これから「も」
まなみのりさ10周年の8/8、半年ぶりの復活ライブ「これからと」が行われた。これに先立って16時半からは第1部として、ライブなしのトーク「いままでと」が行われたが、この件についてはサクッと割愛w いや、思うところもいろいろあったにせよ、とりあえず元気そう(3人ともちょっとスリムになった?)な姿を観れた、それだけで満足。
さて本番のライブである第2部「これからと」の方はというと、平日にも関わらず多くの観客が詰め寄り、会場である渋谷duoは満員。
とりあえず今回のライブを語るにあたって、この2点に触れない訳にはいかないよねw
それはライブ5曲目、ノリノリタオル曲の「wave びーと」が終わった後に突然やってきた、突然「元気ですかー!」と猪木のものまねをするまなさん。「元気があれば何でもできる!何でもできるということは、回っちゃってもいいのかい?」との前フリ。新曲にも自回りできる曲を持ってきたか!
…と思ったら、よく見りゃ振り付けが「ポラリスAb」に似てる…オマージュ?いや、完コピやん!w
第1部「いままでと」では「以前の曲は歌えません」と言っていたのだが、これが前振りかよ!と思わせるような展開。当然フロアは体が覚えてるから、自回りにふっふーふわふわのAb完全ヲタ芸で妙に既視感のある光景が再現。
作詞作曲をしていない彼女たちにとって、旧曲は歌えなくても、まなさん作の振り付けはまみりのもの、だからこそなし得た、おそらく誰もやったことのない芸当を見事に成し遂げた。
そして一通り新曲として彼女たちがツイートに歌詞を挙げていた7曲が終了。これで終わりか?ワンマンとしてはちょっと短めだけど、アンコールで2、3曲やればまぁ形になるような感じかな~、などと思っていたら、突然の「天の声」が!あれ?誰かゲストでも出るの?と思ったら何か立ち位置やら音響といったことをまみりと会話し出す。そして「じゃ本番もよろしくお願いしまーす」の声!ま、まさか、とは思ったが、みのちゃんから「今の、リハよ」の言葉、やりやがった!w
これ、100%正解の演出じゃないです^^;
でも、今回は正解だったと思います。
笑っちゃいました。食い足りない感じから、いきなりお腹いっぱいな感じになっちゃいましたけど、それがいい。
とても自然で、
やりたいからやるって感じ。
そんなに歌いたいなら、しっかり聞くよって感じ。
強い娘たちです。
「8月8日。まなみのりさ復活ワンマン!」自問自答の開運術!ほぼ9nine より抜粋
そこからの「本番」という名の2回目は、もう楽しさしかなかった。正にnerugenaさん曰く「食い足りない感じから、いきなりお腹いっぱいな感じ」がピッタリくる。「本番」が終わってアンコールするのもちょっと躊躇するくらい。結局その後映像が流れたり写真撮影だったりでアンコール演らなかったし。てか、本編まるまるアンコールしてもらったようなもんだしw
思えばこの渋谷duoというハコ、象徴的な2本の太い柱がステージを観る観客としては邪魔な存在のハコ。2年前のワンマンではそれを逆手にとって、その2本の柱を中心に2つのサークルモッシュを作るという「ポラリスサークル・ダブルタイフーン」を起こした場所。そんな反逆の地で「過去曲が使えない、新曲も7曲と少な目」というハンデを逆手にとった「反逆」がまた見られるとは!痛快でしかない。
一方でこの気持ちはすごくよくわかる。俺も1回目(リハw)で聴いたときは「その手があったかー!」と思った反面、第1部で「過去曲が歌えないのは、過去曲に甘えてしまわないようにという前事務所のプレゼント」と言っていたのに、これは過去曲に頼ったことにならないのかな?と引っかかる部分があったのは確か。
作詞作曲はしていないけれど、振りは自分たちのもの、という正当性はあるとはいえ、やはり歌と振りは双方が両輪、ととらえる人もいるだろう。自分はこの「Ab完コピ」についてはもっと賛否両論があるかと思った。たしかに否定的な意見の人もいるにはいるけど、思った以上に好意的な意見の比率が高かった。
そういう意味ではリハと本番の2回回しがあったのは良かったのかな、と思ってる。2回目は何も考えずに楽しかったから。しょうがないよ、楽しいんだもんw そして本人たちがあんなにステージで楽しんでるんだもんw
0からのスタートではあるけれど、今までの10年間をなかったことにする訳ではない。振り付けを敢えて受け継いだのも、むしろ10年間の積み重ねが無駄になっていない。「回るまなみのりさ」を続けるのもその意志の表れ。そんなの、曲が使えないくらいじゃビクともしないぞ、というまなみのりさの決意そのものじゃなかろうか。
そして、スキルや表現力の積み重ねの面もそうだけど、今までのファンも一緒に、それも今応援してるファンだけでなく、10年間でほんの一瞬でも通りすがったファンも含めて今のまなみのりさがいる、という気持ちの表れだと理解した。
あと、この「振りを受け継ぐ」というやり方は、楽曲は作詞家、作曲家のものなのか?演者のものなのか?という命題に対して新たな解をもたらした、と言っても過言ではないのではないのかな?もちろん自分たちで振りをつけているまみりだからこそできたことだけど、これってアイドル界に一石を投じるような革命的な出来事だったのではないのかな?
あと、今回のライブ、どうしても「Ab完コピ」「公開リハの体の2回回し」というギミックが目に行ってしまうけど、ライブ自体がとてもレベルの高いものだった。振り付けも激しいものが多かったし、これを2回回しても大丈夫な体力も付けて来た印象。これまでになかった挑戦的な曲もあったし、ハモリのレベルも半年前よりも数段上がってた印象。それらの曲についてはまた1曲ずつレビューを書きたいと思っているのでまた別枠でw。
重大発表動画の「ただ休んで来た訳じゃないです!!」という言葉を体現させるかのようなライブは、エンターテイメントの面でもスキルの面でも、半年前を軽く超えて来た。
ライブが始まるまで、カヴァーであれだけ完璧に仕上げられるのだからオール新曲でも大丈夫!と言っては見たものの、やっぱり不安はあった。半年間のブランクもあるし楽曲の好みもある。個人的にはまみりのベストアクトは活動休止直前の2/11だと思っていたし、それは簡単には超えられないだろうし、そこは時間をかけてでも…と思ってたけどとんでもなかった!見くびってましたw
#圧倒的まみり のタグの意味が体感できた良きライブでした。
セットリスト
(オープニング映像…プロフェッショナル仕事の流儀風)
1.反逆のパラレルライン
2.カフェテリア
(MC)
3.宿題
4.TOKYO
(MC)
5.wave びーと
6.bye bye バイナリ
(MC)
7.ORION
(リハーサル終了、本番、という体の二回目)
1.反逆のパラレルライン
2.カフェテリア
(MC)
3.宿題
4.TOKYO
(MC)
5.wave びーと
6.bye bye バイナリ
(MC)
7.ORION
(重大発表映像、MC)
(写真撮影ドッキリ[まなみのりさ母サプライズ映像]、写真撮影)