「夜明け前」の真っ暗闇からわずか一年の出来事である。あの暗さを思うと、光に満ちた今が夢のようだな、と思う。