unSeaの一年半の軌跡を振り返る
まなみのりさ解散後、閉店休業状態だったここですが(一応アンコールの言い訳とラストライブの感想はちょろっと書いたけど)、解散からわずか3か月でまなみ、みのりの新プロジェクト「unSea」が始まり、いきなりの大人数グループのスタートからメンバーの卒業を繰り返して最初の2人に戻り、ようやっと新メンバーを入れて3人組となっての再スタート、と、わずか1年半くらいの間に目まぐるしい変遷を遂げてきた。
まなさんも2024年は人生で一番長く感じた、って言ってるけどそれは同感で、むしろ2024年というよりもunSea開始の1年半は「まだ1年半なの?」って思うくらいに感覚としては長く感じるというか、それだけいろいろなことがあって濃い期間だったなぁ、と思う。正直、まなみのりさの解散が遠い昔のように感じてしまうけど、まだ2年経ってないんだよねぇ…。
その間、unSeaのことはここでも書こうと思ってて、実際に下書きもいくつかあったりするんだけどひとつも完成しないままで1年半が過ぎてしまった。とはいえ、このままだとちょっと書きたいこともその前提としてここまでの軌跡に何も触れない訳にはいかなくなってしまうので、折角の長い年末年始休みの間にとりあえず意を決してここまでの1年半の軌跡を振り返ってみたい。合わせてワンマンのセトリとか当時のツイートなども貼り付けてみたので資料的なまとめとしても活用していただければ幸いです。
ということで、この機会に過去のTwitter遡ってみたりしたのだが、unSeaが初めてその姿を現したのは2023/06/11のこのツイート。この時点で8人組であること、unSea(アンシー)というグループ名であることが明かされ、5日後の6/16に始動することを公表した(今となってみればこのBGMは『シースルー』ですね)。
そして1日毎にメンバー2人ずつのティザー映像を公開。この時点では自分はまなみのの2人以外は誰だかわからず。
そして改めて6/16に、まなみの以外のメンバーが透明写真(RIN、MIO、YUA)とBLUE BLUE BLUE(Hana、Aoi、Mion)であることが明かされる。加えて「海の日」の祝日である7/17に渋谷WWW-Xでデビューライブを行うことが発表される。
余談ではあるが、まなみのりさ解散後に透明写真現場に足しげく通っていたヲタ友もティザーの段階ではあまりにビジュアルが違いすぎて透明写真とは気づかなかったとのこと(笑)。
透明写真とBLUE BLUE BLUEといえば、まなみのりさの東京ライブハウスでの最後の対バン相手。そしてその公演が「manaminorisa Last Tour 2023 Eplogue」の追加公演、そして「Goodbye IDOL, Hello IDOL」リベンジ公演、というのもいろいろと意味深ではある。結果的にまなみのりさのエピローグが新たなユニットのプロローグとなった訳だ。
「Goodbye IDOL, Hello IDOL」についてはこちらでもちょっと書いたけど、やはりそのタイトルからいろいろと物議を醸したイベントではあった。とくにこの3マンライブは本来2月に行われるはずだったものの、その時は体調不良によりまなみのりさキャンセルで急遽2マンライブになったという曰く付きの公演。この時にBLUE BLUE BLUEはまなみのりさ の『Maze』をカヴァーし、リベンジ公演ではコラボも実現した。ちなみに解散までにぜひリベンジを、というのはこの時にステージ上でBLUE BLUE BLUEのHanaちゃんが訴えていて、それが実現した形、らしい。
ちなみにこの時の会場も、まみりの最後の特典会を行った場所、そしてunSeaとしても割とホームのように使わせてもらっている代々木LODGE、ってのも因縁を感じるね(それまではほとんど使ったことがなかったハコなので)。
という訳で、5日前に予想外の8人組での再スタートを発表したばかりなのに、そのメンバーが透明写真とBLUE BLUE BLUEという因縁のグループというこれまた予想の斜め上からの発表だった訳だが、2グループともに現在のグループと兼任という形を取るという、これまた異例のユニットが結成されることになった。
結成発表から1か月後にデビューワンマンライブということで、それまでにワンマンできる曲数をそろえなければいけない。しかもまなみの以外はそれぞれに母体グループの活動もある、ということで2泊3日の合宿を行い詰め込む策を取るのだが、これも一筋縄では行かなかったようだ。
8人のフォーメーションというのは位置決めをするだけでも予想以上に時間がかかる。まなみのの2人はまなみのりさの時は小学校時代から一緒にやってきた3人だからこその阿吽の呼吸もあったはずで、出自の違うメンバー含む8人となると勝手が違う。他の2組も兼任グループは3人組ということでこのような大人数の経験が少なく、1曲合わせるだけでも予想以上に時間がかかり、合宿でも時間が足りない、というような事態に陥ったことは動画を見れば良くわかる。
ということで、まずデビューにたどり着くまでで四苦八苦だったようだが、それと並行して受け取るこちら側の気持ちもまだ複雑な思いであったことは確か。新しい門出を祝いたい気持ちはもちろんあるけど、一方で3マンのメンバーということであればどうしても「欠けた一つのピース」が気にならない訳じゃない。
もちろん彼女自身も自分の進む道を楽しんでやっている、とこの時は思ってたし、今も思ってる。まなみのりさが解散してそれぞれの道を歩み始めた以上、そこからの道はそれぞれが好きなように歩んでほしいと思う。ただ、そういう意味ではこのunSeaのデビューこそが、本当の意味での「まなみのりさの終焉」ということなのかな、という気持ちもあった。7/17のデビューライブ、楽しみな気持ちと同時に、そういう気持ちがどこかにあったまま複雑な思いを抱えて臨んだことは否めない。
それを吹っ飛ばしてくれたのは『シースルー』という曲だ。Under the Sea=unSeaというコンセプトにふさわしいイメージの楽曲と振付け、8人組だからこそのサビで合わせた振りにはまなみのりさでは観たことのない迫力を感じた。そして歌い出し、2サビ、締めに起用された透明写真RINちゃんの声のハマり具合。
この歌詞も、まなみのりさとして演ってきたことは消えないし、これからも継承されていく、という意思表示のように思えて、ある意味「まなみのりさの本当の終焉」を覚悟していたという自分を見透かされているかのようだった。
unSeaになったら、まなみのりさの時のような頻度でライブ参戦するのは少し控えよう、と思っていて、おそらくライブ参加率はぐっと減るつもりだったのだが、2023年の参加率はおよそ5割。まみりの時は遠征込みで7~8割参加していたことを考えればだいぶ減っているとは言え、2回に1回というそれなりの頻度で通っていた、ということになる訳で、それをつなげてくれたのは『シースルー』という曲のおかげだった、ともいえる。
だからこそ、結成から5か月後、12/16のセカンドワンマンで透明写真の3人が卒業することが発表された際には若干の動揺があった。そもそもが母体のある2組が兼任しているユニットである以上、そう長く続くプロジェクトではないのかもしれない、という覚悟はあった。とはいえ、さすがに5か月での卒業は少し早すぎると思った。
そして『シースルー』で最も重要な役割を果たしていたRINちゃんが卒業する、というのは果たしてこの曲はどうなってしまうのか、という不安もあった。
セカンドワンマンは2部構成で、1部が8人体制最後のステージ、2部が改めて5人体制のお披露目ステージ、となっていた。1部最後の『シースルー』、デビューの時は落ちサビ前の「廻る廻る 花びらは…」の歌詞は、デビューライブの時はまなみのりさを思わせたが、この時は卒業する透明写真の3人への餞のように聴こえた。この時点でそのくらいに8人unSeaは自分の体に染みついていた。
ということで改めて2部で5人体制の船出となった訳だが、ここでは3曲の新曲を投入。中でも『Magic hour』はこの後のunSeaの表題曲のように扱われるように育った曲ではあるが、まみり時代にはどっちかというとコンテンポラリーが多かったのに対して、この曲はむしろBLUE BLUE BLUEのレパートリにありそうなソリッドなダンスの曲。『ハイsign』もカチャーシーの振りなど沖縄テーストを前面に出した曲で、5人体制での新たなunSeaはかなりBLUE BLUE BLUEの色が強く始まったイメージがある。
そして年明けより5人unSeaが改めてスタート。と同時に、5人体制とはいえBLUE BLUE BLUEが沖縄活動拠点のために居ないときでもunSeaを拡められるようにとまなみ、みのりの2人unSeaも始動する。ここからがunSea第二章といえるだろう。そして2人と5人の「臨機応変」「変幻自在」のグループという色を強くしていったのがこの第二章からだ。
思えば8人体制のunSeaは、初めての大所帯グループと母体グループとの兼任ということで、グループとして維持していくだけで精一杯で、その方向性を示すところまで至っていなかったような気がする。一方で人数が減り、相変わらずBLUE BLUE BLUEは沖縄と東京を往復するという異例のユニットではあったものの、並行して2人unSeaの体制も始めたことでフットワークが軽くなったことは事実。
そもそもが同じunSeaを名乗りながら、2人の時と5人の時があり、当然歌割もフォーメーションも変わる。2人unSeaを初披露した1月の代々木LODGEのライブでは、2人が珍しくガチガチに緊張していたのを記憶している。17年選手の彼女たちをしてそのくらいの挑戦だった訳だ。
4/5に行われた3rdワンマンは、同じ事務所のC;ON(現CiON)楽器隊とのコラボ、まなみのりさの『νポラリスAb』『waveびーと』、BLUE BLUE BLUEの『spotlight』をそれぞれunSeaとしてセルフカヴァーするなど、unSeaの枠に捕らわれない自由な構成が目についた。何故か曲中に馬跳びしたりもしてたしね(笑)。
元々2人unSeaは、5人unSeaを拡めるための手段として始めたもの。なので2人のステージを観て気になったら完全体の5人も観に来てもらおう、という目論見だったはずなのだが、観てみるとむしろ2人には2人の、5人には5人の良さがそれぞれあるということを再認識する結果となった。さらに言えば、改めて振り返ると8人unSeaにも8人unSeaの良さがあったなぁ、と思い返せたのもこの頃。たとえば『シースルー』の8人揃って押し寄せてくるような振付の迫力はやっぱりあの8人だったからこそ、だと思う。
BLUE BLUE BLUEはMionちゃんが学業の都合で上京が遅れたり、早く帰らなければいけなかったりという制限があり、5人と言いながら4人でのライブも結構あった。そして彼女たちは驚くことに、4人と5人でもフォーメーションを変えてきた。そのため4人の時は不完全という印象がまったくなく、一人欠けた穴も感じさせないようなステージを繰り広げていた。
極めつけは5月に行われた「OKINAWAまつり」。飛行機の遅延でBLUE BLUE BLUEがステージ開始時刻に到着が間に合わず、まなみのの2人だけでステージがスタート。しかし遅れて到着した3人は1曲目『Magic hour』の1サビから、まるでそういう演出であるかのように自然に合流。改めて「unSeaとは臨機応変、変幻自在なグループである」ということを確信した出来事になった。個人的にはこのOKINAWAまつりのステージは5人unSeaのベストアクトだと思ってる。
そんな5人unSeaの集大成ともいえる、7月にduo MUSIC EXCHANGEで行われたワンマンライブ「いままでと、これからと」。「夏祭り」として行われたそのイベント性の方にどうしても目が行ってしまうが、全12曲+アンコール、1時間程度に凝縮したライブの内容も印象深い内容だった。3rdワンマンとは打って変わって自分たちの持ち曲だけでのストレート勝負。そして特筆すべきはフロアを含めた全体の圧、熱量だった。
unSeaの特徴として『シースルー』や『Magic hour』のように楽曲の良さとパフォーマンスを「魅せる」ライブこそが真骨頂だという意識があった。まなみのりさもトイモイ所属になってからはそういう感じだったのでその系譜であるこれらの曲を魅せる、あるいは『それは僕を成さない』『グレーに溺れて』のようなバラード曲を聴かせる、というのがunSeaのカラーだと思ってた。
この時の『ハイsign』『The Oneder World』のフロアの圧、熱量はそれまでのunSeaで感じたことがなかったし、このノリはむしろ旧事務所(アイアンクリエイティヴ)時代のまみりに近いなー、と思って個人的にはちょっと懐かしかった。
フロアのノリをヲタクが育てていった感じも正にあの頃のようだよなぁ…と思った。当時はTOが先導して「一矢乱れぬフロア」みたいな一体感がまなみのりさライブの特徴でもあった訳だけど、この時はどちらかと言うと、何人かのキーマンはいたにせよ自然発生的に試行錯誤を繰り返してあそこまで育った感がある。『The Oneder World』のうちなーMIX、『ハイsign』の指ハートなんかが典型的だけど、何人かがやりだして「何それ?」って面白がって周りが真似しだす感じ。だからそこまで「一矢乱れぬ」という感じではなかったにせよ、それを上回るフロアの圧が一体感を作り出した感じ。それがまみり時代から節目節目の場所であるduoで行われた、というのが、あの頃を知ってる古参ヲタクとしてはちょっとエモかった。
ただ、結果的にこのライブが5人体制のラストワンマンとなってしまった。7月末をもってBLUE BLUE BLUEの卒業が発表されたのがワンマンから10日後の7/25。東京と沖縄という地理的制約からもいずれは避けられない出来事とはいえ、10日前にunSea史上最大のライブハウスでワンマン大成功を収めた直後だけに動揺も大きかったと記憶している。
2人でもunSeaを続けることは割と早い段階で(たしか7月中だったと記憶)言ってくれてたので安心したのを覚えているが、それでもそこに至るまでに2人ともいろいろと悩んで、本当にunSea終焉の一歩手前までの危機であったことは後に知った。
ただ、もし2人体制を年初に始めていなかったら、おそらくこの時点でunSeaが消滅していたであろうと考えると、unSeaを拡めるためにできることを、と始めた2人unSeaが、結果的にunSeaを守ってくれたことになる。
そして、そんな2人に救世主が現れる。9月頭に新メンバー加入の報が入り、そこから1か月、新メンバーについては明かされずにお披露目ライブとなった。二丁目の魁カウントダウンをゲストに迎えた2マンライブ、ここで新メンバー「りな」がお披露目。まなみ、みのりの2人で歌う『詩空(しずく)』を除けば3人unSeaで披露したのは8曲。準備期間わずか1か月で新メンバーりなちゃんの「これが限界です」という曲数が8曲だった、という訳。
かつて「原宿駅前パーティーズ」の「原駅ステージA」に所属し、日韓合同ユニット「Beauty Box」の経験もある彼女は、わずか1か月の間に8曲の歌と振りを覚え、かなり高いレベルで披露してきた。強力なメンバーの加入だ。
一方で、披露した8曲のうち4曲がまなみのりさのセルフカヴァーであったことが一部で物議を醸したのもまた事実。3人組になったこともあるし、このタイミングでまなみのりさのセルフカヴァーをレパートリーとして加えたことで、まなみのはメンバーを入れ替えたまみりを再びやりたいのか?という疑念を抱く人もいたと思う。偶然とはいえ、新メンバーが「り」で始まる名前でつながるし、メンバーカラーもピンクだし、という符合もあったりして。
ただ、これに関しては個人的には全く違う、と断言できる。ここまで書いたとおり、いろいろと紆余曲折があってここまでunSeaを続けてきて、「元・まなみのりさ」であるということのありがたさを2人とも物凄く感じているはず。あえて歌割りや振りを変えている部分もたくさんある。そういう意味では3人組ならまなみのりさの曲がやり易い、ということでもなさそうだし、新たにunSeaでまなみのりさのカヴァーを歌うことで、まなみのりさを知らない人たちにも楽曲を知ってもらいたいし、そこからまなみのりさのことにも興味を持ってもらえたら、という思いだと考える。
そして先ほどから書いているように、unSeaは「変幻自在」のユニットである、と考える。メンバーが3人に固定しても、曲のレバートリーはいろいろあっていい。慣れ親しんだまなみのりさの楽曲を新しい形で蘇らせることもまた、その一環だと考える。
まなみのりさは完璧を求めるグループだった。みのちゃん自身が「まみりは『良い』か『めっちゃ良い』しかありえない」と語ったように、常に高次元のパフォーマンスを最高の形で披露するのがある意味宿命、というグループだった。
unSeaも、もちろんメンバーのレベルは高い。まなみのもまみり時代からさらに歌もパフォーマンスも研鑽してチャレンジしているし、新メンバーのりなちゃんも10年近いキャリアを持つ巧者だが、逆にいつも完璧に、という気負いはそこまで感じられないというか、とにかくライブは「生」なので何が起こるかわからない、その場その場でみんなが楽しめる最高のステージを、ということに重きを置かれているような気がする。フロアの雰囲気が一周廻ってアイアン時代に回帰している部分がみられるのも、それが現れているひとつの例なのかな、と思う。
そんなことを思いながら、わずか1か月後に行われた新体制初ワンマン「Abyss」これが圧巻だった。お披露目ライブの8曲からわずか1か月後のワンマンで全17曲というボリューム。ワンマンやるんだから倍近くの曲はやるだろうと思っていたが、りなちゃんはまさかの倍以上の曲を新たに覚えた訳で、さすがにこれは只者ではない、と思った。unSeaのワンマンとしても、これまでのワンマンの中でも最もワンマンらしいボリュームだった。
スタートはSEから。『詩空』じゃない!この曲に頼らない曲数を用意してきたんだな、とこの時点で思った。そのSEも対バンではショートバージョンのことも多いがフルバージョン、ということでさすがワンマン、と気持ちも上がる。一曲目は『Magic hour』歌い出しはりなちゃんだ。そして2曲目からいきなり新レパートリー、まなみのりさの『Escape』。妖麗な感じのこの曲、不思議と今の3人で違和感がない。MCを挟んで前半にお披露目でも披露した『かかとを鳴らして』から、今回初お披露目の『knock』『Re:start』とまなみのりさのセルフカヴァー曲が続く。とくに『Re:start』は3人体制初ワンマンに相応しい門出を祝う曲としてここに復活したのは個人的には感慨深かった。
そしてここからは、いつも新しい曲をたくさん覚えなければいけないりなちゃんがまなみのへの逆襲、とばかりに前世グループ、原駅ステージAの『Rockstar』とBeauty Boxの『Favorite』をカヴァー。とくに後者は韓国語歌詞をカヴァーということでまなみのも新たな挑戦。前世のタオルを持ってた染野軍団(と勝手に読んでます←)もここぞと大盛り上がり。
と、ここからは打って変わって『シースルー』、そして今度はunSea曲のバラード人気曲『それは僕を成さない』を満を持しての初披露。さらに前回も歌った『片道切符』『Diamond dust』の間に、unSeaの曲の中でもレア曲なバラード『Be mine』を初披露、というしっとり聴かせるブロック。
MCを挟んではさらに同じ事務所で現在活動自粛中のCiONにエールを送るべく『Last Order』をカヴァー。この曲のみ動画撮影可となり、 #拡がれCiONの魅力 のタグとともにTLをにぎわせた。
そして最後のブロックはアゲアゲ曲。しかしここでも定番の『Paint it!』『waveびーと』の間にこちらも5人unSeaではむしろレア曲だった『恋ハリ』を満を持して投入。最後は『The Oneder World』でぶち上げての締め。りなちゃんunSea初ワンマンということで、メンバーカラーのピンクサイリウムサプライズも仕掛けて大盛り上がりでの終演となった。ちなみにこのサイリウムサプライズ、事前にまなみのにもやることを伝えていたので彼女たちも共犯者感覚でwkwkだったそうだが、当のりなちゃん本人は何でピンクのサプライズなのか曲中は良く分かっていなかったようで、終わった後のMCで話を聞いて理解したらしい(笑)。
という訳でそのボリュームもすごかったのだが、選曲もまた手広く仕掛けてきたなー、という印象。まみりカヴァー曲は『Escape』『knock』『Re:start』といった、その時々でメインを張るような代表曲をレバートリーに加えたと思ったら、unSeaオリジナル曲は『Be mine』や『恋ハリ』といったこれまでのunSeaではわりとレア曲だった曲をぶっこんで来た。そこにりなちゃん前世曲のカヴァーとCiONに向けたカヴァー。「unSeaはこれだ!」という感じではなく、なんでもやりまっせ、って感じのバラエティ豊かな内容だったことが、ある意味「これぞunSea!」と思わせたワンマンだった。
さて、そんなワンマンを見せられてしまったもんだから、次のワンマンはどうなるのか、というのは想像もつかなかった。
それに加えて、数日前からまなさんの喉の調子があまり思わしくなく、無事にワンマンが開催できるのか、っていうのも気が気ではなかった。直前の12/12にゲストとして参加した配信番組では、体調を鑑みてみのり、りなだけの出演。なのでとにかく無事に開催されてほしい、ということが最優先だった。しつこく言ってるように「変幻自在」がunSeaだとすれば、最悪声が出ないのなら歌わないでダンスだけでもいい、体調が悪いなら最悪2人でなんとかする、でもいいとまで思っていた。
9年前、まなさんは旧体制の初ReNYでのワンマン当日に喉を壊した状態でステージを強行し、その後1か月間の長期離脱を余儀なくされたことがあるからだ。あの二の舞だけはゴメンだ、と思った.
なので、とにかく無事に開催されたことだけで安堵した部分もあり、期待とかそういうのはある意味二の次だった部分もある。しかしそんなことを見透かしたかのように、やはりこのライブもすごかったし、何よりもタイトルの通り「未来」が見えるようなワンマンだった。
曲数は15曲+アンコール。前回が大盤振る舞いだったことを考えれば15曲くらいだろうな、というのはだいたい予想していた。そして追加された曲も『グレーに溺れて』『ハイsign』といった人気曲。これにまみり曲は『ココロト』が加わる訳だが、この構成が絶妙だった。
前回同様SEからのunSea挨拶代わりの曲『Magic hour』は想定内。ここから『Paint it!』の流れもまぁ考えられる流れではあったが、ここから『Re:start』そして『恋ハリ』と軽く盛り上がれる曲を持ってきた。
中盤は『シースルー』からしっとりと初めて『それは僕を成さない』『グレーに溺れて』とバラード、さらに『片道切符』『Diamond dust』と魅せる、聴かせる曲を固めてきた。
打って変わってMCを挟んでのアゲ曲ゾーンはここで3人体制初披露となる『ハイsing』から、『waveびーと』『The Oneder World』では熱のこもったフロアとの一体感。そしてそれをクールダウンするかのようにユルく盛り上がれる『ココロト』をここで挟んでの、定番曲『かかとを鳴らして』で既存曲の締め。そしてMCを挟んで3人体制としては初の新曲『未来へ』がこれまた紆余曲折を経て未来へのスタートラインにたどり着いた今のunSeaとピッタリの曲で、当然のことながらこれからのアンセムになるであろう予感がたっぷり詰まっていた。
アンコールで『未来へ』を繰り返したのも良かったな。こちらでも書いたとおり、個人的には元々アンコールはなくて良い派ではあるのだが、それはやるからやらないかわからないアンコールを準備するなら本編に注力すべきだし、やること前提のアンコールはアンコールじゃない、という考えから。
今回は初披露した新曲をもう一回、みたいなアンコールだった訳だし、こういったその時にもう一回やりたい曲をアンコールでやる、というのが「本当の」アンコールだと思う。これなら別にアンコールのために準備する必要もないしね。
今回新曲含めて4曲がレパートリーに加わったこともあって、前回のワンマンまでにレパートリーとなった曲のうち、りなちゃんの前世グループやCiONのカヴァーを除けば『Escape』『knock』『Be mine』がセトリから外れた。今回はカヴァー曲もなかったので、純粋に持ち曲でワンマンをやってセトリから溢れる曲が出る、というほどに弾は揃った、しかも最新曲『未来へ』という強力な武器も得て。
ということで、紆余曲折を経て、1年半近くかかってようやく「未来へ」向かって進んでいく準備ができた、というところまでたどり着いた、と捉ええている。ので、2025年はさらなる飛躍を期待したいところ、と綺麗に締めようと思う(なので本当は年が明ける前に公開したかったんだけど、結局年明けまでかかっちゃった(笑))。